日々は 残酷に過ぎ去り・・時だけが流れて行く…それは果てなく思える程に寒い、凍えるような1年の半分は冬冬の国、巨人族の国だが、ある時、突然に変化は起こった。アーサーが戦で 大きな手柄を立てたのだ「褒美は?何でも願いを叶えるぞ」王は言うその言葉に彼アーサーは、思いきって、願いを言った「巨人族の王よ、王の側室、白の国のエリンシア姫を私に下さい!」「…………」しぶしぶならがら、王はアーサーの願いを叶えたのだった。そうして、エリンシア姫の部屋に向かい そして、ドアも叩かず、部屋に飛び込む「エリンシア姫!」嬉しそうに彼は彼女を抱きしめる。そして、今、たった今、戦で手柄を立て…その褒美として、王がエリンシアをアーサーの花嫁になる事を許したのだと話した。「エリンシア姫・・私の花嫁になってくれますか?…それとも、白の国に帰りたいなら、エリンシア姫」そう言いかけたアーサーの口を塞ぐように エリンシアは アーサーにくちずけをした。アーサーは 両親と弟を流行り病で亡くして 今は彼に仕える執事や召使いの数人と暮らしている。エリンシアは彼の元に嫁ぎ 数人の友人達と 子供のいない優しい叔父夫婦に見守れてささやかな結婚式を行うエリンシア姫の事は誰もよく知っているのだが誰もその事を口にせず 優しく アーサーとエリンシアの幸せを祝福してくれたその夜、彼と結ばれ穏やかな日々が訪れる…訪れるはずだった。
Last Updated : 2025-05-07 Read more