All Chapters of 異世界行っても引きこもる〜悠々自適な引きこもり人形使いライフ〜: Chapter 31 - Chapter 40

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#29 秘策

『そろそろこちらからも攻めるとしよう。』 フッ、そっちから攻める?何言ってんの?今の僕は目の前にいる筋肉ダルマの射程からは外れている。それに僕が今いるのは上空。空を制するという絶対的優位。見たところこの人(?)は戦士系。なら遠距離でチマチマメテオってれば負けはないはず。ないはずなんだけど……何だこの悪寒は。何か重要なことを見落としているような。 片足が沈む前にもう片方の足で踏みしめれば空中を歩ける。そんなありふれた設置。気付けたはずの可能性。それに気付けなかった代償を僕は不意打ちという形で払うことになるのだった。「えっと……ど、どうやってるんです?」 思わず口から出た疑問。だが、今は戦闘中。相手が自らの手のうちをそう易々と晒すようなことをするわけもなk……「そんなもん簡単だよ。まず思いっきり地面を踏みしめて身体を浮かせるだろ?そしたら空気を踏みゃいいんだよ!空気がいくら目に見えなくて掴めないからって確実にそこに存在するんだ。そしたらそれを足場にできねぇ道理はねぇだろうよ。」 脳筋だ〜!答えてくれたけどすっごい脳筋だ。水の上の走り方で似たようなこと聞いたけども!足が沈む前にもう一歩出しゃいいんだよって聞いたことあるけども!あれば一応バジリスクって実例があるからいいけど宇宙を駆けるってバカじゃん!やめろよ物理法則守ってくれよ!なんだよそこにあるなら踏めるって!せめて魔方を使ってやれよ! はぁ、腹ただしいことにこの筋肉だるま、魔力を使っていない。一応魔力循環による強化はされてるんだろうけど……空気の操作は一切していない。必死に空を飛ぶ術を身に付けた僕が馬鹿みたいじゃないか。なんせ小回りでいえば筋肉だるまの方が上なのだから。最高速度では勝ってる。まだ全てを見たわけじゃないから断言はできないけど。 このまま三次元の高速戦闘を続けていれば僕に負けはない。負けはないけど……勝てもしない。このまま手数でせめて戦闘技術を見せれば合格はできるんじゃないかな。なんかしたの方でなんであの方が!とか校長!?とか言われてるし、きっとこの学校で一番強い。とはいえこのまま終わるのは正直悔しい。すげぇムカつく!まだまだ僕は未熟な身だ。それでも、最後に一矢報いて終わりたいじゃないか! そうと決まれば"アレ"の準備をしないとね。少し時間がかかるから操作範囲ギリギリに分霊を作って速攻大
last updateLast Updated : 2025-09-06
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#30 心が叫びたがってるんだけど声が出ない。

吾輩は分霊である。名前はまだない。 と、いうわけで!100キロメートル上空で術を準備中の分霊でーす!今なにをしているかって言うと、魔極光っていう理論だけ考えて下手に実験もできないから放置してた技術の実証実験ですね。物質って圧縮して高圧高温状態になると光エネルギーを放出するじゃないですか。そんな高エネルギー体を作ってぶち当てようって単純明快な作戦です。 圧縮してぶつけるのは前にやっただろって?あぁ、ステラノヴァのことですよね。あれって以外と大雑把な技なんですよ。似ている構造なのはアレですね!手で水飛ばすやつ!でも今からやろうとしてるのは自爆技です。ほら!芸術は爆発ってよく言うじゃないですか!まず前提として魔法には魔力の核が存在します。今回は魔力圧縮の核に分霊魔法の核を流用するわけです。 僕に積まれた高度な思考装置と魔力制御機構。それを駆使して自爆特攻するわけなんですけど、すんごい憂鬱なんすわ。いや、別に特攻が嫌な訳じゃないですよ?僕らはそういう存在ですし、また身体作ってもらえば復活出来ますしね。それはいいんです、身体が消し飛ぶこと自体は。 でも、ですよ?本体さん負けず嫌い発動しちゃってやる気みなぎってるじゃないですか!僕がミスったらしこたま怒られそうで……あぁヤダやりたくない!まぁやるんですけどね、仕事なので。 さーて圧縮圧縮〜ってあっつ!なにこれあっつ!感覚器官も戦闘において大事な役割があるからってその機能のオンオフスイッチくらい付けておけよクソ本体。おっと失礼つい汚い言葉を。クソ熱いんすけど!?え〜っと痛覚機能、痛覚機能……っとあった!どうせ消し飛ぶんだし今こいつを引きちぎっても文句を言う人はいないはず!なんなら宇宙空間に置いていけば爆散するのに巻き込まれないしエコってメリットありますし、引きちぎっちゃ……って痛ってぇ! そりゃそうか神経引きちぎって痛くないわけがないよな。まぁこれ以上痛くなることはないですしね。あぁ〜痛覚器官ないはずなのにちぎったところヒリヒリするよぉ。もうヤダ帰りたい!叫びたい!叫びたいのに空気がないから声が出ない!あぁもう!むしゃくしゃする! さっさと仕事終わらせて甘いものやけ食いしてやる!あとこの痛みをちょっと強めに本体にフィードバックしてやる!僕結構頑張ってるのに目をギラつかせて楽しそうに戦いやがって!ただの腹
last updateLast Updated : 2025-09-07
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#31 飽きた主人公

