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第1056話

Autor: 桜夏
蓮司が踵を返して数歩も歩かないうちに、こちらへ向かってくる悠斗と鉢合わせになった。

「兄さん」悠斗は、にこやかに声をかけた。

蓮司はそれを完全に無視し、忌々しげに相手を睨みつけて尋ねた。「お前、ここで何をしている」

悠斗はその質問がおかしくてたまらなかった。ここへ来て、他に何をするというのか。当然──

悠斗は輝くような笑顔で言った。「二曲目がまもなく始まるので、栞さんをダンスにお誘いしようかと」

その言葉が出た途端、蓮司は目を剥き、歯を食いしばって怒鳴った。「お前ごときが、身の程を弁えろ」

悠斗は、笑みを崩さずに言った。「美しい女性を求めるのは、男として当然の本能でしょう」

蓮司のその反応を見て、悠斗は愉快でたまらなかった。彼を刺激し、嫉妬に狂う様を見て、不愉快にさせてやりたかったのだ。

蓮司は一歩前に出ると、怒りを押し殺した声で言った。「俺が手を出す前に、とっとと失せろ」

だが、悠斗は失せるどころか、逆に一歩前に出て、無垢な顔で言った。「兄さん、どうして僕に手を上げようとなさるんですか。僕が、何か気に障ることでもしましたか?」

激情に駆られ、蓮司は声を荒らげた。「
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Comentarios (1)
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     芳香
悠斗のなかではどちらかを選ぶ選択肢しかないんですか? どちらも選ばない選択肢もあると思いますけど。 それともどちらか選ばないといけないルールでもあるんですか?
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