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第611話

Author: 小春日和
ボディーガードたちはようやく空気を読んだのか、冬城の顔色をうかがったうえで、しぶしぶその場を離れていった。

全員が立ち去ったのを見届けて、真奈はようやく大きく息をついた。

冬城が再び彼女のもとへ歩み寄り、そっと額に手を当てる。「ずいぶん熱があるな……どうしてこんなに?」

「あなたのおば様に聞いて。さっき、さんざん振り回されたんだから」

荒れ果てた部屋を見渡しながら、真奈はふと思った。自分は一体どんな罰を受けているんだろうか。どうして一日くらい、平穏に過ごせないんだろう。

「あっちの件は、俺がどうにかする」

「わかってる。私が口を出すつもりはないわ」

そう言って真奈は立ち上がろうとした。だがその瞬間、ふらりと体が揺れ、視界が真っ暗になった。

意識が遠のいていくなか、誰かが自分の名前を呼ぶ声が、かすかに耳に届いた気がした。

冬城がすぐさま駆け寄って彼女を抱きとめた……が、次の瞬間、真奈の身体は別の人物の腕の中にいた。

「もういいよ、冬城総裁。彼女のことは俺が見る。恋人なんで」

黒澤は真奈を抱き上げ、冬城には目もくれなかった。

「待て!」

低く鋭い声が響き、冬城が黒
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