「え〜…実況も任された私ですが、何が起こっているのか見当もつかない為、実況する事が出来ません!未だに鳴り止まない剣戟と衝撃から察するに、とても激しい試合が繰り広げられているのでしょう!」試合場を縦横無尽に駆け巡り、剣をぶつけ合う2人。剣閃は当然の事ながら、素人には2人の動きを目で追う事すら不可能であった。「流石ね!私の速度に付いて来れる人間が居るなんて!世界は広いという事かしら!」かつてないほどの強者相手に戦いを笑みを抑えられないスノウ。しかしそれに付き合っていられる程、レイは悠長にしていられなかった。「貴方の遊びに付き合ってられる程こっちは暇じゃ無いっての!さっさと終わらせるわ!『+8ブーストエイト』!」その言葉を合図に、レイの身体能力が格段に跳ね上がる。何もかもが今までの比では無い程に迅い。先程迄の様に動こうにも全て先回りされ、スノウはレイの剣を防ぐ事すら出来なくなりつつあった。「がはっ…!」更にレイの剣が少しでも掠ろうものなら、たちまち全身に電撃が走り、スノウの体力を削っていく。対してこちらの攻撃は尽く回避されてしまう。剣に付与された氷魔法で相手を拘束しようにも、発動までの間に避けられてしまう。ダリウム戦の時に見せた周囲一帯を凍らせる技は、範囲は広いが隙が多すぎて使えない。もし避けられたりでもし
Terakhir Diperbarui : 2025-07-04 Baca selengkapnya