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第324話

Penulis: タロイモ団子
紬はカナへと視線を向けた。

すると彼女もまた、言葉にしがたい複雑な表情を浮かべているのに気づく。

見知らぬその女は、まるで自分のものでもあるかのように、紬のペンを手にしていた。

紬の問いに対し、女は淡々と答える。

「ここに座るよう、社長に言われました」

紬はわずかに眉をひそめた。

先ほどまで美咲がここにいたばかりだが、そんな話は一切聞いていない。

そもそも、どの社長が社員の座席にまで口を出すというのだろうか。

「そこは私の席です。それから、そのペンも私のものなので、置いていただけますか」

紬もまた、抑揚のない口調で静かに告げる。

その言葉に、女ははっとして振り返った。

――次の瞬間。

女の瞳がみるみるうちに赤く染まり、まるでひどい虐めに遭ったかのような表情を浮かべる。

そのあまりに露骨な変化に、紬はどこか既視感を覚えずにはいられなかった。

「どうしたんだ」

背後から、やや焦りを含んだ男の声が響く。

「社長……」

女は救いの手を見つけたかのように、か細い声を漏らした。

「このお姉さんが、ここは自分の席だから出て行けって……」

女は立ち上がり、直輝の傍
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