まるで時間が止まったようだった。真衣は、目の前にいる礼央を見た。彼は今、緊張した表情をして膝をついている。彼の持つ誇り、強さ、切り札を真衣の前にすべてさらけ出していた。彼はただ一言尋ねた――俺と結婚してくれないか?真衣はもう限界だった。彼女は涙を流しながら、勢いよく立ち上がった。真衣は身をかがめ、礼央を抱きしめた。両腕で彼の首をしっかりと抱きしめ、顔を彼の胸に埋めた。「もう一度、あなたと結婚します」礼央の身体が硬直した。次の瞬間、礼央は真衣をしっかりと抱きしめた。長い間、抱えていた不安が、ようやくすっきりと消え去っていった。緊張や不安が、彼女の言った「あなたと結婚します」という言葉の中に溶けていった。礼央は安堵し、真衣の肩に顔を埋めながら、震える声で言った。「ありがとう、真衣」「ありがとう、俺と結婚すると言ってくれて」「これからは、決して泣かせたりしない」「もう二度と」真衣は、彼を抱きしめながら、これまで抑えてきた感情を解き放つように激しく泣いた。二人は共に、今まで逃したものを思い泣いた。かつての苦難を思い出して泣いた。彼らはようやく、ここにたどり着いた。何度も回り道をして、ようやく彼女に求婚することができた。どれぐらい時間が経っただろう。真衣の感情は次第に落ち着いたが、目は依然としてウサギのように赤く腫れていた。礼央はそっと腕を緩めると、手を伸ばして優しく彼女の涙を拭ってやった。礼央は指輪を取り出し、真衣の左手の薬指にそっとはめた。指輪は、真衣の薬指にぴったりとはまった。礼央は事前にサイズを調べていたのだ。彼はもう、待てなかった。「これでお前は、俺のものだ」礼央は真衣を見つめて言った。「決して、後悔させない」真衣は指輪を見て言った。「後悔しないわ」「一生後悔しない」礼央は、真衣の額にそっとキスをした。優しく、愛おしげに。「あとのことは、俺に任せて」礼央は言った。「山口社長は、俺が捕まえる。俺が麗蘭を守ってみせる。すべての暗闇を、俺が一掃してやる」「お前は安心していればいい」「安心して、俺の帰りを待っていてくれ」-麗蘭が退院した日。空は久しぶりに晴れていた。窓から差し込む光が、彼女の痩せた頬に降り
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