All Chapters of (改訂版)夜勤族の妄想物語: Chapter 671 - Chapter 680

682 Chapters

7. 「異世界ほのぼの日記3」169

-169 暑すぎたけど- これは飽くまで俺のイメージの中での事なのだが、大抵の砂漠地帯は寒暖差が激しく夜中の気温が極端に低い事が多い。しかしこれはどうやら現実世界(元の世界)での事らしく、バルファイ王国の大半を含むこの異世界の砂漠地帯は1日中気温が高いが故に住民は毎晩寝苦しさと戦っている様だ。 だからか・・・、あんたら2人が1晩中ずっとリバーシをしていたのは。好美「そうよ、暑くて仕方なかったんだから一睡も出来なかったの。」 だったら住民達の様にエアコンや扇風機を使って寝れば良かったんじゃ無いか?好美「あのね・・・、あんたはずっと実家暮らしだから分からないかも知れないけどエアコンって待機電力をも考えると電気代が馬鹿みたいにかかるのよ、無暗に使う訳にもいかないじゃないの。」 確かに同様の理由で冷却シートや氷枕を使う等して家電の使用を抑える住民もいるけど、自分の家じゃないのにドケチ魂を発揮してんじゃねぇ!!好美「何言ってんの、そんな事してたら癖がついて家でもそうしちゃうのよ。こういう時だからこそしっかりしなくちゃ。」 う~ん・・・、気持ちは分かった。だからってあんな格好(と呼んで良いか分からん状態)でリバーシをするやつがいるかよ、風邪引いたり何かしらを疑われたりしても仕方無いんだぞ。好美「仕方ないでしょ、暑さ対策しながらだとゲームに集中出来なかったんだから。」 好美な・・・、あんたも女の子なんだから少しは恥じらいを持てよ。こんな事何回も何回も言わせんじゃねぇ。好美「余計なお世話よ、彼氏の前だから別に構わないじゃない。」 はいはい・・・、そうですか・・・、もう何も言えねぇから話を続ける事にするわ。 朝食を終えた2人は大広間を出て客室に戻ろうとしていた、先程の回想の間もずっと食事をしていた訳だから結構な時間を過ごしていたと言えるのでは無かろうか。好美「こういう時はね、美味しく食べるのも大事だけど元を取る事を最優先しておかないといけないの。」 あのさ、1つ聞いても良いか?好美って年齢を鯖読みしてね?好美「失礼ね、私の事をババァだって言いたい訳?」守「それにこれから先何があるか分からないんだから食える時に食っとかねぇと駄目だろ。」 確かに言っている事はごもっともだが、この世の中「腹八分目」って言うだろう?腹パンパンになるまで食っちまうとなると
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7. 「異世界ほのぼの日記3」170

-170 化け物- ほぼほぼ満腹だったので正直体が水しか受け付けなかった守からすると、先程まで大量に食事したはずの恋人が山盛り(推定5kg)の焼きビーフンを完食したという事実を信じたくなくても受け入れるしかなかった。守「好美・・・、よっぽど腹減ってたんだな。気付いてやれなくてごめんよ。」好美「良いって事よ、「これでもか」と言う位に食べてやったから問題無いって。」 それもそのはず、もう大広間の隣にある調理場内の冷蔵庫には殆ど食材が残っていなかったのだ。実はと言うと最後の料理としてビュッフェに出て来た「焼きビーフン」は元々従業員の食べる予定だった「賄い料理」だったのだが、何も知らなかった好美が全て食べ尽くしてしまったので厨房の担当者達は全員顔が蒼ざめていた。担当者①「あのお客さん・・・、化け物かよ。」担当者②「し~っ・・・、そんな事言っちゃ駄目でしょ。」担当者③「そうだよ、今解決すべき問題は俺達の食べる物が全くない上に「焼きビーフンが出来ない」って女将さんにバレたらどうするかという事じゃないか?!」 3人の担当者達は顔をより一層蒼ざめさせながら想像を膨らませてしまった、そう「焼きビーフン」は女将であるネイアの大好物で当の本人は今日の賄いを誰よりも楽しみにしていたという。「5kgあるから十分残るだろう」という軽い気持ちで料理を運んでいた時も馬鹿食いしてた好美の前に出すべきではなかったと全員落胆していた。担当者②「どうするの?今からでも走って食材を調達しなきゃ全員クビじゃ済まないわよ。」 これは俺の自論ではあるが、食事を楽しみにワクワクしながら折角大広間まで足を運んで下さったお客様を「在庫がありません」と追い返してしまう方がクビでは済まないレベルだと思われる。しかし3人はパニックになってしまっていた為に思考がおかしくなっていた。担当者③「どうするよ・・・、いつもの店はまだ開店時間では無いぞ。」 時計は午前7:30を示していた、この旅館は数か月ほど前から酒類を含めた食材系統を全て「バルフ酒類卸」に委託注文しているのだが等の卸業者が店を開けるのは午前9:30だった上に従業員が誰も来ていない時間なのでまだ電話にも応じてもらえないというのだ。しかし「賄いが作れません」と諦める訳にも行かないと思った3人は急ぎコックコートを脱ぎ捨てて近くのスーパー(午前7:0
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7. 「異世界ほのぼの日記3」171