筋肉ダルマ校長side 面白い!この少年は明らかに魔法の発動速度が異常だ。そして同時に発動している魔法の数も桁違い!しかもなんだいこの威力は! 「ふははははっ!何だこのマッチの火みてぇなのはよぉ!効かねぇなぁ!!」 この俺が本気で防御をさせられたのなんていったい何十年ぶりだ?しかもこんな子供に!これだから教育者はやめられない!新しい技術形態に新しい才能!もっと見たい!味わいたい!少年、君の奥の手を見せてくれ! ほう、この魔法はスターフォールというのか!名前の通り星が落ちてくるようだ!だが即席だからか規模が小さいのが少し残念だ。このサイズならこの試験場くらいの広さがあれば避けられる者もそこそこいるからな。うちの生徒になったら個人的に全力のスターフォールを見せてもらおう。 一瞬感知範囲ギリギリに何かがいたような……正体が気になりはするがまぁ後でわかることか。少年とっておきのサプライズ演出だろう、気づかないフリをするのも大人の優しさというやつかな。 それにしても彼クラスがまだこの世の中にはいるのか!彼が我が校に入学し、自らの力を高める。そして他の生徒たちも身近にいる魔法におけるある種の頂に刺激を受けてより成長する。最高だ!最高だよ少年! ◇◇ 一方その頃主人公 攻撃通らなすぎてつまらん!もういっそパフォーマンスみたいに演出にこってやろうか!
last updateLast Updated : 2025-09-08
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#32 汚ぇ花火

 さてさてさ〜て!打ち上げ花火のお時間です!クソデケェ花火が空に上がるので是非とも見てってくださいね!10から数えていきますね〜!「10……」『おい少年、もう手札はねぇのか?そんじゃそろそろ終わりにしようぜ。見た目だけ派手で中身がカラッポじゃねぇか!見栄えはよくて目線はそこに向くかもしれねぇが、そんなつまらん攻撃この俺には効かねぇぞ?って目線がそこに向く?まさか!』「9……8……」『おいおい嘘だろ!?まさかこの派手な魔法の演出も全て計算ずく!?そう考えれば辻褄が合う。面倒くさがりであろう少年がただただ時間を浪費するわけがなかったか。ただの悪あがきに見せ掛けた術の準備を邪魔されないようにするための陽動とはやるではないか少年!』「5……4……3……」 演出が派手なのはただただ飽きただけなんだけど……まぁいい方に勘違いしてくれたしそれでいっかな!ていうか俺が面倒くさがりなの普通にバレてるのな。『おそらく術自体は9割方完成している。となると今の俺にできるのは防御を全力で固めつつ攻撃を受け流すための構えをとることくらいか。』「1……0!俺の役割はここまでかな。あとは頼むぜ………………相棒!」 うーん、呼び名……考えとけば良かったな。◇◇「あんにゃろ普通に僕に名前付けてないの忘れてたな。それを誤魔化すように相棒とかそれっぽいこと言いやがって!まぁ……報復はことが終わって身体を再構築してもらってからか。」 筋肉ダルマ校長、あんたのこと嫌いじゃないぜ?むしろあんたとの戦いで僕らはよし成長できた!ありがとな、筋肉ダルマ。そして……あばよぉ!
last updateLast Updated : 2025-09-09
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#33 疲労困憊で即帰宅

