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第612話

Penulis: 小春日和
「来た来た!うるさいな!」

そう言いながら、金髪碧眼の男が医療箱を抱えて小走りで駆け込んできた。

年の頃は二十代後半、落ち着いた雰囲気の整った顔立ち。にもかかわらず、どこか砕けた口調とのギャップがすさまじい。

「急げって。下手したら人が危ない。遼介に病院ぶっ壊されるぞ!」

「それならぜひお願いしたいね!もう週休1日の激務にはうんざりなんだよ!マジで頼む、病院ごとぶっ壊してくれ!」

黒澤が低い声で言い放つ。「次ふざけたら、お前の頭をぶっ壊してやる」

その一言で、さすがのウィリアムも笑いを引っ込め、すぐに真奈の容体を確認し始めた。簡単に診察を終えると、肩をすくめて言った。「まあ、熱はちょっと高めだけど……他には特に異常ないよ」

「何言ってんだ、お前は」伊藤が呆れたように口を挟む。「無事だっただけありがたいと思え。じゃなきゃ、遼介がお前の病院の看板を木っ端みじんにするぞ」

ウィリアムは恨みがましい目で伊藤を見た。視線を受けた伊藤がぞくっとして言う。「……俺を見るなよ。診ろっての。解熱剤、持ってきたんだろ?」

言われて、ウィリアムは医療箱から解熱剤を取り出した。

「ていうか
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