Semua Bab レティアの虹色の冒険: Bab 11 - Bab 20

60 Bab

11話 剣術の試みと圧倒的な力

 ——優位なノクス、好奇心旺盛なレティア しかし、ルーシーの言っていた通り、ノクスたちの力はそれを遥かに凌駕していた。ノクスたちは狼の群れを全く気にする様子はなく、ひたすら食事に没頭していた。 驚くべきことに、集まってきた狼たちは力の差を感じているのか獲物を奪うことをせず、ノクスたちの周辺に座り込んだ。その態度はまるで、ノクスたちが食事を終えるのをじっと待っているかのようだった。その不思議な光景に、レティアは少し首を傾げながらも興味深そうに眺め続けた。「あれじゃ、新入りのオオカミさんが可哀想じゃないかなぁ……? わたしも試してみたいこともあるしぃ……♪」  レティアはノクスたちを置いて、ひとりで気配を探りながら強そうな気配のする場所へ向かった。彼女の中には新しい発見への期待感が膨らんでいた。  ——虹色の剣と新たな獲物 これまで武器を使ったことのないレティアだったが、家には父のパーティの仲間が置いていった剣や武器がいくつもあり、それを観察した記憶があった。その記憶を頼りに、彼女は手のひらに集中し、虹色に輝く剣を作り出した。「色もそれっぽくつけてみよっと♪」と呟きながら剣を見つめる。見た目は本格的だが、実際の剣の重さはなく、木の枝のように軽々と振れる感覚だった。「わたし、かっこいー♪ ふっふーん♪」  レティアは剣をビュンビュンと振り回し、自信満々のドヤ顔でニヤリと微笑んだ。その笑顔には無邪気さとわくわくした興奮が満ちていた。 そんな彼女が気配を感じていたのは、近くに潜んでいた巨大なイノシシの魔物だった。「あれ? イノシシのお仲間さんなのかなぁ? じぃーじが言ってたけど、オス同士って縄張りを意識するんだよね……もしかして、どっちかがメスだったのかな?」  その瞬間、彼女の視線の先でさらに巨大なイノシシが姿を現した。レティアは呟きながら、目の前のイノシシをじっくりと観察した。「ごめんね……。お腹を空かせている子がいるんだぁ……」  レティアは静かに謝罪の言葉を漏らしながら、魔物を見つめ続けた。そのイノシシの魔物は先ほどよりもさらに威圧的な雰囲気をまとっていた。  ——圧倒的な力と無邪気な反応「プシュー!」  紫色の息を吐き出して威嚇するイノシシ。その息が周囲に漂い、甘ったるいけれど危険な匂いが立ちこめた。レティアはレベルアップとともに異常耐
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-24
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12話 狼の群れに名前をつけた