「ふっ、勝ったなガハハ!風呂食ってくる!」 こういうのをフラグって言うんだろうけどまぁあれを食らって生きてるやつなんているわけないしな。いや待てよ?これって試験だよな?殺したら失格とかならない?大丈夫そ? 『し、死ぬかと思ったぜ……』 なんで生きてんだよ! 「なんで生きてんだよ!」 あぁつい本音が……殺す気満々なことバレて失格とかはないよね?ね? 『勝手に死んだことにすんじゃねぇ!そういう場所なんだよここはよォ!うちの学校には貴族も入学してくる。そんな学校でうっかり死んじゃいましたが許されるわけないだろ?安全対策くらいちゃんとやっとるわ!』 「それはそうだけども!全力出してもピンピンしてるのが癪だなぁ!こちとら分霊との繋がりこせいで余波で魔力回路バグってるってのに!」 そうなんだよね。身体を血が血管を流れるみたいに魔力回路内を魔力が循環してるんだけど、穴あくはちぎれるわ捻れるわで大惨事なわけよ。どうしてくれんのこれマジで!あぁ〜身体強化できないの辛い。月曜日の朝に感じるあの重力を跳ね返すには身体強化魔法が必須だってのに! 『安心しろ、それもここを出れば治るさ。』 「ならいいや、そんなことよりもう疲れたし帰っていい?」 ん?あ、これ治んないやつじゃん!でもまぁ時間かければまた魔力回路を組み直すことも可能ではあるか。今ならもっと効率良い回路も模索できるだろうし。ただなぁ……すっごい面倒くさい。 『面接くらい受けてけよ。』 この後の魔力回路構築っていう大仕事だけでも憂鬱なんだよ!べーっ! 「えぇ〜やだよ。んじゃ帰るね〜!端末だけ置いてくから面接はリモートでよろ。」 でもリモート参加くらいはしてやるかな?僕とてそこまでわがままじゃないしね? 『いや、お前何しにここ来たんだよ……』 ほんとそれに関してはぐうの音も出ないからやめてくんない?
last updateLast Updated : 2025-09-10
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#34 ミシェル君はサボりたい

『それじゃあ面接を始め……る前に一つ聞いてもいいか?』"パリパリッポリッポリッ"「はい、なんでしょう。」『それは……なんなんだ?見たところ魔道具の類のようだが……』「これは遠隔操作型長距離通信端末です。名前の通り長距離通信を可能にする魔道具で、"パリパリッポリッポリッ"付いてる足で歩いて移動させることもできます。あくまでメインは遠距離通信用の端末なので細かい動きはできないんですけどね。それに……あんまり機能付けすぎると多方面から目を付けられなので。」『多方面に目を付けられるだなんて大袈裟じゃないか?お前の学力、戦闘力は目を見張るものがある。が、それ以上にこの国には国力を上げるために優秀な研究者たちが研究し続けてきた歴史がある。ただ遠くと話せるだけの端末なら既に開発されている。』「む!僕を馬鹿にしないでください。"パリパリッポリッポリッ"そんな陳腐な物なわけないですよ。これ、映像も写せるんです。こっちからもそっちの様子が見えてます。"パリパリッポリッポリッ"それに隠密機能積んだら立派な諜報活動も可能な魔械兵の完成じゃないですか。」『確かにそれならお前の発明は素晴らしい。研究開発においても第一線で活動している者たちに引けを取らないだろう。だがなんだその姿勢は!寝っ転がって飲み物を飲みながら菓子を摘むだと?そんなの面接云々関係なく人としてどうなんだ?身内との会話ならともかく外部の人間と話すというのにその姿勢はありえない!』 いや、ついポテチを摘む手が止まらなくて〜てへぺろっ☆ な〜んてさすがに言えないしここはいい感じに誤魔化すしかないか。「だから嫌だったんですよ映像写すの。ちょっとムキになって映像投影機能オンにしちゃいましたけど本当は使う予定なかったのに。面接官さんのせいです!」 あ、これダメだ全然誤魔化せてない。やっぱりダメかぁ。自立思考型ゴーレムの試運転は失敗かぁ〜ポンコツ過ぎてこいつ墓穴しか掘らないじゃねぇか!
last updateLast Updated : 2025-09-11
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#35 さぁ面接を始めようか

