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第771話

Auteur: 風羽
そう言うと、彼女はドアを開けて車から降りた。

九条時也は自分のみっともない姿を気にせず、車から降りて彼女を追いかけた。だが、水谷苑は足早に去り、すぐに道の向こうの黒いワンボックスカーに乗り込んだ......

黒光りする車体が、ネオンの光に照らされて虹色に輝いていた。

水谷苑は車内に座り、未練は微塵も見せない。もしかしたら、自分は間違っていたのかもしれない。河野瑶子で彼女を脅せると思っていたが、水谷苑は、もうあの頃の少女ではなかったことを忘れていた。

彼女は自分に刃を突き立てるほど、冷酷になれる女だ!

河野瑶子ごとき、何だと言うんだ?

九条時也は夜の街に立ち尽くし、長い間物思いに耽った。それから車に戻り、濡れたスラックスも気にせず運転席に座って、ゆっくりとタバコを吸いながら、水谷苑のことを考えた。

一本のタバコを吸い終える頃には、彼は車を走らせていた。

露出度の高いドレスに10センチのハイヒールを履いた河野瑶子は、必死に彼の後を追いかけながら、「九条社長、九条社長......」と叫んでいた。

実は、九条時也はバックミラーで彼女の姿を気づいた。

ひどくみっともない姿だっ
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