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第781話

Author: 桜夏
透子については、雅人は自分がサインした書類を思い出した。

透子は、次回美月が彼女を狙った場合、自分が庇うことは許さず、すべて手順通りに進めるよう明確に釘を刺していた。

……彼女に先見の明があったと言うべきか、それとも美月が決して執着を捨てないと予期していたと言うべきか。

雅人は眉間にしわを寄せた。そうなれば、新井家側と透子側の両方に説明責任が生じる。一方は旧知の仲、もう一方は契約書による証言……

彼はこれほどまでに窮地に立たされたことはなかった。

人間関係のもつれは最も解決が難しく、ビジネスであれば、大鉈を振るってしまえば済むことなのだから。

……

翌日、透子はいつも通り出勤した。

昨日の交通事故の一件で、新井のお爺さんが手配したボディガードは、もはや陰で尾行するのではなく、公然と彼女を護衛するようになった。

透子は仕事中も、時折スマホに目をやったが、大輔からのメッセージは届いていなかった。

すでに丸一日が経っている。蓮司はまだ目を覚ましていない。

彼女がぼんやりしていると、公平がやって来て、彼女を祝った。

「如月さん、おめでとう。昨日、HG社の方で君のデザイン
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