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第514話

مؤلف: 小春日和
バスルームの外に立つ黒澤は、どこか不満げで寂しそうだったが、どうすることもできなかった。

その後、黒澤は車で真奈を刑務所まで送っていった。

刑務所の外では、藤木署長がすでに長いあいだ待ち構えていた。

藤木署長は自ら真奈と黒澤を中へと案内しながら、こう説明した。「当所の私物はすべて同じ場所で保管しています。瀬川さんがご家族のものをご覧になりたいとおっしゃったので、すぐに用意させました」

そう言って、署員に合図を送り、品物が運ばれてきた。

机の上には、瀬川の叔父が拘留された当時に所持していた物が並べられていた。服一式のほかに、財布と車の鍵だけだった。

真奈は眉をひそめて尋ねた。「これだけですか?」

「はい、それ以外にはありません」と藤木署長は答えた。

真奈は黙って服に手を伸ばし、触れていたところ、指先に固い感触が走った。すぐに服をめくって確認すると、上着の胸元に何かが縫い込まれているのがうっすらと見えた。

裏地をめくると、細かく縫い付けられた四角い部分があり、それを破くと、中から古びた鍵がひとつ、縫い込まれていたのが現れた。

「そう、この鍵です」

真奈は、あの錠前の鍵
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