なめらかな肌触りと、心地よい温度。 そして眠くなる催眠術。「この時の作者の頼庵は――どのような考えで――」 月曜日、午後イチの現国の授業中である。 あまり活発ではない俺も、成長期真っ只中の高校生男子である。今日はお昼を結構な量を食べていた。すると襲ってくるのは睡魔という厄介なヤツ。ホントにこいつには勝てないんだよねぇ。のほほんと机に顔を伏せて寝ようとしていた。『寝るの?』 目の前にひょっこっと目の上の部分だけが出てきた。「ぐっ!……」 目にした瞬間叫びそうになったクチを慌てて両手で押さえる。「ねぇ~る~の~?」――このパターンホントやめて欲しい!! ホント心臓に悪いから!! いくらカワイイ幽霊? いや生き霊ちゃんでも、いきなりはビックリするんです。それが顔見知りのカレンでもね。「ま、またお前か」 周りのクラスメイトも眠気と戦っているらしく、俺の異変に気付いてこちらを気にするヤツはいなかった。『ま! またって何よ!』「あぁ~冷めたわぁ~。返せ俺の眠気!」『はぁ……あなたって……別人ね』「何言ってるんだ? 俺は俺だよ」 あきれた顔しながら、さらにギャイギャイと文句を言うカレンと、それに応戦することでその授業は時間が早く過ぎた。そこはちょっと感謝しようかな。 放課後の再会と、時間と場所を決めたらカレンはさっさと消えていなくなった。しかしアイツ……自由自在な感じで使ってるけどすげぇなぁ。変なところに感心しちゃうけど。 結局次の授業で寝ちゃう俺でした。「こんなとこで……結構恥ずかしいもんだな」 辺りにはまだまばらだが人が行きかっている。有名お嬢様学校がある最寄り駅。それにしても……女の子が多いなぁ……なんかチラチラ見られてる気もするし
Terakhir Diperbarui : 2025-05-30 Baca selengkapnya