-171 次の予定- 一応俺の心中で予想はしていたのだが2人は次の予定について何も考えていなかった、流石は行き当たりばったりでの旅行と言えるが守には気になっている事があった。守「なぁ好美、折角バルファイ王国に来たんだから王城にでも顔を出してみないか?ほら、「親しき中にも礼儀あり」って言うだろ?」 守は王城に住むと思われるパルライの所に挨拶に行くべきだと思っていた、確かに好美と一緒に「暴徒の鱗」を経営している仲ではあったが3国の王の1人だからだ。好美「行ってもいないと思うよ、城には本人が魔法(片手間)で動かしている鎧しかないもん。」 好美の言う通りだ、パルライ本人は常に店の味を狂わす事無く守る為に住み込みで働いているので王城に戻ることなどよっぽどの事が無い限りはあり得ない話であった。守「じゃあすぐにでもダンラルタ王国に向かうか?長かった国道ももうすぐ終わるだろうから10分もしない内に国境に着くと思うけど。」 貝塚財閥(と言うより結愛)による土地開発で3国間の行き来はこの十数年の間でかなり便利になった、はっきり言ってネフェテルサ王国からバルファイ王国、そしてダンラルタ王国までの距離よりも徳島・鳴門から香川・坂出(若しくは丸亀)までの距離の方が長いと思われる(神戸淡路鳴門自動車道等経由)。好美「そうだね、朝風呂も入ったし美味しいご飯も食べたし・・・。あっ!!「あれ」やってない!!」守「おいおい、いきなり大声出して何なんだよ。まだやってない事なんてあったか?」 守の質問に好美は身を乗り出して答えた、正直勢いにドン引きしてしまうレベルだった。好美「あるじゃん!!温泉旅館に来たら風呂上がりに必ず(?)やる「あれ」!!」 2人は大抵の事はやったと思われるが強いて言うなら「瓶牛乳一気飲み」だろうか、俺なら「フルーツ牛乳」か「飲むヨーグルト」が良いかなぁ・・・。好美「馬鹿ね、確かにそれもあるけどもっと重要な事があるでしょ?」 てめぇ・・・、遂に「馬鹿」って言いやがったな?!あのな・・・、その「馬鹿」が・・・、ってもう言い飽きたから良いか。それで?何を忘れていたって言うんだよ・・・。好美「卓球よ、私守と旅館に来た時にしたいと思っていたの。憧れてたのよね、浴衣着てゆったりとラリーするの。」 ああ・・・、そっちか・・・。確かに日本にある大抵の温泉旅館には卓
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7. 「異世界ほのぼの日記3」172