 ——ノクスとシャドウパピーズ 横たわった魔物を眺めながら、レティアは困った表情を浮かべて呟いた。 「これ、どーしよー? 重そうだし、触るの嫌だなぁ……」  そんなことを考えながらあたりを見回すと、遠くから戦闘音や魔物の威嚇を聞きつけたノクスたちが、じっと見守るようにこちらを見ているのが目に入った。「なんだぁ……ノクスたち来てたんだ!? ほら、仲良く食べなぁー♪」  レティアがにっこり笑顔でそう声をかけると、ノクスたちはようやく動き出し、横たわる魔物のところへ向かっていった。食べ始めるノクスたちを見守るレティアは、ほんのり満足そうな顔を浮かべていた。 一方、さっきの獲物の残りを狼の群れが食べ始めたが、それに気づいたノクスのリーダーが低い唸り声を上げた。 「ガルルゥゥゥ……」  リーダーは威嚇をしながら狼たちに詰め寄り、その迫力に怯えた狼たちは草むらの隅に体を寄せ合い、すくむように身を縮めた。「むぅ。めっ! イジワルしちゃダメ!」  慌てて注意すると、ノクスのリーダーは拗ねたように「くぅーん」と小さく鳴き、しょんぼりしながら元の場所に戻っていった。「さぁー食べて、えっと……なんて呼ぼうかなぁ……黒っぽい狼の群れだしぃ……シャドウパピーズかなぁ♪」  そう呟くと、怯えていた狼の群れがレティアの周りに集まり、かわいらしく「わふっ♪」と鳴いた。彼女はその姿に思わず笑みをこぼしながら言った。 「うん。うん。食べてもいーよー♪」 半分以上はすでにノクスたちに食べられていたが、それでもまだ十分な量の獲物が残っていた。狼たちは静かに食事を始め、その光景を眺めていたレティアは、少し飽きてきたのか新しい遊びを始めた。  ——レティアの新しい試み 虹色の剣を手に持ち構えた彼女は、剣を伸ばしたり縮めたり、自由自在に形を変えて振り回してみた。 「うぅーん……あと、弓矢かなぁ。」  剣を弓矢に変えると、今度はそれを構え、近くの木を的に狙いを定めた。 「的は……木でいいかぁ〜」 ギギギィーと弓矢を引くと、音もなく矢が放たれ木に当たると小さな音をたてた。『パシュッ』 無音で放たれた虹色の矢は、まるで猟や隠密行動に最適な道具のようだった。その特性に気づいたレティアは、わくわくした気持ちを抑えきれない様子で興奮気味に言った。 「わぁ、これすごーい! 音がし
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-25
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13話 初めての発明と新たな発見

 ——レティアの「万能バッグ」開発 ルーシーに迷惑をかけないように少し離れた場所で考え事をしていたレティア。彼女は狩りの大変さを思いながら、特に獲れた獲物を運ぶという問題について考えを巡らせた。 「うぅ〜ん、狩りって初めてだけど大変なんだなぁ……獲れた獲物を運ばないといけないんだよねぇ……うさぎ4匹に鳥も4羽が獲れたんだよね。かさばるし重いしぃ……」 しかし、実際にはレティア自身がそれを運ぶわけではなく、虹色の能力で作り出した動物たちが見張り役として付き添っていた。ノクスたちも虹色の動物の存在を恐れて手を出さず、お腹が満たされていることもあり、獲物を横取りする気は全くなかった。「冒険者になると、荷物も増えそうだよね……重いの嫌だなぁ……虹色の万能な能力で……なんとか出来るかも?」  ふと思いついたレティアは手のひらに虹色の球体を作り出し、近くにあった岩を覆ってみた。さらにスパッと岩を切り取るイメージを描き、虹色の球体が持つ特性を試してみることにした。 その球体の中は重さを感じさせず、かさばらない空間が広がっている。レティアは自分が背負えるサイズの可愛いバッグをイメージすると、ふわふわと浮かんでいた球体が徐々に形を変え、小さくて可愛らしいバッグへと変化した。 「わぁ……思った通りのバッグができたぁ……すごーい! かわいー♪」 ふわふわと浮いていたバッグを手に取ると、中に巨大な岩が入っているのに全く重さを感じなかった。 「あれ? バッグの中の岩って……粉々になっちゃってる?」 しかしバッグの中を確認しようと取り出すと、粉々に砕かれた岩が現れた。 「うわっ!? びっくりしたぁ……」 驚きながらも、取り出しと収納の自由さに感動したレティアは、ふと父親が使っていた魔法のことを思い出す。 「たしか……うちの父親が魔法で使ってたって聞いたことあるぅ……。えっと、食料とかも入れて、獲れた獲物も入れるんだよね。腐ったりするかもだし、時間のえいきょうを、むこうとか言ってたぁ。時間のえいきょう……時間を止めるイメージかなぁ。試してみよーっと!」 試行錯誤を楽しむレティアは薪を集めて焚き火を起こし、魔法で火力を上げて半分をバッグの中に収納した。そして焚き火の炎が消えた頃、バッグの中から取り出してみると――勢いよく燃え上がる炎がそこにあった。 「わっ。せいこーう
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14話 ルーシーの料理と対話、そしてそれぞれの特技