『それじゃあ面接を始め……る前に一つ聞いてもいいか?』"パリパリッポリッポリッ"「はい、なんでしょう。」『それは……なんなんだ?見たところ魔道具の類のようだが……』「これは遠隔操作型長距離通信端末です。名前の通り長距離通信を可能にする魔道具で、"パリパリッポリッポリッ"付いてる足で歩いて移動させることもできます。あくまでメインは遠距離通信用の端末なので細かい動きはできないんですけどね。それに……あんまり機能付けすぎると多方面から目を付けられなので。」『多方面に目を付けられるだなんて大袈裟じゃないか?お前の学力、戦闘力は目を見張るものがある。が、それ以上にこの国には国力を上げるために優秀な研究者たちが研究し続けてきた歴史がある。ただ遠くと話せるだけの端末なら既に開発されている。』「む!僕を馬鹿にしないでください。"パリパリッポリッポリッ"そんな陳腐な物なわけないですよ。これ、映像も写せるんです。こっちからもそっちの様子が見えてます。"パリパリッポリッポリッ"それに隠密機能積んだら立派な諜報活動も可能な魔械兵の完成じゃないですか。」『確かにそれならお前の発明は素晴らしい。研究開発においても第一線で活動している者たちに引けを取らないだろう。だがなんだその姿勢は!寝っ転がって飲み物を飲みながら菓子を摘むだと?そんなの面接云々関係なく人としてどうなんだ?身内との会話ならともかく外部の人間と話すというのにその姿勢はありえない!』 いや、ついポテチを摘む手が止まらなくて〜てへぺろっ☆ な〜んてさすがに言えないしここはいい感じに誤魔化すしかないか。「だから嫌だったんですよ映像写すの。ちょっとムキになって映像投影機能オンにしちゃいましたけど本当は使う予定なかったのに。面接官さんのせいです!」 あ、これダメだ全然誤魔化せてない。やっぱりダメかぁ。自立思考型ゴーレムの試運転は失敗かぁ〜ポンコツ過ぎてこいつ墓穴しか掘らないじゃねぇか!
last updateLast Updated : 2025-09-12
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#36 入学式

 なんやかんやありまして入学式でございます。はい拍手!もっと面接からの合格通知とか家族の反応とかあるでしょって?そんなの読んでて楽しい?いや、読みたいなら書くけど……うーん、気が向いたら閑話として本編とは別に書くかもしれない。書くとしたら本編進める気力が湧かない時とかかな。|閑話休題《それはさておき》 今日は入学式という僕の人生における節目の日だ。とは言っても僕は今日も寮に引きこもる予定だけどね。入学式なんて立ちっぱなしにされた生徒が立ちくらみでぶっ倒れるくそだるイベントだからね。サボれるならサボるさ。当然でしょ?寮でゴロゴロしながらラジコン操作感覚で画面越しに入学式を見学するって計画……だったんだけどね?「〜であるからして学生諸君にとって学校とはこの社会全体の縮図なのである。貴族と平民の平等を謳っている我が校だが、それは身分を理由に他者の学びを妨げてはいけないという意味である。故に上の身分の者相手への敬意を忘れてはいけない。そしてこれは身分関係ないことであるのだが、ここは学び舎だ。努力を惜しまぬ者への敬意も忘れてはならぬ。諸君!ここは学び続ける者の味方だ!我々教員、そして設備を存分に有効活用したまえ!」  長くて飽きちゃったのよ、僕。だからちょっと学校を見学しつつ端末操作することにした。いわゆる歩きスマホってやつ?でも安心したまえ諸君!それを咎める人などこの世界には存在しない!理由は簡単!ながら操作をするような魔道具がないからだ。それに今は在校生含め全ての生徒が入学式に参加している。あ、もちろん僕は例外ってやつね? この状況ならぶつかる相手などいないってこと寸法よ。いたとしても仕事中で机に向かってるしてる先生くらいだと思うしね。こんなとこブラブラしてる先生はいない。これは別にフラグとかではなく純然たる事実だ。というわけで比較的融通効かせてくれそうで、かつ優秀な教授の所に凸していk……「痛ってぇ!躓いたんだけど最悪。ん?この段差か。これは僕が悪いな。まぁ、歩きながらの操作をやめる気はサラサラないんだけどね。じゃ、気を取り直してしゅっぱーつ!」 みんな「は?」みたいな顔してるけどこれは必然なのだよ。僕がこの学校に何をしに来たか。クソ長い教師の話を聞きに来たか?否!僕は研究をしに来たんだよ?なら研究室に行くってのは必然じゃないか。異論?認めるわけがない
last updateLast Updated : 2025-09-13
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#37

