「それでいいのかな?もし、私が厚かましい人間って勘違いされたらどうしよう?」「まさか!あなたはこんなに可愛いんですから、そんな風に思われるわけないに決まってるじゃないですか!」「彼はすごくハンサムなの!トップ俳優よりカッコいいし、今ブレイク中の時代劇のイケメン俳優、岡崎悠翔さんだって、彼には敵わないかも!」「うそでしょう?」寧々は信じられないという顔をした。「岡崎さんは私の推しなのに。芸能界で彼よりハンサムな人なんていないと思います!」「あの人は芸能人じゃないし。なんていうか、雰囲気も見た目も文句のつけようがないくらい素敵なの。ああいうのを何て言うんだっけ?」「色気ですか?」「そうそう!色気!」桜は箸をくわえた。「あんな極上の男性が、おまけに親切な良い人だなんて。生まれつき運のない私が、あんなイケメンでお金持ちの御曹司に助けてもらえるなんてね。うぅ……そう思うと感動してきちゃった。寧々、私もやっと運が向いてきたみたい!」それを聞いて、寧々は唖然とした。彼女の可愛すぎる単純さに驚くばかりだった。一方桜は寧々が詰め込んでいた煮物に目をやった。「でもさ、考えてみてよ。あんなすごい人に、貧乏な私がお礼を渡すとして……高いものはもちろん買えないし、かといって普通の物じゃ見向きもされないだろうし。そうだ……この煮物を持っていこうかな?」「それ、いいかもしれません!」寧々は言った。「私の煮物は出汁が効いてて美味しいんですよ。ちょっと待って、今すぐキレイなタッパーに詰めてあげます!」桜はただの冗談のつもりだったのに、寧々はすっかり本気にして、あっという間にキレイなタッパーに詰め直していた。だが、きれいに詰められた特製の煮物を見て、桜は急に怖気づいてきた。別に寧々が手作りした煮物がしょぼいとかじゃなくて、昨日の夜のことを思い出すと……恥ずかしすぎて、とてもあの人に合わせる顔がないのだ。「寧々、この時間だし、きっといないと思う。だから、やっぱりやめておこうかな!」だが、寧々は桜の胸にタッパーを押し付けると、彼女をドアの外へと押しやった。「今日は週末なんだから、お休みで家にいる可能性は高いんですから!行ってみてください!」「え、ちょっと……寧々、なんだかノリノリじゃない?」「ご近所さんなんだから、これも何かの縁じゃないですか
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