 ——レティアの効率的な狩り「うさぎだと、何匹必要かなぁ?」  レティアはニコッと笑顔を浮かべながらルーシーに尋ねた。その無邪気な表情に、ルーシーは一瞬考え込んだ後、答えた。 「そーねー、1匹でも良いけど、2匹あった方が満足感があるわよね……パンもないし。料理といっても焼くだけだし。一応、塩はポーチに入っているし。」 ルーシーの腰にあるベルトには、小さなポーチが種類ごとに付いていて、それが非常に実用的でかっこよく見えたレティアは、その姿に感心していた。「二匹ね、えいっ!」  レティアは指先を軽く動かすと、掌にビー玉ほどの虹色の光が瞬時に凝縮された。それは微かに脈打ち、まるで生きているかのように輝きを放っている。その光の球体は、レティアの意図を吸い込むように、草むらの奥に潜むうさぎの気配へと向けて、ふわりと弧を描くように放たれた。虹色の軌跡が短く空を横切り、音もなく草むらに吸い込まれていく。 そして、仕留めた獲物を回収するために軽やかに歩いていく。「ちょ……え? そんなに簡単に仕留められるものなの? そのうさぎ、草むらに隠れていたわよね? どうやって見つけたのよ? あぁ……いいわ。レティーだしね……。」  ルーシーは驚いた様子で目を見開き、少し呆れたようにため息をつきながら、立ち上がった。そして手際よくニコッと微笑みながら解体を始めた。「えっと……そんな高度な魔法を使えるなら、水くらい出せるわよね? お願いね! 肉を洗うのに必要なのよ。」  ルーシーは作業を進めながら、自然にレティアに頼んできた。「水かぁ……うさぎを洗うなら洗い桶が必要だよね……」  レティアは少し考え込んだ後、地面が濡れるのを防ぎ、焚き火を消さないための解決策を思いついた。虹色の能力を使い、洗い桶をイメージし、色をつけて可視化させた。虹色のままだとノクスやシャドウパピーズも見えないことに気づいたからだった。 完成した洗い桶をルーシーの隣に運び、魔法でジャバーっと水を注ぎ込む。 「……この桶、どーしたのよ? 持っていなかった……ううん。……なんでもないわ。」  ルーシーは訝しげな表情でレティアを見つめたが、すぐに解体作業に戻った。その姿を見て、レティアは心の中で感嘆する。 『ルーシーは冒険慣れしてるなぁ……カッコいいっ♪』  ——ルーシーの自己評価とレティアの才能 
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15話 影からの登場と能力の発見

