「小春さん……」「私が今日までやってこれたのは、どれだけの荒波をくぐり抜けてきたと思ってるの。たとえ私のドラマが見られなくなって、人気が落ちたとしても、それは私自身の問題よ。芸能界というパイは限られてるけど、自分より優れた人が出てきたら、全部目障りに思うべきなの?」「そうじゃなくて、淡路はスポンサーに……」「人を中傷しては駄目。そういう言葉は二度と私に言わないで。私がどんな人間か、あなたは分かってるでしょう。間違った道をたくさん歩いてきたからこそ、自分の羽根はもっと大切にしなきゃ」小春は、自分の将来を何よりも大事にしていた。そして、他人の成果を妬んで自分を高く見せることを一番軽蔑して
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