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All Chapters of 黒と白の重音: Chapter 121 - Chapter 130

155 Chapters

6.消炭色 - 2

 かなり離れた町の道の駅にいた三人は朝から出発となる。 霧香は熱心にサブスクでオペラ全般を聴いていた。「キリ、まだ決まったわけじゃないし。あの楽団はそういう曲やらないよ。お祭りの会場だし、一般受けするものしかやらないと思う。真理さんがふざけただけ」「あ〜、確かにな。普通、ダンススクールとかなぁ。お祭りのステージってそういう、明るい元気なのが上がるイメージ」「そう。ガチガチのオーケストラなんてやらないよ。まして屋外だし……カルテットくらいの編成だと思う」 霧香は彩にスマホを返すと、難しい顔をして溜め息を付く。「オペラかぁ〜。かっこいい〜。 そう考えると……ガラスのチェロはますます早く取り戻したいなぁ〜」「あれだって弓は毛だし。雨天で濡れたら弾けない」「うむ〜ん」 恵也がハンドルを握り、もそもそし始める。「……なんか俺のスマホぶるぶるしてる。サイ、見てくんね ? 」 彩がガチガチに固まった姿勢で運転している恵也のズボンからスマホを抜き取る。「誰ってなってる ? 」「……南川さんだ。 あ、俺に先に着信来てた。キリ、言えよ」「頼むぜ、そーゆーのちゃんと出てくれよ」「仕事用のスマホ、キラに貸しっぱなしなんだよな」「それこそちゃんとしてくれよ……」 着信の切れてしまったスマホからかけ直す。「おはようございます、モノクロの深浦です。着信に気付かず大変申し訳御座いませんでした」『いやいやいいんだよ。 あのさ、凛さんから広告の事で霧香さんをメインに使いたいから写真撮りたいとかって話が来ててさぁ。 凛さんに番号教えていい ? っていうか、スケジュールどう ? 忙しい ? 』 完全に暇である。「夏祭りに弦楽で地方のステージに立つかもしれなくて16日の午前に…
last updateLast Updated : 2026-01-01
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7.消炭色 - 3

 そこで樹里が咲に声をかける。「あんたの部屋ダメなの ? 」「うえ !? え、えーと……今は……その。どど同居人が……」「へ ? 」 突然の恋の気配。「嘘 !? いつの間に !? あんたあたしに紹介も無し !? 」「そ、それは置いといて ! お、お姉さんだってそんな事もあるもん ! 」 咲は何故かモノクロにバツの悪そうに取り繕う。「俺たちは何も言ってないですよ。咲さん、お幸せに。 ケイとサイは ? こういう状況だし、仕方ないさ。お前らも俺の実家に住むか ? 」「ロイさんに悪いしなぁ」 遠慮する恵也に希星が畳み掛ける。「ケイ、うちに来るの !? やった !! 」「ま、まだ決まった訳じゃねぇし……」「いつまでもそんな生活してられないだろ ? サイもだぞ」 ハランにいわれた彩は首を横に振る。「俺はしばらく今の生活しようかな。 あそこにいると観光地が近いからカップルが多いんだ。遠出のカップル。 気が済むまで、いてもいい ? 」「お前な……」 生活の心配で皆動いているのに、彩はかたくなに創作に全振りの生活である。 咲が状況を整理する。「ゲソ組のお金は……キラ君がスマホ返して、リーダーは解決ね。 あとは……車かな ? リーダー、流石に寝る時は場所を変えてどっかに泊まるのよ ? なんて言うか、モノクロの印象や評判ってものがあるし、常識の範囲内で行動してね ? 」「ええ」「今回のVEVOの生放送の出演で少し入ってるはずだし……。 あとは……霧香さんのお財布か……。どうする ? スマホも無いのか。えっと&helli
last updateLast Updated : 2026-01-02
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8.消炭色 - 4