 ——レティアの契約獣、その実態 昼食を終えた後、レティアとルーシーは森の中を散歩しながら会話を楽しんでいた。そんな中、ルーシーがふと周囲を見回して尋ねた。 「そういえば、レティーの契約獣は?」 その質問に、レティアはハッとしたような表情を浮かべた。契約した覚えはないが、ノクスたちは勝手に従ってくれていたし、今は待機しているのだろうと軽く考えていた。 「うぅーん。その辺をうろついていると思うよぉ?」  軽い調子で返事をするレティア。 しかし、その答えにルーシーは呆れ顔を見せた。 「はぁ? あんなのを野放しにしていたら……大ごとになっちゃうでしょ! きちんと管理をしなさいよ……。」 レティアは管理といわれても困惑してしまう。家につれて帰るわけにもいかないし、村から離れている家でも目立ってしまう。そして、最近仲間になったばかりのシャドウパピーズのことを思い出した。「ね、ねぇー普通の狼だったら目立たないかなぁ?」  レティアはルーシーの袖を引っ張りながら、少し不安そうに尋ねた。「ん? 狼? 狼は危険よ。大きいし……凶暴でしょ。まあ……ノクスに比べれば……目立たない……かな……? レティー……他にもいるの? その狼。」  ルーシーは顔を引き攣らせながら聞いてきた。「あー……うん。さっき知り合ったの! ノクスにご飯をあげてたらね……匂いに誘われて近づいてきたのぉ。えっとね、シャドウパピーズって名前をつけたんだぁー♪」  レティアはにぱぁと無邪気な笑顔で答えた。「そう……今度は、魔物じゃないだけマシかな……狼なら犬より大きいけど、まあ……大丈夫じゃない? どんな狼なのよ?」  ルーシーは呆れつつも、真剣な表情で尋ねた。「うーん……ノクスよりね、ちいさくてかわいーよ♪ ノクスを見てね……くぅーん、くぅーんって怯えてたのぉ。」  レティアはその場面を思い出し、笑顔で答えた。「ふーん……可愛いなら良いんじゃないのかな? ……いや、あんたの可愛いは……基準がおかしかったわ……はぁ。見てあげるから、呼んでみなさいよ……。」「おかしくないもんっ。シャドウパピーズー!! おいでぇー!!」  レティアが森に向かって大きな声で呼ぶと、ルーシーは周囲を警戒しながら辺りを見回した。  ——影からの出現、ルーシーの悲鳴 その瞬間、レティアの影から勢いよくシ
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16話 おうちに行こー!

 ——レティア、影の世界へ「そうだよねー。後ろから急に現れたらビックリだよねっ。かっこいー♪ わたしも、影からあらわれてみたーいっ!」  レティアは目を輝かせながら、自分の影をじっと見つめて嬉しそうに呟いた。「はぁ、あんた……とうとう人間やめて、魔物にでもなる気なの!? あ、でも……闇属性の魔法を極めれば……可能なのかも? でも、聞いたことないけど……。」  ルーシーは少し考え込むような表情を浮かべながら、小声で呟いた。「そーなんだぁ! ノクス、影貸してー♪」  レティアはそう言うなり、ノクスの影に向かって勢いよくジャンプした。地面に着地するはずだった足元は、まるで水に飛び込んだかのように柔らかく、彼女の体はすっと影の中に吸い込まれていった。「わぁ……なに、この真っ暗な世界……? 上に影の形をした明かりが見えるぅ〜。へんなのー♪」  暗闇に包まれたその空間を眺めながら、レティアは不思議そうな顔をしている。そして、上空に映る影の形を見つけると、嬉しそうに微笑んだ。 「あの影の形って……ルーシーかなぁ? うふふ……♪ おどろかせちゃおぉ〜っと!」  ワクワクした顔をしながら悪戯を思いついたレティアは、影の中を軽やかに移動し、ルーシーの背後からひょっこり姿を現した。「ルーシー! こっちこっちー!」  背後から突然抱きつきながら声を掛けると、ルーシーは驚きのあまり声を上げた。「わっ!? え!? あんた……まるで魔物じゃないの……何でもありって感じよね……? もう……驚かないわよ。」  ルーシーは呆れた表情を浮かべ、ため息をつきながらも、その驚きが完全には収まらない様子だった。「まっ。心強くて良いんだけれど……」  ルーシーが顔を逸らし、小さな声で呟いた。その様子に気づくことなく、レティアは元気な声で言い放つ。  ——万能バッグの秘密とルーシーの諦め「さっ。ルーシー家に行こー♪」  彼女の返事を聞かずにルーシーの手を引き、仕留めた獲物を回収していく。 その時、レティアが持っていたバッグにルーシーの視線が釘付けになった。 「え!? なにそれ……いや、おかしいでしょ!? なんでそんなに入るのよ?」  疑い深そうな顔で、バッグをじっと見つめる。「え? あはは……なんでだろーね……。なんかね、魔法を使ってたら作れちゃったの。くわしく……わ
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17話 おともだちのお泊り