-172 無知と伝統- 内線で番頭から聞いた通りの場所へと向かうと本当にボーリング場が広がっていた。2人の想像をはるかに超えて広い、チラッと見ただけだがそこには30レーン程が並んでいる様に見えた。それもそのはず、この旅館に繋がっているボーリング場の経営者は一緒なのだが旅館に泊まるお客さん以外にも楽しんで貰える様に一般開放されている様だ。しかも1ゲームまさかの200円(宿泊客は3ゲーム目まで無料)、日本のボーリング場ではありえない位の破格の値段で楽しむ事が出来る様だ。2人はただゆっくりと過ごせたらいいかと思っていただけなので無料の範囲で楽しんでみる事にした(と言うかここでもドケチを発揮するんだな)。 元の世界(日本)にあるボーリング場と同様に様々な重さのボールを取り揃えていたこのボーリング場は何処からどう見ても日本のボーリング場とは変わらなかった、ただ何故か着物を着た旅館の女将が受付に立っていた以外は・・・、人員不足か?好美「そう言えばレンタルシューズは何処なのかな、それっぽい場所が全く見当たらないんだけど。」 どうやら守と好美は2人でボーリング場に来たのは初めてだが各々の友人達と何度か通っていた事があったらしい、それが故にボーリング場には必ずレンタルシューズが有る事を知っていたみたいだ。守「受付にいるのって・・・、女将さんだよな・・・。一先ず聞いてみるか。」 何処からどう見てもその場にそぐわない恰好で受付に立つ女将の下へと駆け寄った2人、一先ず受付とシューズのレンタルを早く済ませたかった。好美「ネイアさん、おはようございます。」 好美は先程までネイアが自分の事を裏で「化け物」と呼んでいた事を知らない。ネイア「あらお2人さん、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」 ネイアは2人がとんでもない恰好で1晩ずっとリバーシをしていた事を知らない。好美「2人で3ゲームだけ利用しようかと思っているんですけど、レーンは空いてますか?」ネイア「大丈夫ですよ、今日は予約も入っていませんし今はお客様も少なめですから。」 確かにネイアの言う通り朝一だったからか、客はまだ少な目であった。ネイア「取り敢えず・・・、私とじゃんけんしますか?」守「な・・・、何でじゃんけん?」 全くもって訳が分からなかった2人、一先ず言われるがままに女将とじゃんけんをしてみ
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7. 「異世界ほのぼの日記3」173

-173 根拠の大切さ- 好美とのじゃんけんに負けて本気で落胆するネイア、恋人達は今までこの様な表情をするエルフは見た事が無かった。たかがじゃんけんと言いたくなってしまうがこの後ネイアに何かが待っているのだろうか、気になって仕方が無かったが何となく聞きづらかった。 2人は受付から少し歩いてボールを選ぶ事にした、通常なら自分が投げやすい重さのボールを選ぶべきだと思われるが好美が手にしているのはまさかの「18ポンド」・・・。守「流石にそれは重過ぎだろ、投げれるのか?」好美「分からないけど、重いボールの方が倒しやすいって聞いた事が有るのよね。」 おいおい・・・、何処からの情報だよ。好美「確か・・・、美麗(メイリー)が言ってた様な・・・。」 それ信用できんのか?あいつは大学でもボケ担当だったんだぞ、いつものノリで言っちゃっただけなんじゃないのか?好美「そうかな・・・、あの子私の前ではボケをかました事無かったと思うけど。」守「いや、美麗ならやりかねないよ。」 目の前で美麗が友人にボケをかます様子をみかけた守は好美と美麗がボウリング場で遊んでいる所を想像してしまった、おそらく笑いを取りたい一心で重過ぎのボールを使用しようとしていただろう。次の日の筋肉痛は物凄い物だったと推測できる、そんな中・・・。美麗「くしゅん!!はぁ・・・、風邪引いたかな。」 ほぼ同刻、制服姿の従業員達に囲まれて働いていた美麗は大きく嚏をした。勿論今日も結愛から支給された青いチャイナ服を身につけている、ハッキリ言って場違い。従業員①「主任、彼氏さんに噂されてんじゃないですか?」美麗「何言ってんの、昨日もちゃんとデートしたもん!!」 直属の部下の発言に頬を膨らます美麗、ただ「昨日デートをした」という事は何の根拠にもならない。従業員②「じゃあ、あれですか?「さっきまで会っていたのにまた会いたくなっちゃった」的なやつ。」美麗「もう・・・、上司をからかっている暇があるなら早く運んじゃいなさいよ。」従業員①「へーい・・・、(小声で)どうせまた今夜もデート行くんだろうな。」美麗「ちょっと・・・、聞こえているんだからね。」従業員②「はぁ・・・、どうして主任はこうも地獄耳なんだろうね・・・。」 美麗が小言を言う従業員達を睨みつけている中、好美達は早速1ゲーム目を始める事にした。ただ
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7. 「異世界ほのぼの日記3」174