 霧香はタンスからハランのタオルを漁りながら風呂の準備を進める。「そう言えば、皆んな、恵也をケイって呼ぶようになったね。レンもわたしをキリって呼んだよね ?  あれ ? でもいつからだろ ? サイにはいつも呼ばれてるから、すぐに気付かなかったな〜」「キラに川遊びの時言われたろ ? 呼び名がメンバー内で違うのは見てる方は混乱するって。一理あるなと思っただけだよ」「そうだね。わたしもキリに統一しようかな ?  今はインスタは『キリカ』、XとYoutubeはは『KIRI』なんだよな。 サイはSAIだから表記以外はいいとして、ケイもXは『恵也』のままだったはず」「あいつは……。 ほら、お兄さんの関係で、今でもファンとか関係者から連絡来ることあるみたいだから」 そう言われて思い出す。恵也の兄の死。「あれ……一年前……。人間って、ブッキョーの人はなにか集まるんじゃないの ? 」「一周忌な。命日だよ。 確かもう終わってるよ。あれ初夏だったもん。七月頭あたり」「嘘……。ケイ、なんで言ってくれなかったんだろ」「身内の事件だし。お兄さんは俺も会ったことあるけど、お客さんだしな。知り合いって訳じゃないし。 呼ばないし誘わないって事は、家族でだけやったんだろ。今、そういうの小規模じゃん。まして実家が本職だし」「そんなもんかなぁ ? 」 霧香がソッと蓮の膝に乗る。「呼ばなくても、行ってくるって一言も無いなんて……」「……どうかな。事件が事件だったし、あまりお前に恐怖感を与える事はしたくなかったのかも。 モノクロだってVEVOの話も来てたし、動画も好調だったし、波に乗ってきたから暗い話題を避けたのかもな。 ……あいつ馬鹿っぽいけど、意外と男らしいんだよ…&hell
last updateLast Updated : 2026-01-03
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9.消炭色 - 5

 ダークブラウンと薄紫色で統一された部屋のソファに、本を読むディー · ニグラムの姿があった。 ディーは霧香に気付いてはいるが、さも興味無さげに、脚を組み本から目を離さず忠告する。「不敬だぞリヴァイエル。ここは俺の自室だ」 霧香は真っ向から喧嘩を売りに来た。 そう、喧嘩っ早いのは元からだ。 何とかモノクロのイメージの為にと、港の不良の一件以来、温厚な態度を取って来たが、猫に戻されたシャドウを見た時、抑えきれなくなってしまった怒り。「うちの契約者に随分な仕打ちをされましたね」「教育の範囲内だが ? 」 ディーはそういうと、ようやく本を閉じ霧香を見る。「どうした ? 護衛も連れず。俺と戦争でもしに来たのか ? それとも他の悪魔に泣き付きにでも行くのか ? 」「あはは。戦争なんか ! まさか ! 」「……」「素敵なテラス。外の景色を観ても ? 」「構わんが」 美しい石造りの街。 しかし文明としては、やはり水が無いせいか土も壁も渇き、緑が無い。唯一農園だけはあるようだが、水は他の領土に住む水系の悪魔から輸入し真水にする大掛かりな魔法をかけている。「俺の首を捕りにでも来たか ? 」「あ、それもいいですね ! 」 霧香は笑い手をポンッと合わせる。「でも……わたしなら音楽魔法で暗示をかけます魔力を最大限まで使って歌えば……ヴァンパイア領土を手にすることなんて……」「簡単だと ? 馬鹿げている。王族や民衆を暗示にかけたところで、それはただの砂の城だ」「ですよね。わたしもそう思います」「何が望みだリヴァイエル。第三者機関に言われ、契約者の記憶を戻す魔術の確認をしていたところだ。 今回は俺の方が手を引けと糾弾された。 だが、消して忘れるな。皆、お前が恐ろしいから言っている。 お前には情の
last updateLast Updated : 2026-01-04
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10.檳榔子黒 - 1

