「じゃあ、料理もう出来上がってるんで、準備しますね」「あぁ」そして出来上がった料理をテーブルに並べていく。「このアクアパッツァ。本村さんが社長今日一日仕事頑張ってたから美味しいモノ食べさせてあげたいって準備してくれたモノなんですよ」「え? あいつが?」「はい。でも本村さん。今日自分が来たことで社長が機嫌悪くなるかも、とまでも言ってて。なんかホントにそんな感じになっちゃったからビックリしました……」「え……オレ、そんな感じ?」「え?」「機嫌悪くなってんの?」「はい?? え!? 自分で気付いてないんですか!?」「あぁ……そっか。だから柾弥帰る時、あんな言い方……」「ん?」「いや、なんでもない……」「社長そういうの自分でわからないんですね(笑)」意外な言葉が返ってきて、つい笑ってしまう。「んなの。わかんねぇだろ……」やっぱり社長とはどんなことがあっても、ちゃんと普通にこうやって話していたいな。話したら自分では思ってなかった社長の気持ちを知れたりする。だから、ずっと気まずいままとかは嫌だな……。「準備出来ました。社長食べましょ」「あぁ」そしてテーブルに全部準備し、二人でテーブルにつく。「いただきます」「いただきます……」とりあえずせっかく一緒に食べられてるこの時間は、気まずい雰囲気だったことは忘れて、ちゃんと時間も料理も味わいたい。「うわっ! このアクアパッツア美味しい!」「うん。これは柾弥の得意料理の一つだからな」「やっぱりそうなんですね! あたし全然作り方とかわかんなくて、本村さんから社長がお好きだと聞いたんで、あたしもいつでも作れるようにレシピ今日教えてもらったんです。なので、これから食べたくなったらリクエストしてくださいね! 本村さんの代わりにあたしが頑張って作りますんで」「オレのために? だから柾弥にレシピ教えてもらったってこと?」「はい。せっかくなら社長が好きな料理、あたしも作りたいんで。でもまだあたし全然社長のこと知らないんで、一番よく知ってる本村さんに聞けば間違いないなと」「そっか。そういうことか……。でも……。それなら。柾弥じゃなく、これからはオレに直接聞いてくれたらいいから」「あっ……。そっか。そうですね。社長に直接聞くのが一番確かですよね」「そりゃそうだろ」「でも作り方とかはやっぱり本
Last Updated : 2025-10-14 Read more