空side膠着した空気を破ったのは、僕の隣で震えながら、しかし真っ直ぐに長谷川を見つめていた真珠さんだった。真珠さんは、床に膝をつけると、うつ伏せで身動きが取れなくなっている長谷川と目線を合わせた。その華奢な肩は小刻みに震えていたが、彼女は大きく深呼吸をしてから、迷いのない声で口を開いた。「あなたは……どうして、うちの会社を壊そうとしたんですか。三村さんの指示ですか? それとも、あなたの独断ですか?」「ふふっ……」長谷川が、初めて真珠さんを見ると片方の口角だけを吊り上げて嘲笑を浮かべた。「あなたが長谷部さんなの。可愛らしいお嬢さんだと聞いていたけれど、本当に幼い子どもみたいで可愛いのね」「話を逸らさないで、ちゃんと答えてください! どうしてうちだったのですか? 土地と建物を奪って、一体何をするつもりだったのですか!?」真珠さんの必死の訴えに、長谷川は凍りつくような冷ややかな声で答えた。「あなた……積極的過ぎたのよ。普通、見込みのある情報を全く与えない相手に対して、あんなに頻繁に連絡なんてしないわ。それに警戒心もなく、喜んでこちらの懐に入ってくる。そんな無知な人間は、私たちにとって絶好のターゲットだったってわけ。そういう人間はね、使えるだけ使って、あとは徹底的に搾り取るだけよ」
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