「うふっ ! 凄い ! わたし、人間界では歌に魔法は使ってないんですよ。その割にはいい感じじゃない ? 」 城下では多くの人々が歌を求めてゾンビのように群がって来た。「何が望みだ ! 」 結界の無い部屋の中に戻って来た霧香は「うーん」と悩むふりをして一言。「喉が渇いたのでお茶が欲しいかな」「ふざけるな ! 」「あぁ、そうだ。毒が入ってるかもしれないから、飲めないかぁ。そうだったそうだった」「……」 ディーは有り得ないものを見るように、何事も無かったかのように椅子に座る霧香を見下ろす。遂には怒りと興奮が冷めていってしまった。「こんな騒ぎを……。周囲にどう報告すれば……」「ふぅ〜。 人間界からリヴァイアサンの雄が引き上げられて……天界からも追放。あれから何年経った ? 」「……そんな昔の事を……」「ただの世間話。 人間で言えば「離婚した後どうしてた ? 」って事」「お前を妻と思ったことなどない。 その品の無い言葉使いをやめろ。俺を誰だと思ってるんだ」「わたしも貴方が夫と言う自覚無いし、何ならもう敬いの気持ちもない。 じゃあ本題に。 まず第三者機関には「レンとは和解して、穏便に話し合いで収まった」と連絡して。今のままじゃ、わたしに問題があるみたいじゃん。レンがペナルティとか貰うのも嫌だし。だいたい、統括が勝手にわたしの家に来て、勝手に危害を加えた訳だし。 二つ目は、シャドウの記憶をこれからすぐ人間界へ出向いて、戻して」「あの猫の事は話がついていると言ったはずだ。戻すよう言われてる」「絶対に戻して。 そして最後の条件だけど」 霧香の瞳が凍る。 また、同じ性質のディーも鋭い視線を返すが、恐れが見える。「シャドウを治したら、わ
last updateLast Updated : 2026-01-05
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11.檳榔子黒 - 2

「とにかく、色恋ではありません。真面目に話してください。どいてったら ! 」「動くな 」 舌の這う感触が通常のヴァンパイアとは桁違いに強い。それだけ魔力も強いのだ。このままでは本当にゲソ組ごとディーの配下になってしまう。「う……あ……」 今までレンにも立てられた事の無い場所まで、深く深く牙が入る。 ディーが一度身を起こす。 霧香の瞳にはうっすら涙が溢れていた。契約はしなかったが、別な命令が飛んでくる。「俺に逆らうな。服を脱げ。少し分からせる必要があるからな」 霧香は朦朧とする意識の中、ディーを見上げて呟く。「……無駄。 わたしにどんな事をしても、わたしが折れる事はないもん」 その言葉には重みがある。 数々の苦難の堕天をしたリヴァイエルならではの拷問への慣れ。「試す価値はありそうだ」 この時、霧香はハランに貰ったアミュレットを硬く握っていた。 いざとなったら。 これ以上は許されない。 だが、これは一度きりだ。タイミングを見計らっていたのだが……。「……ヴォエッ ! 」 ディーが突然嘔吐く。「血が ! 臭すぎる ! 一体何を食べたらこうな……ウヴォエェ……後から来るタイプの臭味が…… ! 」「……統括。 流石にゲロをかけられた状態で襲われたいと思うほど、わたしも酔狂ではありません」「ぐく………普段、何食ってるんだ !? 」「あ〜。このところホームレスだったんで……。 一日一回ご飯と……廃棄寸前の激安生卵を直飲みしたり……あとは、試食
last updateLast Updated : 2026-01-06
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12.檳榔子黒 - 3

