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第768話

Author: 小春日和
立花は真奈に目をやった。真奈が今日着替えたばかりの服は、村中に引き裂かれて無残な姿をさらしている。

「ドレスを持ってこい」立花は静かに内匠に命じた。

「かしこまりました、立花総裁」

丁重に答えると、内匠は部屋をあとにした。

再び立花が真奈に視線を戻し、二歩近づくと、彼女は思わず二歩後ずさった。「な、何よ……近づかないで!」

「服が破れている」

「賠償すればいいでしょう!」

「上着十二万円。現金?それともカード?」

「……」

真奈は今、身一つ。財布も携帯も持っていない。十二万円なんて、どこにあるというのか。

「……今は手元にないから、後で返すわ」そう口ごもりながらも、真奈はなんとか言った。

立花は鼻で笑った。最初から真奈が返すとは、少しも思っていない。

休憩室の中は今、二人きり。真奈はひとつ息を吸って口を開いた。「……あの服屋の試着室の下に、秘密の通路があったの。あれは何なのか、教えてくれる?」

立花は黙ったままだった。

真奈は言葉を継いだ。「試着室から落ちたあと、誰かに薬でも盛られたみたいに意識を失って……気づいたらここにいたの。これ、ちゃんと説明してもらわ
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