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第397話

Auteur: 小春日和
「でも……」

「一日中疲れてるんだ。もう寝なさい」

浅井はしょんぼりと肩を落とし、しぶしぶ部屋へと戻っていった。

広々としたリビングには静けさが戻ったが、その静寂を破るように出雲の携帯が鳴り響いた。電話の向こうで、秘書が報告する。「社長、かつての旦那様とあの女の間に生まれた私生児が見つかりました」

「誰だ?」出雲の声は低く冷ややかだった。

「はい、この数年、彼ら母子はやはり臨城に潜んでおりました。我々の調査によると、私生児の名前は――八雲真翔、とのことです」

八雲真翔……

出雲は冷ややかに笑った。

彼は覚えていた。あの女の姓は「八雲」ではなかった。

どうやら、何年経ってもあの女はまだ出雲家に入り込もうとしているらしい。息子を跡取りにしようなんて、なんという妄想だ。

まったく……寝言は寝て言えってことだ。

「それと、もう一件ございます」

「言え」

「……浅井さんのことです」電話の声はどこかためらっていた。「うちの者の話によれば、今日浅井さんが命じて、白石新の車のブレーキラインを切らせたとのことです。現在、白石は病院に搬送されています」

その報告に、出雲の眉間が
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