ハリーはゆっくりと目を開いた。視界に入ってきたのは、ほとんど光の届かない薄暗い倉庫だった。ハリーは痛む頭を押さえながら、低くつぶやく。「ここは......どこだ?どうして俺がここに?」ここ数日、彼は酒に溺れ、現実から逃げるように朦朧とした日々を送っていた。星から受けた衝撃と屈辱は、あまりに深かった。思い返すだけで、胸が煮えくり返り、殺意が湧くほどだった。あの敗北を――彼はどうしても越えられなかった。そしてついには、密かに殺し屋まで探し始めていた。星さえ死ねば、この苦しみから解放されると思ったのだ。昨日、ついに連絡が来た。「Z国に着いたら、こちらから連絡する」と。彼は喜びのあまり、酒に酔い潰れた。星が死ねば――すべては元通りになる。ハリーは急いで身体を起こすと、期待で声を震わせた。「お前たちが......俺の依頼を受けた殺し屋か?」そのとき、倉庫の奥でひとりの細身の青年がゆっくりと振り返った。ハリーは思わず目を見張る。若い。そして異常なほど整った顔立ち。二十代前半ほどの年齢にしか見えない。殺し屋という言葉から連想される冷酷な怪物ではなく、むしろ太陽の下にいそうな爽やかな青年だった。最近の殺し屋って......こんなにイケメンなのか?青年は柔らかい声で訊ねた。「ハリーさん。ご要望は何ですか?」ハリーの瞳に、蛇のような冷たい光が宿る。「まず、あの女を犯してから殺してほしい。顔は潰して、手も折ってくれ。もちろん、最後は証拠を残さず始末しろ。殺せたら......金は言い値で払う」青年はにっこりと笑った。「ハリーさん、随分と太っ腹ですね」ハリーの脳内には、ここ数日、星をどう痛めつけるかという妄想が何千も渦巻いていた。「星を殺したら、裸の写真を撮ってネットにばらまけ。後の処理は全部こっちでやる」星が死んでも、決して安らぎを与えない。名誉も全て奪い、死んだあとも永遠に地に落とす。誰も彼女を天才ヴァイオリニストとは思わず、卑しい写真だけが語り継がれるように。――星を一生汚名まみれにしてやる。想像するだけで、ハリーは興奮に目を輝かせた。「他に思いつく拷問があれば、それもやれ。とにかく、できるだけ惨めな死に方をさせろ」
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