Lahat ng Kabanata ng 記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした: Kabanata 31 - Kabanata 33

33 Kabanata

第31話 食べてみて?

 ようやくジョンを称える称賛の嵐が収まると、女子学生達はそれぞれ意中の男子学生たちに自分たちの焼いたマフィンを持って駆け寄って行く。よし、私もジョンにこのマフィンを食べさせ、見返してみせよう。人混みをかき分け、ジョンを探しまわっているとタイミングの悪いことにベルナルド王子と視線が合ってしまった。ベルナルド王子は露骨に意地悪そうな顔で私に近寄って来る。え? な、何故近付いて来るのだろう?そして当然背後からは3人の腰ぎんちゃくさん達が迷惑そうな顔でついて来る。気の毒に……。私は心の中で密かに王子に付き合わされている3人に同情した。ベルナルド王子は私の傍まで近寄り、足を止めた。「……今の剣術の練習試合、見ていたのか?」「はい」「俺が奴に負ける姿を見ていたのだな?」敵意むき出しの目で私を睨み付けてくる。「え、ええ……まぁ見ましたけれど……」「そうか。それで俺を馬鹿にしに来たのか?」「はぁ?」あまりにも突拍子もない台詞に妙な声を出してしまった。「まさか、それ程暇ではありませんよ」「何!?」ベルナルド王子の眉間が吊り上がる。しまった! つい、口が滑って余計なことを言ってしまった。「お前……今、何と言った?」殺気を漲らせるベルナルド王子に3人の腰ぎんちゃくたちが次々と声をかける。「王子、やめて下さい。むきになる相手ではありませんよ」「ええ、相手にするだけ時間の無駄ですよ」「どうせ取るに足らない相手なのですから放っておきましょう」何とも失礼なことを言ってくる腰ぎんちゃくたち。しかし、彼等に諭されてベルナルド王子は気が収まったのだろう。「フン。今回は特別に俺が手を抜いて負けてやったのだ。だが次回は無いぞ。と……奴に伝えておけ」明らかにジョンの方が一枚も二枚も上手なのに、強気な態度のベルナルド王子。しかし、そのことを何故私に言うのだろう?「あの、ベルナルド王子……」未だに私の前から立ち去らないベルナルド王子に声をかけた。「何だ?」「言うべき相手を間違えていますよ? 私ではなく本人に伝えれば良いのではないでしょうか?」「な、何だと!?」途端に王子の顔が怒りの為か? 顔を赤らめた。「王子!」「やめて下さい!」「落ち着いて! 深呼吸して!」3人の腰ぎんちゃくたちが王子を宥める。もしかするとジョンに負けたことが相当悔しいのか
last updateHuling Na-update : 2025-05-18
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第32話 たきつける男

