「ハハ。図星か」「なんで……そこまでわかるんですか?」「あぁ~。あいつキス魔なの」「キス魔ぁぁぁ!!??」「かなり酔っぱらうとさぁ。面倒くさく絡んでキス魔になるんだよ」「あぁ……。そういうことですかぁぁぁ……」あぁぁぁ、謎が解けたぁぁぁぁ。そっかぁぁ、キス魔だったのかぁぁぁ。あー、でもなんであたしガッカリしてるんだ?無駄に期待もしなくて悩まなくてよかったじゃん。だけど、今まで感じたことないこの胸の痛みはなんだ?「フッ。ガッカリした?」「いや! ……はい……」「あっ、認めた(笑)」「いや、もうここは認めないと話この先進まないなと思いまして……」「偉いね。賢明な判断だ。その方が早く話は進む」「なんとなくそんな気はしたんだけどね」「えっ! そうなんですか!? それであのまま放置して帰ったんですか!?」「うん。君たちがあのあとどうなるかなーって、おもしろそうだったから」「いや、全然おもしろくなんかないですよー!! あたしあのあとその被害にあって、もうどうしたらいいかずっとパニックで悩みまくって大変だったんですからー!!」「それって被害なの?」「え?」「嫌だったってこと?」「いや、それは……」「どうなの?」「嫌じゃなかったです……!」思わず恥ずかしくて認めながら顔を両手で覆い隠す。「ハハ。なら話は早いや」「どういうことですか?」「じゃあ君は慧を好きだってことでいいんだよね?」「いや、好き……というか……なんというか……」「え、そこは濁すの? そこもさっさと認めてくれないと話進まないんだけど」「もう! 好きですっっ!! その瞬間、男性として好きなんだと自覚しました!」「え、その瞬間?」「はい……。それまではなんとなくそうかもしれないなと思いつつ、自分で気づかないフリをしてたというか、まさか違うだろうと思ってたんで……」「自分で認めてなかったんだ?」「まぁ……。あたしごときが好きになっていい相手ではないので……」「なるほどね。でもまぁそんなことされたら嫌でも好きだと、男だと、自覚しちゃったってことだよね」「いや、そんな露骨に……」「違うの?」「いや……はい……その通りです……」「うん、時間もないし面倒だからちゃんと認めていこうね(笑)」「わかりました……」「で。君はそれをされたことでどうしたら
Last Updated : 2025-10-13 Read more