-174 向き不向きと男女- 何故か好美が圧倒的に有利なままゲームは進行していき、遂に5ゲーム目を迎えた。周囲の者達がクスクスと笑っている中で好美は一度でも投げ方を変える事をせずに現状を保っていた、守はただただ悔しくて仕方が無かった。守「どう言う事だよ、今まで俺が連れとして来た事は何だったんだよ・・・。」 どんな人にだって向き不向きと言う物がある、きっとこれは好美にだって言える事だ。好美に向いたプレイの方法を最初に見出した美麗はかなり凄い人物、これが分かった今言える事はただ1つ。そう、守は心の中で美麗に謝るべきだという事である。好美「凄いでしょ、私に勝てるとでも思ったの?」 踏ん反りがえっているがまだこの5ゲーム目においては勝負がついた訳では無い、今現在「(好美)203-199(守)」で十分逆転は可能と思われたがよく考えればもう既に最終フレームだった。好美「守、諦めて負けを認める事ね。そして私にパフェをご馳走しなさい。」 そのままの流れで何気にデザートを要求したが罰ゲームなんて設定してなかった気がするのは俺だけだろうか、と言うより多分自らの勝ちがほぼほぼ確定したからそれを利用した様に思われたが・・・。守「お前、さっきまでアホみたいに食ってたのにまだ食うってのかよ。」好美「ボーリングしている内にお腹が空いてきちゃったの、デザートを食べなきゃ落ち着かないもん!!」守「もう俺の負けが確定したみたいに言わないでくれるか、「勝負は下駄をはくまで分からない」って言うだろう。」 その上、デザートを要求されたくない理由はもう1つ存在した。守「それにお前、このテーブルの上の物全部食いながらプレイしてたじゃねぇか。」 そう、好美はプレイ中にちょこちょこ自動販売機などへと向かいずっと買い食いしていた。それでもまだ腹が減った、デザートを食わせろと言うのか。全く・・・、我儘な大食い娘だな・・・。誰がそうさせたんだよ、徳島にいる父親の操か?それとも「暴徒の鱗」にいる元竜騎士(ドラグーン)達か?好美「他の誰でもなくあんたじゃないの、私だけじゃなくて光さんも大食いキャラにしたくせに。」 あ・・・、俺の所為って事になってるのね・・・。何か・・・、すんません・・・。好美「分かっているならそれで良いの、さてと・・・。」 気を取り直した様に好美はもうお馴染みと言える「あ
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7. 「異世界ほのぼの日記3」175

-175 兄弟- ハッキリ言って既に分かっていた事なのだが5ゲーム目も好美の圧勝で終わった、正直言って守は今すぐ元の世界にいた頃の友人達に縋りたくなっていたが決して叶う事の無い夢だ。ただ守が好美に負けたという事実は変わらない、この流れのままだと守は好美にデザートをご馳走しなければならないが何となく認めたくなかった。守「待てよ、罰ゲームなんて突然言い出した癖に何の証拠も無い状態でデザートを奢れってのかよ!!確かに俺が負けたのは事実だが少し横暴すぎやしないか?!」 意地でも負けを認めようとしない守、ただこの様な一方的に攻められている状況でどうやって逃げ道を作るべきか分からなかった。しかし、好美には自らの勝利を証拠づける最適な方法があった。そう、何処のボーリング場でも得る事が出来る「あれ」だ。好美「守、まだ私から逃げるつもり?罰ゲームの執行を避けるつもり?」 何処からどう考えても負けを認めるしかなかった守、その様な状況にも関わらずしっかりとした証拠を突きつけようと必死だった好美。2人がプレイしていたレーンに備え付けられていたテレビ画面の表示によるとどう見ても勝負は決していたのだが・・・。好美「女将さん、「あれ」をお願いします。」 俺からすれば「あれ」と言う程大袈裟な物では無いと思うのだが、と言うか会計の時に大抵貰える物だから要求しなくても良いのではと感じてしまう。ネイア「はい!!姐さん、こちらをお納めください!!」 おいおい、この世界の住民は皆ノリが良い事は知っているがそこまでしなくても良いだろう。ましてや長命種であるエルフが普通の人間に「姐さん」だなんて、自分達の年齢を考えろよな。好美「言いたい事は分かるんだけどさ・・・、実はね・・・。」ネイア「はい・・・、姐さん・・・。」 いやいや、あんたら2人だけでそんな雰囲気出されても話の流れが分かる訳が無いだろうがよ。分かった、第三者の意見を聞こうじゃ無いか!!番頭さんを呼ばんかい!!好美「良いよ、でも結果は一緒だと思うけどね。」 何、結果は一緒だと?!よし、話を進めてみようじゃないか。 ネイアが旅館の受付に内線を繋いでから数分経過した後、番頭であるベルディが走ってやって来た。ベルディ「姐さん!!お待たせしました!!」 何でだよ!!いつの間にあんたらはそんな関係になったってんだよ!!好美「あ
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7. 「異世界ほのぼの日記3」176