「頼もぉぉぉぉぉぉ!!」『………………………………………………』 あれ〜?聞こえてないのかなぁ。ここにいる先生もだいぶ歳らしいし耳が悪くなったのか?「たぁぁぁのもぉぉぉぉぉぉ!!!」『………………………………………………』 いや、違うな。これはたぶん聞こえた上で無視されてるんだ。そっちがその気ならこっちだってとことことんやってやんよ!"てくてくてく"「すぅぅぅぅぅ……たぁぁぁぁぁのもぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」『うるせぇ!!貴様のクソデカボイスのせいで実験に悪影響があったらどうすんだよ!』 んだと?てめぇがさっさと返事しねぇからこちとら大声出すことになってんだよ!この僕の喉が潰れたらどう責任とってくれんだあ゙ぁん?「安心してください!ちゃんと僕と先生以外を結界で隔離しておきました!これならびっくりして飲み物零しそうになっても大丈夫ですね!」『違うそうじゃない……』 違うそうじゃない?わかってやってんだよばーか!「あと一応休憩中っぽかったんで声かけたんですけど、思いっきり無視されたのでちょっとムキになっちゃいました。すいません。」『貴様のような素人の目から見て休憩中でもまだ実験をしているかもしれないというのに軽率だな。』「心拍数や筋肉の収縮などの各種バイタルデータ的にはリラックスしてるみたいだったのでてっきり休憩中かと……邪魔してしまったなら謝ります。すいませんでした。」『なんだコイツ……シンプルに気持ち悪い。』
last updateLast Updated : 2025-09-14
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閑話 分霊さんのひとりごと

 どうも皆さんこんにちはわ。ちょっと前に消し飛んだ名無しの分霊さんです。未だに身体の再形成はしてもらえてないです。そのことは一旦脇に置いておいて、今日はこっちの暮らしを紹介していこうと思います。とは言っても大した内容にはならないと思いますけどね。まぁ、箸休めとでも思ってくださいな。それじゃあさっそく分霊の日常譚、始まり始まり〜!◇◇ 分霊の朝は早い……わけもない。だってそうでしょう?身体ないんだもん。ただ黙々と現世で活動してる分霊から本体へのフィードバックを処理するだけの存在ですわ。並列処理とかはね、構造上向いてないんですよね、並列処理をしようと思うなら本体に準じた思考能力と横の繋がりが必要なんですよ。 ここで分霊って魔法のおさらいと行きましょうか。分霊っていうのはざっくり言うと本体の意識をコピーアンドペーストした上で使役されてる存在なわけです。ここまでは大丈夫です?まぁ厳密には違う訳ですが今はこのくらいの理解でいいと思います。で、問題が魔法的に繋がっているのが分霊それぞれとだけなことなんですよ。 もう少し独立性を持たせて、かつ統率個体を作ればあるいは……ってこれだとダメなのか。となると本体の性格的な側面を分割した上で魔法で機能の拡張をする辺りが解決策になるんでしょうか。どこぞの「ですがなにか?」みたいに問いかけてくる系ラノベの益虫な節足動物みたいなことすればいいんじゃないです?これ以上は触れないですけど…… 本体のコピーとは言ってもこれだけ好きに生きてりゃ性格も違ってくるんです。そうなると趣味嗜好も変化します。 あぁ〜頭に入れること多すぎで草も生えねぇよ!もう勉強とかしたくねぇ〜!誰かください!アニメを!漫画を!ラノベを!ゲームを! しくしく……しくしくしく!ちらっ?しくしくしく……ちらっ? はぁ……チッ
last updateLast Updated : 2025-09-15
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