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第4話

Auteur: 墨野玉
絵麻は涙を浮かべ、私へ駆け寄った。

「姉さん、誤解しないで。司さんが私を助けてくれたのは、私がお姉さんの妹だからよ。司さんとは、本当に何もないの。私がかわいそうだから、味方をしてくれただけなの。お願い、誤解しないで」

涙をにじませて訴える絵麻を見て、司はたちまち表情を和らげた。

それから私の手を取り、声を落とした。

「美桜、さっきは腹が立って、つい言いすぎただけだ。気にするな」

「大丈夫。説明しなくていい」

司は何か言いかけたが、結局、口を閉ざした。

私は司の手を離し、静江の前へ進んだ。

「先日お話しされていた掛け軸の写しが仕上がりました。今日はそれをお持ちしたんです」

受け取った静江は穏やかに礼を言い、司へ厳しい目を向けた。

「神崎家のことに、あなたが口を出す筋合いはありません。それに絵麻さんは、自分で晃との結婚を望んだのでしょう。今さら思いどおりにならないからといって、周りを巻き込むのはおやめなさい」

絵麻は悲しげに司を見た。

「神崎家では誰にも必要とされていません。もう生きていても仕方がない。司さん、いままで優しくしてくれて、ありがとう。さようなら」

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