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101.伝えたい気持ち・知りたい気持ち④

そして、それからの二週間は、いつでも社長がこの家に帰ってきて気持ちよく過ごせるように、足りない備品は買いに行ってストックして、料理のレシピの習得や作り置きの準備に毎日勤しむ。うん、作り置きもけっこう作れたな。こうやって調べてみると、案外長く日持ちする美味しそうなレシピ結構あるもんだな。社長いない間に、気を遣わずゆっくり作ることも出来るし、まとめて作り置きしておけば節約も無駄な時間短縮も出来るし、案外これありだよな。とりあえず自分のメモ的に忘れないように、何が作ってあるかの一覧を作っておいて……。もう少ししたら二週間にはなるから、もし急遽社長が何も食べずに帰って来た時、あたしが万が一いなくてもいつでも何かしらすぐに食べれるように、社長へのメッセージも残しておくかな。えーっと、それぞれどれだけ日持ちするかと、どの料理をどう食べればいいかを細かく書いて……。“好きな時に食べてください” と、いつでも食べることが出来るように、とりあえずメッセージを置いておく。まぁまだ社長からまだ何も帰ってくるとかの連絡もないけどさ。でもまぁ予定ではちょうど二日後の週明けくらいが二週間だし、もうそろそろ帰ってくるかもだしな。っていうか、忙しければ滞在も延びるかもって言ってたっけ。どうなんだろう。逆に延びたりするのかな。間でも、別に今何してるとかどこにいるとかの連絡もなかったしな。いや、そりゃな。彼女でもなんでもないし。こっちはただ勝手に居候させてもらってるだけだし。そんなマメに連絡するような間柄じゃないけどさ。でも……。もし出張前に、あの気まずいやり取りがなかったとしたら、もしかしたら、少しくらいは何か連絡くれたのかもしれないなんて、考えても仕方のないことを思ってしまう。だけど、もしそうだとしたら、あたしも別に遠慮することもなく、"そちらはどうですか?"くらいの連絡は出来ていたかもしれない。離れていてもあたしの存在を忘れてほしくなくて、たまに存在アピールすることくらいは出来ていたかもしれない。だけど、さすがになぁ~。あんな状況のあとでは、さすがに何も出来ないや。社長も出張の間に、あたしのこと考えてるのかもわかんないけど。って、あたしのことじゃなく、あたしとのことね……!いや、一言違うだけで随分厚かましい言い方になっちゃうな。あたしとの関係
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102.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑤

でも、まぁ今日は、ルイルイの舞台初日で、めでたい晴れ舞台の日だから、この時間だけは、ルイルイだけを想って全力で応援する!推し友仲間数人と、今日は舞台終わってから打ち上げもあるし、今日はルイルイDAYだー!よっしゃ、今日は一日ルイルイ想って楽しむぞ!ちょうど週末の休日と重なったし、ルイルイの推し活を今日は一日楽しむ。明日も休みだし、今日は初日だし、舞台終わってからの打ち上げもこれは絶対楽しすぎて盛り上がって終電コースだな。でもこれも推し活の楽しみの一つ!推しの活躍する姿を観た後に、同じ気持ちのファン仲間とどこがよかったとか、今までのルイルイの素敵なところや好きなところを改めて語り合う。その時間はホント何時間あっても尽きないんだよな~。永遠に喋れちゃう。「あ~ヤバい! もう感動! ルイルイあそこまですごいとは思わなかった!!」そしてやっぱり現に舞台を観終わった今、想像通り感動と興奮に包まれて、もっぱら打ち上げも皆で大盛り上がり。そしてそろそろ皆終電の時間だとパラパラと解散し始める。あっ、もうそんな時間か。久々時間忘れて楽しんだな~!まぁ明日仕事休みだし焦って帰らなくてもいいから、たっぷりギリギリまで遊んでも心残りないのがいいよな~。帰ってお風呂入ってゆっくりしよ~っと。あ~今日は久々ルイルイ一色の一日で充実した一日だった~。やっぱり元気や幸せもらえるのはルイルイが一番だな~。そしてマンションに近づいてくるにつれ、相変わらず未だ少しまだ現実離れした家へと向かう。ルイルイとの時間はキラキラした夢の時間に連れてってもらえる感じだけど、今のこの社長と住んでる生活もまぁまぁ夢みたいなもんなんだよね。だけど今は、社長がいない部屋に毎日普通に帰って普通に生活して、贅沢すぎるけど、あたしにとってはやっぱ一人で過ごす部屋としては少し豪華すぎて寂しいんだよな。そんな場所に今一人で帰って一人で過ごしてるのも変な感じ。って、まぁ、もしかしたら、社長が出張から帰ってきて、契約解消されちゃったりしたら、そんな贅沢なことも感じられなくなるのかもしれないけど……。なんか社長に会いたいけど、でもまだ帰ってきてほしくないような……。帰ってきちゃったら、すべて終わってしまいそうな気がして……。
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103.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑥

そんな少し複雑な想いを抱えながらいたら、気付けば部屋の前に到着していた。そして鍵を取り出し、部屋の鍵を開けて中に入ろうとしたら。「うわっ! えっ! 社長!?」ドアを開けた瞬間、玄関すぐの場所に社長が立っていて、いきなりのことで驚いてしまう。「えっ! なんで!? なんで社長がいるんですか!?」「はっ? ここオレの家だから」「あっ、そっか……。いや、それはそうなんですけど! 出張二週間って言ってたし、逆に延びるかもって言ってたから」「あぁ。今回は二週間かからず済んだから。ちょっとこっちで気になることあったから、早めに仕事切り上げてきた」「あっ、そうなんですね。なんだ。それならそうと言ってくれれば……」そう言いながら玄関の鍵をかけながら社長に話しかけていると。「もっと長く行ってた方がお前的にはよかった……?」後ろでボソッと社長が呟く。「えっ?」聞き返そうと振り向いて部屋の方を向き返すと。社長がもっとあたしの方まで近づいてきて、かなりの近さまで近づく。「社長……?」あまりの近さに見上げるように目の前の社長を見ると。「もう帰ってこないのかと思った」「ん……? え!?  あたしですか!?」「冷蔵庫もあんなんなって書き置きとかあるし。日付かわってもお前帰ってこねーし」「えっ? あぁ~! 冷蔵庫! 確かにいつもと違いましたもんね。っていうか、時間も、ホント今日はたまたまこんな遅くなっただけで」「オレがいなくなったら速攻夜遊び?」「えっ? 夜遊びって……」「オレ帰ってこないと思って安心してた?」「いや、安心してたというか……」「オレいないからって……、こんな時間までどこ行ってた?」なんか、社長いつもと雰囲気が違う……?なんで、今日はこんなに質問攻め……?「えっと、今日はたまたまルイルイの舞台の初日で、友達と舞台終わってから盛り上がって話し込んでたらついこんな時間に……」「ルイって……。あぁ、お前が応援してるって言ってた……」「はい。まさか社長がこんな早く帰ってくるとは思ってなかったから、伝えるタイミングがなくて。まだ帰ってこないと思ってたからつい終電まで……」「はぁ……そういうことか……」「えっ?」「なら。なんで、あんな冷蔵庫にいっぱい料理作ったやつあったんだ? あんな細かく書き置きまでして」「あぁ~。あれは、社長
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104.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑦

「冷蔵庫のやつも……オレのために、してくれたってこと?」「あっ、はい。社長がもうすぐ帰ってくると思ったらなんかしたくて落ち着かなくて。そろそろ日本食恋しくなる頃かなぁなんて。社長いつ帰ってくるかわかんなかったですけど、仕事やこういう急に出かけたりした時、すぐ食べれるようにしておきたかったんです」「ごめん。帰る日連絡しなくて」「あっ、いえ。あたしが勝手に自己満足でしたかっただけなんで! っていうか、いつ帰ってきても料理があるってホッとしませんか? せめてあたしがここにいる間は、居心地いいと思ってもらえる場所に出来たらなって思って……」単純だけど、少しでも社長の情を繋ぎ止められるならなんでもしたい。別に料理だけであたしが必要だと思ってもらえるのならそれでいい。ここにあたしがいる意味を……ここにいていい意味を、あたしは一つでも多く存在させておきたいから。「ウマかった」「え? 食べてくれたんですか!?」「あぁ。空港からここにすぐ戻ってきたから。ちょうどメシ食べる時間もなくて」「うわー作っておいてよかった! 料理何があるかわかりました?」「あぁ。うん。ちゃんと詳しく書いてくれたメモあったから」「やった。速攻役に立つこと出来た!」よかったー! やっぱ作っておいて正解!ちゃんとあたしがここにいる意味、まだあると思ってもいいかな。少しでもあたしのこと必要だと思ってくれたりしたかな。「逢沢」「はい?」「疲れてるとこ悪いんだけど。今から時間もらえる?」「え?」「これからのこと。お前とちゃんと話したくてずっと待ってたから」「あっ……」あぁ……もう早速それ話しちゃうのか……。出来るだけそういう話は時間稼ぎたかったのにな。さすがに今日はそれないかと思ってたのに……。
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105.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑧

そしてリビングのソファーに二人して座る。「すいません。社長が待ってるとは知らずこんな遅くなっちゃって……」「いや。オレが連絡しないでいたから」「連絡くれればすぐ帰ってきたのに」「お前何してるのかわかんなかったし、オレの都合で一方的に連絡出来ないだろ」「社長って変なとこ気遣いますよね。別にそんなの気にしなくていいのに」「でも。今まで盛り上がってたんだろ?」「あっ、はい」「楽しかった?」「はい!」「なら、連絡しないで正解。お前の邪魔せずすんでよかった」「社長……」多分、連絡もらったらきっとすぐに会いたくなってた。だけど、実際は、今日は最後まで皆と騒げて盛り上がれて楽しかった。社長から連絡もらってたら、落ち着かなくてその場を楽しめなかったかもしれない。だから今日はその優しさが有難いと思える。「ホントなら。そんなあとに、オレとこんな話、お前的には面倒だとは思うけど……。でも。もうこれ以上長引かせても意味ないと思って」あぁ……社長はあたしが望むような淡い期待なんかもなくて、すぐにあたしとの関係を清算させたいって思ってるのかな……。「社長こそ。長旅のあとでお疲れなんじゃないですか? あたしは別にいつでも……」「いや。大丈夫。ちゃんと今お前に伝えておかないと、オレ的にもスッキリしないから」あたしが何言ったところで社長の決意は変わらない。「それって……とりあえず聞くだけでもいいんですか?」「え?」「社長のその伝えておきたいことって……。あたしが何か答え出さないといけないやつだったりしますか?」「あ……あぁ。うん……。最後はお前に決めてもらわなきゃいけないことになるとは思うけど……」そっか。やっぱりか。この関係を終わらせて、ここから出ていってほしいとか、そういうことだよね、きっと……。でも、それなら、あたしがそれを受け入れなければどうにかまだこの関係引き延ばせたりするのかな……。考える猶予とかもらえば、その間に考え変えてもらうこと、出来たりしないかな。「じゃあ……もし。あたしが、それを嫌だと思ったら、拒否……してもいいですか……?」「拒否……は正直……困るかな。考える時間はもちろん必要だとは思うけど」「拒否……は、ダメなんですか……?」「いや……ダメ……じゃないけど。オレ的には、出来れば受け入れてほしいっていうか。オ
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106.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑨

「わか……りました……。だけど。あたしも、伝えたいこと伝えてもいいですか……?」「あぁ。もちろん。お前もなんか伝えたいことあるなら、ちゃんと伝えてくれていいから」「はい……」「まぁ、単刀直入に、もう遠回しせずに話すけど」「はい……」「最初は、お前が住むとこなくて困ってたから、流れでここに住むことになって、そこからオレが契約を持ち掛けた訳だけど」「はい」「それはまぁ、お前は社員として面倒みてやろう的な感覚に近くて」「はい」「オレ的にもお前的にも、まぁその契約はそれぞれメリットがあるから始めたことで、それは正直必要以上な感情や関係にならなかったから成り立つもんだと思う」あぁ……やっぱり社長にとっては、あたしとあんな事故のようなハプニングがあったことでさえマイナスなことなのかもしれない。そこにあたしの感情が乗っかったりしたら……。「だけど……。あの日、オレが酔った弾みとはいえ、お前にあーいうことしてしまったってことは、正直オレ的には無視出来ないっていうか」「いや……、でも、ほら。ただの事故で唇がついちゃった~みたいな感じですし! そこまで気にしなくても! 社長も別に憶えてないみたいですし、あたしも別に……」「それ。なんとなく記憶、あるから」「え!?」「なんとなく時間経ったら思い出して来たんだ。あの時のこと」「え!? 思い出したんですか!?」え……。なら、余計になかったことに出来ないじゃん……。「正直。今まで、オレは同じ社内のヤツには秩序が乱れるから手を出したことはない」じゃあ、秘書さんとも、そういう関係にはならないってことだよね……。「例え、軽いキスでも。社内の人間だと、何かしら影響はあるから」あたしが軽く流したいと言った正反対の言葉を社長は告げる。「だから。社内でそういう流れになりそうな時は、必ず本村になんとかしてもらうか、自分でそうならないように制限してた」あぁ……だから、あの秘書さんもなかなか社長を思うように落とせなかったのかも。「だけど、あの日は。本村が最後面倒見てくれたし、オレも家に帰った安心感もあって、あそこまでなってしまってたというか」だけど、あたしが、いつもと予定外にその家にたまたまいてしまったから……。「だから……。あたしは例外というか。たまたまそこにいてしまったからホント事故みたいなもんで……」
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107.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑩

「だから。それをなかったことには出来ないけど……」「すいません! 嘘です!」「……は?」社長がその後言う言葉が怖くて、それを聞く前に言葉を遮る。「気にしてないとか嘘です! 忘れたとか嘘です! ホントは、めちゃめちゃ気にしてます!」「え……あ……あぁ……」「だけど。それは嫌だったとか、そういうんじゃなくて。そういう意味で社長に気にしてほしいっていうんじゃなくて。逆にあたしに責任感じて、それをなかったことにしてほしくないというか」「……お前は、嫌じゃなかったってこと……?」「嫌じゃ、なかったです……。っていうか、勝手に一人でめちゃドキドキして、意識しまくってました……」「……フッ。なんだよ急にそんな素直になって」「だって……! それに責任感じて、社長契約解消しようとか言おうとしてますよね!? 嫌ですよ、あたし。この家も出て行きたくないし、契約だって解消したくないです!」社長に言われる前に、あたしの気持ちを伝える。こんな悪あがきしたって、結局社長の気持ちは変わらないかもだけど。だけど、言いたいこと言わずに終わってしまうなら、ちゃんと伝えたい。「なぁ……」「はい……」「オレ、別にそんなことまったく考えてねぇけど」「……へ?」「何? もしかして。オレがそれがきっかけでお前との契約解消しようって言うのかと思った?」「はい……」「で。この家出てけって?」「はい……。え。違うんですか?」「どうしたらそんな考えになんだよ」「え、だって。絶対話的にそういう方向になってましたよね?」「え? あ……あぁ……まぁ確かにそういう風に取られてもおかしくないか」「ってかそれ以外なくないですか?」「そっか。お前は契約解消もしたくないし、この家も出ていきたくないってことだな」「だから、そう言ってるじゃないですか」「フッ。そっか」「え、なんで笑ってるんですか」「いや。それ聞いて安心したわ」「安心って?」「多分。オレ。お前のこと、気になってるんだと思う」「え……?」「今は、誰よりお前が気になってしょうがない」あぁ、どんどん心臓の高鳴りがヤバくなる。「出張行って、向こうでずっとお前とこれからどうするべきか考えてた」「あっ、はい……」「最初はお前とどう向き合っていくか考えてた。でも。なんか自然とオレの中で、今の関係を失くすとかお前が
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108.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑪

「えっ、いいんですか……? 全然わかってないですけど……」「あぁ。そうやってわかっていないから、オレも多分お前に振り回されてんだろうし」「えっ! あたし社長振り回してるんですか!?」「多分(笑)」「えっ……。ホント全然わかんない……。それっていい意味ですか!? 悪い意味ですか!?」「フッ。いい意味に決まってんだろ」「よかった……!」「あぁ~。だけど。そのままだとちょっと厄介かもな」「えっ!? どう厄介なんですか!?」「そうやって無意識で他の男振り回してたらたまったもんじゃないし」「はっ!!?? いや、だからあたし何したらそんななるんですか!?」「だから。お前、もう放っておけねぇなーって思った」「え……?」「お前がオレにやってくれてるようなこと、他のヤツにやるのかなーって思ったらすげー嫌だった」「こんなの……! 社長にしかしません! 社長だからするんです!」「ん。お前は?」「え?」「お前は、オレがいない間どうだった?」「あたしは……。さっきも言いましたけど……。社長が出張行ってる間、寂しいって思っちゃいましたし、早く会いたいなって思いました。だけど、帰ってきたら、社長はあたしと微妙な空気になって気まずく感じて、後悔とかしちゃったりして、きっと契約解消するんだろうなって思いました。だけど。今のあたしは、ただの一社員だからこそ、それがなくなってしまえば、もう社長と話すこともなくなって、なんの繋がりもなく他人みたいになって。また遠い世界の人になっちゃうんだと思ったら、すごく嫌で……。だから社長が契約解消したいって言ったら、あたしはちゃんと今の気持ちを伝えたいって思ってて……。絶対嫌だって、まだこれからも一緒にいたいって伝えようと思いました」「ん。そっか。わかった」「だから。あたしは……きっと……、社長のことが、好き……なんだと思います」
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109.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑫

「………………」え……? なぜ黙る!?え、あたし、好きって言いましたけど!?え、この流れだと言っても大丈夫な感じでしたよね!?ちょっと社長なんか言ってーーー!!「あの……。社長……?」「……あのさぁ」「はい!」「さっき、オレがお前にしようとしてた提案なんだけど」「あっ、はい」「あれさ。新たに契約作んないかって言おうと思ってた」「え……!? また契約ですか!?」「そう。今度はお互いを好きにさせる契約」「……ん? え?」「これからお互いを知って、好きになれるかどうかの契約恋愛をする、っていうのはどうかって」「えっ。でも、あたしは……」「うん。お前からまさかそういう言葉言われると思ってなかったから、どうしようかなって」「どうしようって……?」「自分的にはさ、お前へのこの感情って、好きっていう感情なのか、どういうモノなのか正直よく自分ではわかんなかった」「はい……」「そんで、お前も正直オレのこと、どう思ってるかとかもわかんなかったし……」「はい……」「だけど。今日お前とまた会って、いろいろ自分の気持ち話していくうち、あぁこういう感じなのかなと思った」「何を……ですか?」「好き……って感情?」「ホントですか!? それって社長もあたしを好きって感じてくれてるってことですか!?」「多分。そうなんだと思う。……でも、オレは正直恋愛っていうモノが得意じゃない。だから、正直、今感じてる好きが、オレとお前の好きが同じかどうかもわからない」「え……?」
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110.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑬

「だからさ。これからそれお前が教えてよ」「……はい? えっ、好きって気持ちをってことですか?」「そう」「いやいや。あたしもわからないですよ! 現実にこんな風に好きな人出来たの初めてなんですから!」「だから。お前なりのその好きって気持ち」「え? あたしなりの気持ちですか……?」「そう。お前がどういう時にそう思うのか知りたい」「え?」「正直今まで好意を向けられたこと何度もあるし、あからさまに好きだって伝えてきた相手いっぱいいたんだけど。それってさ。オレの何を見てそう思ったのかとかわかんなくて。どうせ上辺だけしか見てないような相手、どうでもいいって思ってた」「あたしは……そういう人たちとは一緒にしてほしくないです……」「うん。わかってる。お前はそういうヤツらとは違うって」「よかった……」「なんかさ。お前は多分誰とも違うような気がしたから。だから。もっと知りたくなったんだよ。お前のこと」「社長……」「なんとなくお前とは、まだこれで終わりたくないというか。実際お前と店巡る約束とかもしてる訳だし、もっといろんな時間を過ごしてみたい。だから、オレ的にそういう時間も含めてお前をこれからもっと知っていきたいって思ってる」「はい」「だから。もし。オレもお前も恋愛として思ってるような”好き”という感情にならなければ、それも契約だと思えばお互い負担にならないかなって思って、それを提案しようと思ってた」「だけど。あたしは、ちゃんと、恋愛としての好きだと思います」「うん。だから、そうなったら契約恋愛ってカタチにするのはどうなのかなって思い始めた。だけど、契約恋愛っていっても、普通は、本気で好きになったら終わりってなるんだけど、オレたちの場合は真逆。本気で好きになれたら契約じゃなくホントに付き合えばいいし。違うと思えば契約って形だから、それで割り切ればいい」あたしは、絶対もう好きだから、契約ってカタチになって、社長がやっぱり違うってなったら絶対あたしは割り切れない……。
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