Semua Bab 転生モブは推しの闇落ちを阻止したい: Bab 51 - Bab 52

52 Bab

番外編:兄の奮闘2

「ゼノン様。ちょっといいですか」 そんなわけである日、俺はゼノンに話しかけた。  場所は聖騎士詰め所の片隅。アレクと並んで歩いていたゼノンは、俺の声に振り向いた。「はい。あなたはユリアン・コーマさんですね。何のご用でしょうか」 名前を把握されている。  俺とゼノンは特に関わりがなかったのに、ちょっとこわい。  ゼノンはアレクと別れて俺についてきた。  訓練場まで移動して、俺は彼に向き直った。  周囲には聖騎士や準聖騎士が何人かいるが、俺たちは特に注目されているわけではない。「単刀直入に言う。あなたはエリーをどう思っているんだ」 聖騎士相手だったが、敬語を使う余裕をなくしていた。  ゼノンは少年らしからぬ穏やかな笑みで答えた。「とても素敵な人です」「当然だ。エリーはこの世で一番素敵な子なんだ。気が合うな」 言ってしまって、いやそうじゃないと気づく。「……そうではなく、付き合いたいと思っているのか? だったら兄として見過ごせない」 ゼノンは少し驚いたように目を見開いて、それから考え込んだ。  考え込む時間は意外に長くて、俺は不安になった。  あいつはエリーをどう扱いたいんだ。答えが出ないのは、やましい気持ちがあるからではないか。例えばポイ捨て予定の遊び相手とか……!!「僕はエリーさんと、付き合いたいわけではありません」 ようやく返ってきた答えに、俺は目を吊り上げる。やはりただ遊ぶためか!?「結婚して、生涯をともに歩みたいと思っています」「……へ」 思わぬセリフに、間抜けな声が出た。 ゼノンは生真面目な顔で続ける。「結婚の前提に恋人としてのお付き合いが必要というのであれば、やぶさかではありませんが。僕はもっとしっかりした絆で、エリーさんと結ばれたいです。ただの恋人など別れてしまえば終わりではありませんか。そんなの嫌です」 俺はシスコンの自覚がある。エリーを溺愛している自覚も。  でも今回はドン引
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-07-18
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番外編:兄の奮闘3

 で、普通に惨敗しました。 ゼノン容赦ねえ。 俺は何度も地面に叩き伏せられ、それでも諦めずに挑み続けたが、とうとう体力が限界に達した。 視界がブラックアウトする。 消える意識の向こうに見えたのは、幼い頃のエリーの愛らしい笑顔だった。   気がつけば、医務室のベッドの上だった。 隣ではゼノンが椅子に腰掛けていて、心配そうにこちらをのぞき込んでいる。「良かった、気が付いて。最後あまり手加減できなくて、すみませんでした」「やめろ。みじめさが上塗りされるだろ」 ゆっくり起き上がる。 そんな俺を見て、ゼノンはぽつりと言った。「エリーさんは、いいお兄さんを持ちましたね」「あ?」「僕は家族がいないものですから。エリーさんの暖かさは、きっとお兄さん譲りだ。……あ、全部じゃなくて一割くらいだと思いますが。エリーさんの素晴らしさは彼女自身のものです」 真面目な顔で続ける彼に、俺は呆れてしまった。 こいつぁガチだ。ガチでエリーに惚れてやがる。 ここまで一途に想っているのなら、俺としても突き放してばかりはいられない。「お前の気持ちは分かった。だが、結婚でも恋人でも大事なのはお互いの心だ。エリーはお前をどう思っている?」 俺の脳裏に楽しそうな様子で出かけていくエリーの姿が映る。 ゼノンを憎からず思っているのは間違いない。 だが、それは恋や愛と言えるのか。「嫌われてはいない……と、思います」 ゼノンは急に覇気をなくした。しょんぼりとしている。「でも、何度好意を訴えてもいまいち通じないというか。弟扱いされてしまうというか。僕は年下で教え子で、いつも導いてもらうばかり。それがいけないのかもしれません」「エリーは優しいからな。あとちょっと鈍いところもある。そういうことなら、まずは男として見てもらえるよう頑張れ」「&hell
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-07-19
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