狼を「犬」みたいだと思ったのはこれが初めてだ。この狼はあまりに賢く、主人にしっかり躾けられているのが見て取れる。 だが、本当に腹立たしい。 …… 狼は満腹になったようだが、小夜はやはり怖かった。目を閉じた瞬間に喉笛を噛み千切られるのではないかと恐れ、ソファの上で必死に体を起こしたまま、どうしても眠りにつくことができなかった。 どうにか狼が眠りにつくまで耐え抜いた。 そこでようやく、少しだけうたた寝をする勇気が持てた。 よほど疲れていたのだろう。そのうたた寝はほとんど気絶に近く、ひどい悪夢まで見た。自分が食卓の上に横たえられ、一頭の狼が椅子に座っている。首には白いナプキンを巻き、前足でナイフとフォークを握って、こちらに向かってよだれを垂らしているのだ。そのナイフとフォークがゆっくりと近づいてきて…… 小夜はハッと目を覚ました。 まだ意識がはっきりしないまま、すぐ目の前にある一対の金色の瞳と視線がぶつかった。あの狼が長い舌を伸ばし、貪欲な光を帯びた瞳でじっとこちらを見つめている。生温かいよだれが首筋を伝って流れ落ちていた。 喉まで出かかった悲鳴を必死に飲み込み、ソファの背もたれに体を押し付ける。 窓の外は、すでにすっかり明るくなっていた。 狼がじりじりと距離を詰めてきたその時、突然ドアが開いた。昨夜狼に食事を運んできたメイドが再び入ってきて、その後ろにはもう一人、別のメイドが続いている。 先頭のメイドは狼に食事を出し始めた。 もう一人は、金色の刺繍が施された布で覆われたお盆を手に近づいてきて、何も言わず、ただついてくるようにと目で合図した。 あの狼から離れられるなら、今は何でもいい。 小夜はすぐにおとなしく後を追い、部屋の奥にある浴室へと案内された。中に入るよう促される。そこは広々としており、巨大な浴槽が据えられていた。 メイドはお盆を置くと、無言で近づいてきて小夜の服を脱がそうとした。 思わず後ずさったが、抗議の声を上げるより早く、メイドがどこからか取り出した銃を額に突きつけてきた。一言も発してはいないが、脅迫の意図は明白だった。 分かったわよ。 囚人には囚人らしい振る舞いが必要なのだろう。 小夜はすぐにおとなしく抵抗をやめた。 着ていたドレスがそっと脱がされ、熱い湯が満たされ
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