旧友との再会ともなれば、話に花が咲いて時間を忘れてしまうのも無理はない。気心の知れた人のそばにいると、素羽もようやく自分の居場所を見つけたような気持ちになれた。先生を安心させ、喜ばせるために、素羽は持てる力をすべて振り絞った。そして、ようやく彼の心の中に残っていた不安を落ち着かせることができた。先生のことで頭がいっぱいだったため、当然ながら奏からの着信には気づかなかった。改めてスマホを手に取ると、十件以上もの不在着信が残されていた。彼からのこうした連続着信には、素羽もすっかり慣れたものだった。清人と先生に一言声をかけてから、素羽は折り返しの電話をするため病室を出た。その十件以上の不在着信は、清人の目にも入っていた。もちろん、他人のプライバシーを覗こうとしたわけではない。ただ、偶然視界の端に映り込んだだけだった。画面に表示された登録名に気づいた瞬間、清人はわずかに目を伏せ、その瞳の奥に暗い影を落とした。廊下に出た素羽は、すぐに電話をかけ直した。コール音が一度鳴っただけで、すぐに通話が繋がる。次の瞬間、電話の向こうから奏の声が聞こえてきた。「忙しいの?」不満そうで、少し拗ねたような声。それでも感情を必死に抑えているのが伝わってきて、素羽は思わず口元を緩めた。「どうして電話に出なかったのって、素直に聞けばいいじゃない」奏はすぐに言い返した。「君が聞けって言ったから聞いてるだけだからね。俺が無理やり問い詰めたわけじゃないんだから、後になってまた俺が横暴だとか理不尽だとか言わないでよ」素羽は答えた。「はいはい、言わないよ」奏は素直な子どものように、すぐに次の質問をした。「じゃあ、さっきまで何して忙しかったのさ。あんなに何度も電話したのに、全然出ないんだもん」素羽は目を細め、少しいたずらっぽく言った。「教えない」電話の向こうから、奏がギリッと歯を食いしばるような音が聞こえた。「……俺のこと、からかってる?」素羽は笑いながら答えた。「よく分かったね」奏はふんと鼻を鳴らし、不満げに言った。「なんだよ、それ。傷つくじゃないか。言っておくけど、俺が傷ついた時に機嫌を直すのって、すごく大変なんだからね」素羽は軽い調子で返した。「じゃあ、慰めるのはやめておくね」奏は、自分
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