「……」黙って食べるジョン。「フン。ユリアの焼いた菓子などまずいに決まっている」まだ私の背後ではベルナルド王子がいちゃもん付けている。さっさと何処かに行ってくれればいいのに。「う……」突然ジョンが口を開く。「う?」私は次の言葉を待つ。「ほら見ろっ! まずくて呻いているのだ!」後ろのベルナルド王子がうるさくて堪らない。「うまい!」突如ジョンが笑みを浮かべ、あっという間に手にしていたマフィンを口に運び、完食してしまった。「凄く美味しかった。今まで食べたマフィンの中で一番上出来だったよ。人間得意な物の一つや二つあるものだな?」珍しく褒めてくれた! すると王子が横やりを入れてくる。「何だと? そんなはずあるものか。だったら俺が食べて確認してやろう。1つよこすんだ」王子がとんでもないことを言ってきた。するとすかさずジョンが反論する。「ベルナルド王子、申し訳ありませんがこのマフィンはユリアが俺の為に焼いてくれたマフィンです。しかも先程、絶対にユリアの焼いた菓子は食べないとおっしゃっていましたよね?」「そ、それは……!」「王子は先ほど学生食堂で一緒にいた女子生徒に焼いて貰えば良いのではありませんか?」「ぐぬぬ……!」ベルナルド王子は悔しそうにジョンを睨み付けると、次に3人の腰ぎんちゃくたちに声をかけた。「おい、行くぞ!」「「「はい!」」」そしてベルナルド王子はくるりと背を向けると、3人の腰ぎんちゃくたちを連れて、私達の元から去って行った。「何だ? あの王子は……」ジョンは立ち去って行くベルナルド王子たちを見ながら首を捻る。「ええ、そうね……」だけど、正直に言うと少しだけ気分が良かった。何故なら私を馬鹿にしていたベルナルド王子が剣術だけでは無く、言葉でも負けて立ち去って行ってくれたのだから。「ジョン、ひょっとして私の為にあんなことを言ってくれたの?」「ああ、当然だろう? 少したきつけてやる為に挑発したのさ。ひょっとすると尻尾を出すかもしれないだろう?」「尻尾? 何の尻尾よ?」「もう自分の立場を忘れたのか? 俺はユリアの何なんだ?」ジョンがあきれ顔で私に言う。「えっと……護衛騎士よね?」「良かった。覚えていたのか? ユリアは記憶力に乏しいから忘れているのかと思って心配だったのだが、何よりだ」「そんな話はどうでもい
last updateHuling Na-update : 2025-05-19
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第33話 通用しない魔法

 午後の授業が終わり、男子学生達は着がえをする為にロッカールームへ行き、女子学生達は先に教室へ戻ることになった。女子学生達はそれぞれ固まってぞろぞろと教室へ向かって歩きだしたので、私も1人その後ろをついて歩いていると背後から不意に声をかけられた。「あ、あの……アルフォンス様……」「え?」ふり向くと、声をかけてきたのは私と同様に魔法を使えないノリーンだった。彼女も友達がいないのか、一人ぼっちで歩いている。彼女もぼっち……。同じ嫌われ者同士なら、ノリーンとは友達になれるかもしれない。うん、最低でも後2カ月は絶対にこの学園に通わなければならないのだから。それに友達はいるに越したことは無い。そこで私は思い切り愛想よく笑みを浮かべて返事をした。「ええ、何かしら?」ノリーンは私の笑顔に余程驚いたのか、肩をビクンと跳ねさせた後、ためらいがちに言った。「あ、あの……少しお話したいことがありましたので……教室まで……い、一緒に戻りませんか……?」「ええ、勿論! 一緒に教室まで行きましょう」良かった。私の笑顔作戦が功を成したのかもしれない。私達は連れ立って歩き始めた。「それで私に話って何かしら?」「はい……実は『魔法学』の授業の時の事についてなのですが……」「『魔法学』って……」ま、まさか私が魔力を使えないのに、炎の球を投げつけたことを言っているのだろうか?「どうして、ジョン・スミス様が代りに試験を受けたのですか?」「え?」その言葉に私の思考が一時的にフリーズしてしまう。「試験は絶対に代理で受けることは出来ないですよね? でも何故スミス様はユリア様の代わりに試験を受けたのですか? しかも何故か皆さん、ユリア様が試験を受けたと思い込んでいるようですし……」「え……? そ、それは……」ノリーンの質問に私は答えることが出来なかった……と言うか、逆に質問したいくらいだった。ジョンの変身魔法というのは実際に姿を変える訳では無く、周囲の人間にあたかも姿を変えたかのように思わせる暗示魔法であると聞かされている。現にあの時のジョンは確実に自身を私の姿に変えて、炎の球を作り出してキャロライン先生にぶつけていた。なのに、ノリーンの目にはジョンの姿として映っていた……。「あ、あの。そ、それは……」どうしよう、いっそジョンには内緒で本当のことをノリーンに話して
last updateHuling Na-update : 2025-05-20
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