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第1124話

Auteur: 小春日和
そう言うと、馬場は魚をまな板の上にぽんと放り投げた。

その様子を見た真奈は、思わずくすりと笑った。「どうしたの?立花家にはもう料理人がいないの?」

「料理人ならいます。ただ……魚のスープが作れる者は、一人もいません」

「魚のスープすら作れないなんて、それでよく料理人名乗れるわね」

「瀬川さん、三十分後に取りに来ます。よろしくお願いします」

それだけ言い残し、馬場はそそくさとキッチンを出ていった。最初から最後まで、真奈に一言も無駄な会話を交わさなかった。

真奈はまな板の上に置かれた魚を見つめながら、思わずため息をついた。

しばらくして、時間ぴったりに馬場が再びキッチンに現れ、料理の様子を尋ねた。真奈はすでに二十分ほど煮込んでいたスープ鍋をそのまま彼に手渡し、さらりと言った。「あなたのボスに。朝から魚のスープなんて、栄養過多にご注意を」

「黒澤夫人のご心配には及びません」

わざとそんな言い方をしたようだ。

馬場はそのままスープを手に、階上へと向かっていった。

二階。立花は差し出されたスープをちらりと見て尋ねた。「これは、なんだ?」

「瀬川さんが作ってくれた魚のスープ
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