-176 契り(契約)- その場において第三者となる守の視点から見れば契約を交わした好美とベルディは書類上での「甲」と「乙」の関係となり、決して「姉(姐)弟」と言える様な物ではなかった。恋人の事を「姐さん」と呼ぶ女将から受け取った「あれ」、そう、スコアシートを見ていた守にはただもう1つ引っ掛かっている事が・・・。守「好美・・・、お前何も不自然には思わないのかよ。」好美「別に、私も了承した事だから良いと思うし、「甲」と「乙」といった契約者同士より「姐さん」と「弟分たち」の方が何となく一緒に仕事し易いもん。」 守は好美が良いと言うならと別に気にしない様にしてはいたが、対する番頭・女将夫婦は納得しているのだろうか。ネイア「納得も何も私達の方から「姐さんと呼ばせて下さい」と申し出たんです、好美さんが心の広いお方で嬉しいですよ。」ベルディ「それに共に働くとなると家族同然の様に接した方が互いに気楽ですからね、実は亡くなった私やイャンダの祖父からの言い伝えだったりするんですよ。」 ただ1つ、守には気がかりな点があった。当の本人である好美がいない間にどうして契約の話が進んでいたのだろうか。 時は恋人達が1ゲーム目を始める寸前に遡る、事前に予約してきた団体を含んだお客たちの出迎えや受付等を数人の仲居や従業員達と共に済ませたベルディは一旦その場が落ち着いたので小休止を取ろうとフロント裏にある従業員用の喫煙所へと向かった。ベルディ「ふぅ~・・・、疲れた・・・、そうだ・・・。」 ゆっくりと煙草を燻らせながら「例の事」を弟であるイャンダの耳に入れておこうと懐からスマホを取り出した番頭、アプリの連絡帳から弟の電話番号を表示させつつも1つ気になっている事を思い出して手を止めた。ベルディ「あいつ・・・、俺の事を恨んでいないかな・・・。」 本人の背中を素直に押してやる事が出来なかった事を悔やんでいた兄はあれから音信不通となっていた弟の声を聞くのが何となく怖かった、しかし自分が申し出た契約の事なので迷う事はやめて電話をかける事にした。深呼吸したベルディが電話をかけると、数回コール音が鳴った後にやや小さめの声でイャンダは電話に出た。イャンダ(電話)「も・・・、もしもし・・・。」ベルディ「もしもし、久しぶりだなぁ。イャンダ、元気にしてたか?」イャンダ(電話)「ああ・・・、兄
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7. 「異世界ほのぼの日記3」177

