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第1147話

Author: 桜夏
その動きで傷口が引きつったが、蓮司はただ歯を食いしばって耐えた。

蓮司は尋ねた。「透子が海外へ行きますか?瑞相グループの本社はF国にあります。彼女は、そこへ行くのですか?透子はいつ発つんですか?佐藤に航空券を予約させます」

義人はその様子を見て、蓮司に諦めさせようとしたのが本意だったが、まさか彼が海外まで追いかけようとするとは、思いもよらなかった。

義人は言った。「やめておけ、無駄だ。お爺様に、君の出国に必要な書類を差し止めさせる。非合法な手段で密航でもしない限りな」

それを聞き、蓮司は焦って、思わず声を上げた。「叔父さん!」

義人は、また言った。「これも、お爺様のご意向だ。

蓮司、自分の立場をわきまえろ。あの隠し子が、最近、活発に動いている。博明が、何とかして奴を本社の要職に戻そうとしているんだ。

以前なら、奴が君の地位を脅かすことなどなかっただろう。だが、それは君が自分で問題を起こさないという前提での話だ。

今や、取締役会では君に対する批判の声が上がっている。もっとも、お爺様が君のために、それを抑え込んでくださったがな」

蓮司はそれを聞きながら、指を固く握りしめた
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