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第1232話

Auteur: 風羽
藤堂言はミディアムレアを選んだ。

宮崎瑛二の黒い瞳がさらに深みを増した。「じゃあ、ミディアムレアにします」

この男の声は、まるで女性の耳元で愛を囁くように甘く、藤堂言は耳が熱くなった。しかし、同時に少し苛立ちも覚えた。宮崎瑛二は独身で妻もいないのに、こんな風に女性を口説くのが癖なのだろうか?

男は藤堂言の苛立った表情を見て、くすりと笑った。

「安藤さん、藤堂さんに、俺が普段どれだけ真面目かを話してくれ」

使用人の安藤は慌てて言った。「もう話しましたよ!旦那様、ご安心ください」

宮崎瑛二はにっこり笑った。その様子は、あまりにも堂々としていて、かえって腹立たしかった。

どんなに腹が立っていても、宮崎依桜が腕に抱きつき、甘えた声で「言おばちゃん」と呼ぶと、怒りもどこかへ飛んでいってしまう。そして、宮崎瑛二は宮崎依桜にウインクした。

藤堂言は黙り込んだ。

宮崎瑛二の料理の腕前はなかなかのもので、宮崎家の夕食の雰囲気もとても良かった。

宮崎依桜は大人の世話が必要なく、大きなお椀を両手で持ち、中には美味しそうな料理が山盛りに入っていた。藤堂言は、今夜の宮崎瑛二の料理は洋食だが、
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