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142.玲と三上、新たな疑惑

last update Last Updated: 2025-08-25 19:57:10

瑛斗side

その日、俺が社長室で内部監査の報告書をチェックしていると、空が神妙な面持ちで部屋に入ってきた。

「瑛斗、まだ監査の件は分からないんだけど先に瑛斗に知らせておこうと思って……」

空の声は、いつもよりも一段と低く真剣だった。俺は、書類から目を離し空の顔を見つめた。

「実は、前に玲さんが誰かと怪しい電話をしていると言っていただろう?実は、電話のことを聞いてすぐに探偵を使って玲さんの行動を観察してもらっていたんだ」

(俺が玲の監視の対象と電話の相手に頭を悩ませている時に、空は探偵に依頼していたなんて……)

俺は空の行動力に驚きを隠せない。彼は、俺が考える一歩先を行っていた。

「玲さん、毎月二回決まって火曜日の午後に数時間外出しているんだ。このことは、副社長秘書にも確認したから間違いない。秘書にも予定を入れないように、ずっと前から指示をしているらしい」

「なんだって……、知らなかった」

「それで、探偵にも火曜日の行動を特に念入りに調べてもらったんだけど、毎回実家である神宮寺家に行っているんだ」

「実家に?何の

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