孫のリアが生まれて半年が過ぎた。平和な日々が続いていた。愛の学校は繁栄し、世界中から愛の報告が届いていた。でも、その平和が揺らぎ始めた。「リア様」マーサが慌てた様子で部屋に入ってきた。「大変です」「どうしたの?」私は孫を抱いたまま振り返った。「各地から、不穏な報告が届いています」マーサが資料を広げた。「愛の伝道師たちが、次々と襲われているようなんです」「襲われている?」「はい。ここ一ヶ月で、十人以上が行方不明に」私の血の気が引いた。十人以上も。「ルナは?」「ルナ様は無事です。でも、南の大陸で活動している他の伝道師が……」カイルが部屋に入ってきた。「俺も聞いた。これは偶然じゃない」「組織的な攻撃ね」私は孫をベッドに寝かせた。「誰が、なぜ?」「分からない。でも、明らかに愛の騎士団を狙っている」カイルが資料を見た。「パターンがある。孤立した場所で活動している者から狙われている」その時、扉が激しくノックされた。「リア先生!」ソフィアの声。慌てている。「入って」ソフィアが息を切らして入ってきた。「ルナ様から、緊急の伝書鳩が」私は急いで手紙を開いた。『ママ、パパへ危険です。何者かが、組織的に愛の伝道師を狙っています。私たちの仲間も、三人が行方不明に。エリックも襲われましたが、何とか逃げられました。でも、相手は強力です。魔法を使っています。まるで、昔のザイヴァスのような……私たちは一時、安全な場所に避難します。でも、このままでは愛の活動ができません。助けが必要です。ルナ』「魔法を使う……」カイルが顔色を変えた。「まさか、また……」「真の黒幕が動き出したの?」私も不安になった。あの時、ザイヴァスの背後にいた存在。私たちは倒せなかった。そして、それ以来、何の動きもなかった。でも今、再び動き出したのかもしれない。「すぐに会議を招集して」私は決断した。「愛の騎士団、全員に」-----一時間後、愛の騎士団の幹部が集まった。マーサ、トム、ソフィア、ユキ、ミドリ。そして、エリザベス姉とオリヴィア王女も。「状況を説明します」私は各地からの報告をまとめた。「過去一ヶ月で、愛の伝道師が十五人、行方不明になっています」「すべて、孤立した場所で活動していた者たちです」「そして、目撃情報に
Última actualización : 2025-10-14 Leer más