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第402話

Auteur: 風羽
九条薫は言葉を切った。

そんなことを口にする自分が情けなかった。

彼はとっくに彼女を、言を、捨てたというのに、それでもまだ、彼女は彼を憎んでいた......

こんな情けない姿を彼に見せたくなかった。

彼女は気持ちを落ち着かせ、穏やかな口調で言った。「こんな話、もう意味がないわ。沢、あの時あなたが選んだ道でしょ?後悔しないで。曖昧な言葉はもうやめて」

そして、彼女は声を落とした。「私には、もう他に好きな人がいるの」

藤堂沢は言葉を失った。

彼は彼女をじっと見つめた。彼女の口から出た言葉が信じられず、彼は自分の耳を疑った。彼女には、もう好きな人がいるなんて......

九条薫の目に涙が滲んだ。

彼女は聞き返した。「当然のことじゃない?彼は私を大切にしてくれるし、子供たちのことも好きで......一緒にいて楽なの」

つまり、彼女は彼のことが好きだ、ということだった。

藤堂沢はしばらく呆然としていたが、ようやく静かに尋ねた。「誰なのか、教えてくれるか?」

九条薫は、短く「小林拓」と答えた。

それは、藤堂沢の予想外だった。

彼女が自分と別れた後、最終的に選ぶのは杉浦悠
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