 希星がドアを開く。「いらっしゃ〜い ! 」「あらキラ君、お邪魔します。まぁ〜 ! 良い家ね〜。掃除大変そうだけど、シャドウ君がいるものねぇ〜」「わー ! すっごい御屋敷 !! お邪魔します !  わー ! わぁー !! ここがメタバースで見れるようになるのね !!? 侵入し放題になるんだ〜 !! 」 咲はキョロキョロとはしゃぎ回る。「おはようございます樹里さん、咲さん。お忙しいのにすみません」「いいのよ〜。さ、シャドウ君着いたわよ〜」「預かろう、マダム」 そのキャリーケースを受け取る、見知らぬ男。「あら ? どなた ? 」「我こそがヴァンパイア王政区 黒百合城の王、ディー · ニグラムである。今日から霧香の夫候補だ ! 」「あ〜あの、DVのお兄さんね〜」 案外ドライ……いや、かなりトゲのある返答。 樹里は面白いこと意外、興味無い。一度軽蔑したら相手にしない。「綺麗な方だ。豊満なボディは食べ物に困らないと言う裕福さを現している ! 」 これには流石に咲が吹き出す。「何それ !? そ、そんな口説き文句、日本でする ? 」「成程ね。感覚が人間と違うからバグってんのね〜」 メンバー全員、ディーの発言が恥ずかしくてしょうがない。何かズレている。見目の良い大型犬なのに運動神経ポンコツの様な残念さ。それも犬なら可愛いが、見た感じ『DVをする蓮』である。しかも樹里にはバグと言われる始末。「まぁ、ちょっと説明しますんで……どうぞ食堂に。応接室は狭いんで」 ハランが皆を誘導する。いなくなった蓮の落胆ぶりには、流石に恋敵云々を別にして、同情しか無かった。 □□□□□ 樹里が去り、シャドウが元に戻った所でディーも渋々帰って行った。 猫が変身するところを見た咲は、目を丸くしていた。「シャドウ君おかえりパーティをしたいけど、わ
last updateLast Updated : 2026-01-07
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13.檳榔子黒 - 4

 CITRUSの会議室。 予想よりも大勢の社員が集まっていた。「ミミにゃん ! 」「あ、霧香さん ! おはようございます。今日はゴシックですか」「うん〜。初めて着たよ。絶対ミミにゃんの方が似合うねコレ。 それより、人多いね。てっきり南川さんと凛さんだけかと思ってた」「あ、それわたしもです。なんか広告 ? の事でって言われて」「ミミにゃんはCITRUSで何かやるの ? 」「わたしは新作RPGのヒロイン声優をやらせて貰ってて」「あ、そうなんだ ! 声優やるって凄いね !  確かメタバースのリリースと合わせるんだよね ? 」「そう聞いてますけど……」 そこへ話し合いが済んだ咲が水戸マネージャーと戻ってくる。「えっと、ミミにゃんと霧香さん、あの二番目の席に座ってくれる ?  リーダーと恵也君はその隣に」 通された会議室。 霧香の左右に咲、ミミにゃんが座る。 対面に凛がいたが、プロジェクターの用意やらでバタバタしている。 室内にいるのは、CITRUSの開発陣営が少しと広報、マーケティング部周辺の課だと説明される。 だが進行役は広報のようだ。「じゃあ初めます ! 」 何も聞かされてないゲソ組とミミにゃんも、次の言葉に思わずひっくり返りそうになる。「VEVOのリリースを延期して頂きたいです」 ザワザワ…… 恐らくアイテールから来たであろう社員がどよめいている。遠くに南川がいるのが見えるが、難しい顔で資料を見つめている。「CITRUSは次のメタバースシステムに全力投球します。 その為の集客を考え、蛯名 凛さんプロデュースによる広報戦略が纏まりましたので報告いたします」 まず元々の概要は資料にある通りだ。 CITRUSで展開するメタバースを『LEMON』と名付ける。VR対応。初期アバターと登録は
last updateLast Updated : 2026-01-08
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14.呂色 - 1

