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第 376 話

Author: 水原信
亜は彼女の言葉を聞き、目が赤くなった。これほどまでに海咲を気の毒に思ったことはなかった。

夫は一度も支えてくれず、すべてを一人で背負ってきた――

自分がその立場なら、耐えられるはずがない。

一体どんな因果があって、海咲がこんな結婚を背負わされなければならないのか。

亜は彼女を抱きしめ、優しく背中を叩いた。

「私がいるわ。必ず、全部うまくいくようになる」

海咲は亜の肩に身を預け、心からありがたく思った。

幸い、彼女は本当に「何も持っていない」わけではなかった。

まだ大切なものはたくさんある。

ただ、もう二度と州平を持つことはできない。

海咲は病院で点滴を終えると、すぐに退院した。

医者からは「無
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