清那はずっと微笑みを浮かべながら二人を眺めていて、特に目の前でこそこそ話している様子に、思わず茶化した。「お願いだから、二人とも。ちょっとは周りの目も気にしてよ。こっちはまだ独り身なんだからね。そんなに見せつけて、良心って痛まないの?」胸を押さえて、ものすごく傷ついたふうに装う清那。その姿に、紗雪は吹き出した。「わかったよ。そういえばうち、優良物件の青年いっぱいいるけど。本気で恋したいなら、紹介してあげよっか?」その言葉を聞いた途端、清那は慌てて手を振り、気まずそうに笑った。「やだよ。紗雪も知ってるでしょ?私、せっかくの人生を恋愛なんかに費やすのは嫌なの」それを聞いた紗雪は、心底納得したようにうなずいた。確かに、彼女はそういうタイプだ。口では色々言っても、実際にやるとなれば絶対に乗り気じゃない。そして、紗雪と京弥が耳元で話していた様子は、近くにいた誰かの目にしっかりと焼き付いていた。その男は、迷いと痛みを顔に浮かべ、横に垂れた手をぎゅっと握りしめた。考えまいとしても、残酷な現実は容赦なく迫ってきて、どうしても頭から離れない。最初は、気にしなければそれでいいと思っていた。けれど結局、どれだけ遠ざけようとしても、彼は二人に近づきたくなり、紗雪の一挙一動が気になって仕方がなかった。だから、美月が招待状を持ってきたとき、一瞬迷ったものの、結局すぐに出席を決めたのだ。そして今、パーティーに来て早々、二人が前よりさらに仲睦まじくしている姿を目にしてしまった。日向は不思議に思った。――以前はこんなに親密じゃなかったはず......紗雪が一ヶ月昏睡していたあの期間が原因なのだろうか?実は、紗雪が目覚めてから見舞いに行こうと思ったこともあった。だが、よく考えれば、そこには京弥もいるに決まっている。わざわざ自分を惨めにしに行く必要なんてない。人には人の人生がある。距離を置けば置くほど、逆に彼女のことが気になって、胸の奥で小さな虫がずっと暴れているようで、彼は気が狂いそうだった。バカみたいだと自分でも思う。でも、それが現実だ。今日ここに来たのも、ただ紗雪の近況を知りたかったからだ。そして今、楽しそうに笑っている彼女を見て、ようやく胸をなでおろした。そう思い、日向は会場を
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