 階下にある社員用のカフェテリアで、霧香は咲とミミにゃんの三人で休憩となった。本来水戸マネージャーも誘われたが、恥ずかしいのかちょっとそこまで買い出しに、と断られた。「結局お盆中も呼び出して。忙しかったわね」「いえ、みんな一息ついたところでしたし。  ミミにゃんは忙しいでしょ ? 」 霧香に聞かれたミミにゃんは意外とそうでも無い様だった。「学業がある分、事務所に余裕は持たせて貰ってますね。  でも撮影はお盆明けからで急ですね。モノクロの皆さんは帰省とかするんですか ? 霧香さんて、出身どこなんですか ? 」「ち、地方だよ。親がめんどくさいから会わないだけで」 身分証にあった自分の経歴を必死に思い出す。「そうなんですね。訛りが無いし、この辺かと……。  でも、そうですよね。霧香さんくらい綺麗な人がいたら、ミュージシャンになる前に噂になったりしますもんね」「へ、へぇ〜。ド田舎だと、あんま無かったなぁ」 ド田舎どころか異界である。  咲が何とか話題を変える。「明日は道の駅で演奏よね ? 」「え ? ステージですか ? いいなぁ。モノクロで ? 」「ううん。サイとわたしだけ弦楽で。ケイは地元の中高校生に混ざろうとしたんだけど、女子校なのでって顧問に断られてたみたい」「あはは。OBでも無く、完全に外部の方だとそうなるかもですね。仕方ないですよ」「そうだ、ミミにゃん。さっきアンジェリン検索したんだけど、ああ言うポージングってどうしたらいいの ?   わたしMVすら撮って無いのに……撮影なんかされたこと無いよ……」 ミミにゃんは笑って答える。「大丈夫ですよ。多分、指示出ますから。  でも……そうだな。アンジェリンってセクシー感がある感じですよね。アドバイスですか……うーん。爪の先まで演技するって感じですかね」「演技 ? 爪 ? 爪が演技するの ? 」「いえいえ。えーと。  モデルのポーズって、自然体じゃないものが
last updateLast Updated : 2026-01-09
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15.呂色 - 2

 霧香は考える。 何もかもに恵まれた人間などいない事は分かるが、得意分野の延長線上にあるものまで得意とは限らないのだと。 現にモノクロの中で霧香は、自分なりの仕事を見いだせるかと言われたら疑問に思う。 彩は作詞も作曲も衣装もやっているし、恵也はトーク全般と動画の編集作業をやっている。 蓮とハランに関しては、仕事もあるし何よりまだAngel blessを脱退したという訳でもないAngel blessの作曲は蓮がやっている。「じゃ、じゃあ。ちょっと勉強しようかな」「そうね。霧香さんあんなに弾けるんですもん、ソロ活動なんかも将来見据えて。お姉さんはやった方がいいかもって思うわ」「あ、確かに霧香さんが自由に作曲出来ても、メンバーじゃない楽器隊に楽譜を渡せないのは困りますもんね」「そうかぁ。ソロ活動かぁ〜。全然考えて無かった ! 」 盛り上がる三人を見つけ、凛と南川、そして彩が入ってきた。「女性陣ここにいたのか。 霧香さん、リーダーにスケジュール話してきたから後で聞いてね。 実々夏さんも、CITRUSで今回声優やってたんだね。歌はダメって言ってたけど、演技はイけるんだ ? 結構CITRUSで評価されてたよ」「ああ ! 良かった !! ありがとうございます」「VEVOは年始にズレたけど、まぁ仕方無いね。 ここだけの話、LEMONには有料ライブハウスとかカジノのワールドも作るみたいだよ」「カジノ……ゴールドで遊べるんですかね ? 」「どうだろう。通貨の『レモン』だとリアルなお金に近いし、無理かもね。物品に交換出来ちゃ不味いもんね」 違法賭博回避。あくまで全年齢対象の空間である。「あと、まぁ……ぶっちゃけ今回のギャラはあまりいいとは言えないけど、VRゴーグルくらいはプレゼントするよ」「え、嬉しい !! 」「あ、藤白さんじゃないですよ……モノクロと実々夏さんにです」 咲お姉さん
last updateLast Updated : 2026-01-10
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