 ——はじめての「お友達」「レティアが、お友達を連れてくるのは初めてじゃないのかい?」  じぃーじが、優しい笑顔を浮かべながら問いかけた。その言葉にレティアは、満面の笑みで答える。 「うん。はじめてだねぇー♪ だって、みんな怖がっちゃってるんだもーんっ。」 レティアはかつての友達とのことを思い返していた。遊びはするけれど、感情を感じ取る力のせいで、相手の怖がる心が伝わってきてしまう。その結果、レティア自身も壁を作り、心の距離が縮まらなかったのだ。 でも、ルーシーは違った。表情はムスッとしていて口調が強くても、彼女から伝わってくる感情は恐れではなく、レティアへの好意だった。そのため、レティアも安心して甘えたり頼ったりすることができた。「そうよね……レティーは、ハチャメチャ過ぎるものね……驚かされてばかりだったわね。あはは……。」  ルーシーは少し照れながら笑い、これまでの出来事を思い返して苦笑いを浮かべる。  ——ルーシーからの手土産とばぁーばの気遣い その時、何かを思い出したようにルーシーは顔を上げ、持っていた獲物をじぃーじとばぁーばに差し出した。 「あ、あのぅ……これ、お土産です……良かったら食べてください。」  緊張した表情でしどろもどろに話す彼女に、レティアはすかさず声を添えた。 「あ、それねー。ルーシーが頑張って獲ってくれたんだよぅ♪」「……レティー、うるさいわよっ。」  ルーシーは慌ててレティアを見つめ、恥ずかしそうに言う。「だーって、ホントじゃーん♪」  レティアがからかうように返すと、ルーシーは顔を赤くしながらそっぽを向いた。 「恥ずかしいじゃないのっ。ううぅぅ……。」 その様子を微笑ましく見守っていたばぁーばが、柔らかな声で言った。 「さっそく調理をして、夕食に食べるかねぇ。じいさんも手伝っておくれ。ルシアスちゃんは好きな部屋を使っておくれ。」 そう言うと、ばぁーばはじぃーじを連れて調理の準備のために外へ向かっていった。ルーシーの表情には、少しホッとしたような安堵と、どこか温かな気持ちが滲んでいるようだった。  ——深まる友情♢初めての同室と野営の約束「わたし、あんたと同じ部屋でいいわよ。」  ルーシーは恥ずかしそうに顔を逸らしながら呟いた。その声には照れ隠しの強さが混じっていたが、どこか嬉しさと優しさも
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18話 部屋での楽しいひと時

