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第158話

Author: タロイモ団子
紬は、理玖の言葉に含まれていた揶揄にまったく気づいていなかった。

少し照れくさそうに髪を耳にかけ、「お褒めいただき光栄です」と素直に返す。

理玖は心の中で首をかしげた。

――彼女、本当に何も気づいていないらしい。

意味ありげに微笑みながら言う。

「俺はそういうのに疎くてね。紬さん、ぜひ教えてくれないか」

「ええ、喜んで」

紬は快く引き受けた。

彼女が細かく説明を重ねても、理玖は最初の姿勢を崩さず、身じろぎひとつしない。

それどころか、紬を見つめる瞳には、どこか恨めしげな色が次第に濃くなっていく。

理解できていないのだと思った紬は、「スマホをお借りしてもいいですか」と申し出た。

理玖は右手側に置かれたスマホを、指先で軽く示す。

紬がそれを手に取り、「パスワードは?」と尋ねた。

「031111だ」

紬は何の疑いもなく、その数字を入力してロックを解除する。白と黒を基調とした、無駄のないミニマルなホーム画面が目に飛び込んだ。

その間、理玖はじっと彼女の表情を観察していた。

あの一連の数字を口にしたあとでさえ、彼女の顔には一片の動揺も浮かばない。

――本当に、き
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Comments (1)
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jun ichi
ハッピーエンドになりますよね もうハッピーエンドで良いのでは 待ってます🩷
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