All Chapters of 異世界行っても引きこもる〜悠々自適な引きこもり人形使いライフ〜: Chapter 31 - Chapter 33

33 Chapters

#29 秘策

『そろそろこちらからも攻めるとしよう。』 フッ、そっちから攻める?何言ってんの?今の僕は目の前にいる筋肉ダルマの射程からは外れている。それに僕が今いるのは上空。空を制するという絶対的優位。見たところこの人(?)は戦士系。なら遠距離でチマチマメテオってれば負けはないはず。ないはずなんだけど……何だこの悪寒は。何か重要なことを見落としているような。 片足が沈む前にもう片方の足で踏みしめれば空中を歩ける。そんなありふれた設置。気付けたはずの可能性。それに気付けなかった代償を僕は不意打ちという形で払うことになるのだった。「えっと……ど、どうやってるんです?」 思わず口から出た疑問。だが、今は戦闘中。相手が自らの手のうちをそう易々と晒すようなことをするわけもなk……「そんなもん簡単だよ。まず思いっきり地面を踏みしめて身体を浮かせるだろ?そしたら空気を踏みゃいいんだよ!空気がいくら目に見えなくて掴めないからって確実にそこに存在するんだ。そしたらそれを足場にできねぇ道理はねぇだろうよ。」 脳筋だ〜!答えてくれたけどすっごい脳筋だ。水の上の走り方で似たようなこと聞いたけども!足が沈む前にもう一歩出しゃいいんだよって聞いたことあるけども!あれば一応バジリスクって実例があるからいいけど宇宙を駆けるってバカじゃん!やめろよ物理法則守ってくれよ!なんだよそこにあるなら踏めるって!せめて魔方を使ってやれよ! はぁ、腹ただしいことにこの筋肉だるま、魔力を使っていない。一応魔力循環による強化はされてるんだろうけど……空気の操作は一切していない。必死に空を飛ぶ術を身に付けた僕が馬鹿みたいじゃないか。なんせ小回りでいえば筋肉だるまの方が上なのだから。最高速度では勝ってる。まだ全てを見たわけじゃないから断言はできないけど。 このまま三次元の高速戦闘を続けていれば僕に負けはない。負けはないけど……勝てもしない。このまま手数でせめて戦闘技術を見せれば合格はできるんじゃないかな。なんかしたの方でなんであの方が!とか校長!?とか言われてるし、きっとこの学校で一番強い。とはいえこのまま終わるのは正直悔しい。すげぇムカつく!まだまだ僕は未熟な身だ。それでも、最後に一矢報いて終わりたいじゃないか! そうと決まれば"アレ"の準備をしないとね。少し時間がかかるから操作範囲ギリギリに分霊を作って速攻大
last updateLast Updated : 2025-09-06
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#40 心が叫びたがってるんだけど声が出ない。

 吾輩は分霊である。名前はまだない。 と、いうわけで!100キロメートル上空で術を準備中の分霊でーす!今なにをしているかって言うと、魔極光っていう理論だけ考えて下手に実験もできないから放置してた技術の実証実験ですね。物質って圧縮して高圧高温状態になると光エネルギーを放出するじゃないですか。そんな高エネルギー体を作ってぶち当てようって単純明快な作戦です。 圧縮してぶつけるのは前にやっただろって?あぁ、ステラノヴァのことですよね。あれって以外と大雑把な技なんですよ。似ている構造なのはアレですね!手で水飛ばすやつ!でも今からやろうとしてるのは自爆技です。ほら!芸術は爆発ってよく言うじゃないですか!まず前提として魔法には魔力の核が存在します。今回は魔力圧縮の核に分霊魔法の核を流用するわけです。 僕に積まれた高度な思考装置と魔力制御機構。それを駆使して自爆特攻するわけなんですけど、すんごい憂鬱なんすわ。いや、別に特攻が嫌な訳じゃないですよ?僕らはそういう存在ですし、また身体作ってもらえば復活出来ますしね。それはいいんです、身体が消し飛ぶこと自体は。 でも、ですよ?本体さん負けず嫌い発動しちゃってやる気みなぎってるじゃないですか!僕がミスったらしこたま怒られそうで……あぁヤダやりたくない!まぁやるんですけどね、仕事なので。 さーて圧縮圧縮〜ってあっつ!なにこれあっつ!感覚器官も戦闘において大事な役割があるからってその機能のオンオフスイッチくらい付けておけよクソ本体。おっと失礼つい汚い言葉を。クソ熱いんすけど!?え〜っと痛覚機能、痛覚機能……っとあった!どうせ消し飛ぶんだし今こいつを引きちぎっても文句を言う人はいないはず!なんなら宇宙空間に置いていけば爆散するのに巻き込まれないしエコってメリットありますし、引きちぎっちゃ……って痛ってぇ! そりゃそうか神経引きちぎって痛くないわけがないよな。まぁこれ以上痛くなることはないですしね。あぁ〜痛覚器官ないはずなのにちぎったところヒリヒリするよぉ。もうヤダ帰りたい!叫びたい!叫びたいのに空気がないから声が出ない!あぁもう!むしゃくしゃする! さっさと仕事終わらせて甘いものやけ食いしてやる!あとこの痛みをちょっと強めに本体にフィードバックしてやる!僕結構頑張ってるのに目をギラつかせて楽しそうに戦いやがって!ただの腹いせだよこ
last updateLast Updated : 2025-09-07
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#31 飽きた主人公

筋肉ダルマ校長side 面白い!この少年は明らかに魔法の発動速度が異常だ。そして同時に発動している魔法の数も桁違い!しかもなんだいこの威力は!「ふははははっ!何だこのマッチの火みてぇなのはよぉ!効かねぇなぁ!!」 この俺が本気で防御をさせられたのなんていったい何十年ぶりだ?しかもこんな子供に!これだから教育者はやめられない!新しい技術形態に新しい才能!もっと見たい!味わいたい!少年、君の奥の手を見せてくれ! ほう、この魔法はスターフォールというのか!名前の通り星が落ちてくるようだ!だが即席だからか規模が小さいのが少し残念だ。このサイズならこの試験場くらいの広さがあれば避けられる者もそこそこいるからな。うちの生徒になったら個人的に全力のスターフォールを見せてもらおう。 一瞬感知範囲ギリギリに何かがいたような……正体が気になりはするがまぁ後でわかることか。少年とっておきのサプライズ演出だろう、気づかないフリをするのも大人の優しさというやつかな。 それにしても彼クラスがまだこの世の中にはいるのか!彼が我が校に入学し、自らの力を高める。そして他の生徒たちも身近にいる魔法におけるある種の頂に刺激を受けてより成長する。最高だ!最高だよ少年!◇◇ 一方その頃主人公 攻撃通らなすぎて通らん!もういっそパフォーマンスみたいに演出にこってやろうか!
last updateLast Updated : 2025-09-08
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