 ——パジャマタイムと女の子らしさ 夕食を終えた後、レティアとルーシーはレティアの部屋に戻ると、クローゼットを開けた。そこから取り出されたのは、可愛らしいネグリジェのパジャマだった。一枚は薄ピンク色で、柔らかな生地に小さな花模様が散りばめられており、見るだけで心が和むようなデザイン。 もう一枚は薄青色で、爽やかな印象を与える半袖のデザイン。どちらもふんわりとしたシルエットで、着る人を優しく包み込むような雰囲気を持っていた。「ルーシーは、青色のでいいかなぁ?」レティアが首を可愛く傾げながら、微笑みを浮かべて尋ねた。 その仕草に、ルーシーは一瞬言葉を失い、顔を少し赤らめながら「べ、別にどっちでもいいけど……まあ、青でも悪くないわね」とツンとした態度で答えた。 しかし、手渡された薄青色のネグリジェをそっと触れると、その柔らかさと可愛らしさに思わず口元がほころび、目を輝かせた。「それ、似合うと思うよっ! ルーシー絶対かわいー♪」レティアが嬉しそうに声を弾ませると、ルーシーは照れくさそうに「そ、そんなこと言われてもね……こんな可愛いの初めて着るし、わたしには可愛すぎでしょ。」と視線を逸らしながらも、心の中では嬉しさが溢れているのを感じた。 革の防具や服を脱ぐと隠れていたルーシーの華奢ながらも、しっかりと女性らしい丸みを帯びた肩のラインや、ふっくらとした胸元があらわれた。驚いたレティアがジッと見つめていた視線をルーシーが感じた。「……そんなに見つめないでよね。恥ずかしいじゃないの!」部屋の隅っこで着替えをするルーシーが顔を赤くしながら着替えていた。「えぇ……だって、うらやましーんだもんっ!」頰をぷくーと膨らませたレティアが言った。「あんただって、そのうち大きくなるでしょ。レティーの方が可愛らしいし……」恥ずかしそうにルーシーがつぶやき顔を逸らした。 二人がパジャマに着替えると、部屋の雰囲気が一気に和やかになった。レティアは薄ピンク色のネグリジェを着て、まるで可愛いお姫様のように輝いていた。 一方、ルーシーは薄青色のネグリジェを身にまとい、ツンとした態度の中にも普段の雰囲気とは違い、肩から腕にかけての柔らかな曲線は繊細な美しさを際立たせ、ネックラインから覗く鎖骨は華奢な印象を与えていた。ふんわりとしたスカート部分が、すらりとした足元で軽やかに揺れ、その姿は
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-26
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19話 夜遅くまで

 ——シャドウパピーズのサプライズ「んー? 小動物さんだと思うよぅ。大丈夫だって!」  レティアは首を傾げながらも、まるでそれを気にしていないように微笑んだ。無邪気な笑顔を浮かべつつそう言った瞬間、窓に影が映るのが見えた。「……え!? わっ、なにこれ……。」  ルーシーが立ち上がり、警戒しながら窓の外を覗こうとする。その動きに合わせてレティアも後を追い、二人の気配が急に緊迫したものに変わる。「わぁっ。誰かいるのかなぁ?」  レティアは軽い調子で話しながらも、ノクスたちの気配を探り始める。窓の外には何かが動いている気配があるが、その正体ははっきりと分からない。 その瞬間、ドアの外でノックの音が響いた。 『コンコン』「え? ちょ、ちょっと……この時間に誰よ?」  ルーシーの声は少し上擦り、レティアにしがみつくように立ちすくむ。 レティアは手を空にかざし、虹色の球体を作り出してドアの方に向けた。そして、じっとドアを見つめながら声をかける。 「はぁーい。ど、どなたですかぁー?」 するとドアが静かに開き、そこには小さな動物が姿を現した。シャドウパピーズの小さな狼の一匹が家に戻ってきただけだと分かり、レティアは笑顔で言った。 「あ、シャドウパピーズ! びっくりさせないでよぅ~♪」 ルーシーは肩の力を抜き、大きく息を吐く。 「もう……心臓止まりそうだったわよ……。なんでこんな時間に戻ってくるのよ!」 レティアは悪戯っぽく笑いながらシャドウパピーズを撫で、影に戻るよう促した。緊張が解けた二人は、再び話しを続け明日の予定を話すことにした。  冒険計画:地図を広げて  レティアがテーブルに地図を広げて話し始める。地図はレティアの家に長年保管されていた古いもので、少し色褪せているが、細かな地形や森の特徴が丁寧に描かれている。「これ、すごーい! お父さんのパーティーが使ってたやつなの!」  レティアは目を輝かせながら地図を指でなぞり、嬉しそうにルーシーに説明をする。ルーシーはそれに興味深げに頷きながら地図に視線を落とした。「ふむふむ……。ここは街道があるから、比較的安全そうね。でも、この辺りは……沼地が広がってるわね。湿地帯は、魔物が潜んでいることが多いわね。」  ルーシーは冷静に地図を見つめながら、慎重に意見を述べる。その声はやや固めだが、ど
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