-177 女王様と呼ばれる鬼- 好美のスマホ画面に映るイャンダからのメッセージを見た守はとある疑念を抱いていた、その場においては正直言ってどうでも良い事なのだが恋人からの答えが「No」である事を願うばかりであった。本当に神経質な奴だなぁ、全く・・・。守「うっせぇな・・・、気になるんだから仕方ねぇだろうが。こんな性格に誰がしたって言うんだよ!!」 はいはい、正しくこの俺でございます。そんなに気になるなら試しに聞いてみろよ、俺からすればくだらなさ過ぎて欠伸が出そうだけどよ。好美「何?「気になる事」って。」 ほう・・・、彼女さんもお待ちかねだぞ。早くしろって。守「分かってるよ・・・。いや勝手に想像しただけなんだけどさ、好美ってSMの女王様なのかな~・・・、って。」 顔を今までの人生(?)で1番という位に赤くしながら守の背中を殴る好美、よっぽど今の発言が恥ずかしかったんだろう。好美「馬鹿!!そんな訳無いでしょ!!私にそんな趣味がある訳無いじゃないのよ!!イャンダよ!!あいつ最近ネフェテルサ王国で数人のウィッチやフェアリー、それにサキュバス達が経営するSMクラブに休みの度に通ってんの!!その影響で私の事を何故か「女王様」って偶に呼ぶ時があるのよ!!」 今の「何故か」という言葉が少し引っ掛かっていた俺、この事象を裏付けする事実が過去にあったり無かったり・・・。好美「何よ、あんたまで私の事を「女王様」って呼ぼうっての?!まぁ、響きは悪くないんだけどさ。」 おいおい、ちょっと嬉しそうにしてんじゃねぇかよ。あれだろ、絶対「鬼の好美」の影響だろ、とうとうSに目覚めましたか!!好美「もう、本当にいい加減にしないと本当に鞭でぶつよ!!」 ああ~・・・、女王様~・・・、是非足蹴にしながら・・・、って違う違う!!全く・・・、俺も悪ノリしちゃったじゃねぇかよ。一先ず深呼吸してっと・・・、さて、話を進めますかね。 ただ守には好美の性格以上に気になる事があった、このまま卒業旅行を続けてもいいのかどうかだ。守「なぁ好美、流石に新店舗の設立ともなるとただ事ではないからすぐ帰った方が良いんじゃねぇのか?」 俺も守に同意していた、しかし好美はマイペースを崩そうとはしなかった。好美「大丈夫よ、渚さん達が話し合って決めてくれているからお任せした方が良いでしょ。それにもしも「ビ
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7. 「異世界ほのぼの日記3」178

-178 空腹と財力、そして新たな事実- 2人を乗せた車(カペン)は「竜騎士の館」の駐車場を出てバルファイ王国を縦断する様に延びる真っ直ぐな国道を抜けてダンラルタ王国特有の山道へと近づいて来た、バルファイ王国には高層ビルがずっと並んでいたが国境を越えた瞬間から建物は数件だけがぽつぽつとあるだけとなっていた。好美「同じ世界でも景色が全然違うね、バルファイ王国が都会ならダンラルタ王国はド田舎みたいな感じ。」 確かに好美の言っている事は正しい、ダンラルタ王国は他の2国と比べては発展と開発が進んでいないのでそう見えても仕方が無い。 守は周りのゆったりとした景色を見ながら山道の上り坂を走る為にギアを「5」から「4」に下げてエンジンの回転数とパワーを上げた、アクセルを踏んだ瞬間にエンジンが一気に動いていくのが体に伝わっていた。カペン「ちょ・・・、ちょっと・・・。強すぎまへんか?無理したらあきまへんで。」守「そうかな・・・、結構急な上り坂だと思うんだけど。」カペン「だからって、彼女はんも乗ってはりますのにそないな運転したら危ないでっせ。」守「その時はお前が何とかしてくれよ、世の中臨機応変って言うだろ。」カペン「いや頼られましても・・・、ワテは運転された通りに動くしか出来まへんで。」 愛車の言葉を聞いて深呼吸した守は改めてギアを「5」に戻した、上り坂もなだらかになって来たので結構丁度良かったみたいだ。 そんな中、好美からまさかの一言が・・・。好美「ねぇ・・・、お腹空かない?」守「いやいや、お前さっきボーリング場でかなり食ってからそんなに時間は経って無いのに何で腹が減るんだよ。」好美「だって・・・、本当に空いたんだもん・・・。」 流石にボーリングの5ゲームを無料でプレイしている間にカップ麺を(推定)20個以上食べていたというのに1時間も経たない内に腹が減る訳が無いと思うんだが、それに「無料」の意味が無くなる位に食ってたからちょっとは節約する事を考えた方が良いんじゃ無いのか?好美「大丈夫よ、私達の財力を舐めないでよ。」 別に舐めている訳では無い、金がある時だからからこそ大切に守る為に節約するべきだと言っているんだが。正直これから先、何があるか分からないからな。好美「何よ、ただの平社員であるあんたなんかより私は儲けているから余計な心配しないでよ。」
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