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魔法のカクテル 10

 部屋をよく見ると、大きなソファとパソコン、デスクが二つ、オフィスにしては物が少ないけど、本当に社長室みたいな雰囲気の部屋。「歩ける?ちょっとこっちに来て。ここの窓から見る夜景がとても綺麗なんだ」「夜景!?」 夜景なんて見ている場合じゃ。 予想もしていなかった言葉に驚きながらも、彼のあとをついていく。 大きな窓から見える景色は「キレイ……」 そう呟いてしまうほどネオンで輝いていた。 いや、キレイだけど。 こんなところで夜景なんて見ている場合ではない。「加賀宮さん、もう本当に大丈夫ですから。ありがとうございました」 私は彼に一言伝え、部屋から出ようと振り返った。 が――。 彼に腕を引かれ、止められた。「加賀宮さん?」「今日は帰さないよ」「えっ?」 彼はクスっと笑ったかと思うと「もうこんな演技止めるね」 そう言ってメガネを外し、近くのデスクの上に投げた。「こんな風にまた会えると思ってなかった。まぁ、美月は俺のことなんて覚えてないと思うけど……?」  私、加賀宮さんと会ったことがあるの? 彼に私の名前を伝えてない……よね!? だけど、美月って知っている。 ていうか、さっきと話し方とか全然違う。 加賀宮さんが私との距離を詰める。 右手の手首を彼に掴まれていて、離してはくれない。  一歩下がるごとに、壁際に追い込まれていく。 ついに壁に背中がついてしまった。 近距離で視線が合う。 目を逸らすと、顎を掴まれ「んんっ……」 強引にキスをされた。 片手で彼を押し返そうとするも、彼の身体は動かない。「はっ……。んっ……」 息ができない。力も入らない。「俺がさっきお前に飲ませたカクテル、Love Potionってカクテルなんだ。媚薬とか惚れ薬とか……。そんな風に言われてる。その効果は酒と一緒でしばらく続くから。ね?キスだけで身体がもう反応してるだろ?」 なに、それ。 媚薬とか……。惚れ薬とか……。 そんなの現実に存在するわけがない!「そ……んなの……ウソよ……。あるわけがない」 彼は私の耳朶をカプっと噛んだ。「んぁ……!」 なんでこんなにゾクゾクするの?「ほら?」 耳元で彼が一言囁いた。 声と息が耳に残り、それだけで力が抜ける。「抵抗できなくなった?」 
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-26
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魔法のカクテル 11

 そんな私の言葉を聞き「移動しようか」 加賀宮さんに手を引かれ、ソファに優しく押し倒される。  キスを交わしている間に、服の上から胸に優しく触れられた。「あぁっ……!」 彼がそんなに強く触れたわけじゃないのに、声が抑えられない。「服、邪魔。脱いで?」  彼に服を脱がされる。 どうかしてる。 どこかもわからないところで、こんなことしてるなんて。  彼もバッと上衣を脱いだ。 服の上からじゃわからなかったが、引き締まっている身体。思わず腹部に触れてしまった。「キレイな身体……」 私、なにを言ってるんだろう。 薬のせいで頭まで正常に働かなくなっちゃったの? 私の発言を聞き、フッと彼は笑った。「なんだよ、それ」 あれっ。 笑うと意外と可愛いかも。目の錯覚?「んっ……」 キスされながら、下着のホックを外された。「恥ずかし……」 胸が露になる。 思わず手で胸を隠すと「ダメ」 加賀宮さんに手を退けられ、胸の膨らみにチュッと軽くキスをされた。「あっ……」 そのまま指先、舌で上半身を責められる。 私の喘ぐ声が室内に響く。「もっと……。もっと声聞かせて?」 耳元で囁かれる。「んんっ……。あぁ!」 どうしてこんなに感じるの? 私の身体、どうなっちゃったの。「もっ……。ダメ……」「何がダメなの?」  身体がおかしい。 気持ち良くて、小刻みに痙攣してる。「イっちゃいそう……なの」 胸だけでイクなんて、今までの私だったらありえない。 加賀宮さんは「じゃあ、一回イっとくか?まだまだ続けるし」「えっ?」 まだまだって。 こんなこと続けてたら本当に自分じゃなくなっちゃいそう。「待っ……。あぁ……!」 彼に両胸を指と舌で責められ――。「イっ……あっ!」 気持ちとは反対に、身体は絶頂を迎えてしまった。  ビクっと大きく痙攣した私を見て「まずは一回目」 満足気に加賀宮さんはそう呟いた。「休ませないから?」 そう言って、私の下半身に彼の手が伸びる。「いやっ……」 彼の手を止めようとした。 だけど、言葉だけで身体が動かない。「んんっ!」 彼の指先がショーツの中に入り、敏感になっている部分に触れた。「美月。すげー濡れてるけど?」 それは自分でもわかっていた。「もう。止めて。お願い…
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-27
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魔法のカクテル 12

「んっんん!」  どうしよう。また身体が再度痙攣し始めた。「イっ……」 また絶頂を迎えてしまうんじゃないかと思った時、急に加賀宮さんの手が止まった。「ただイかせるのも面白くないから。俺にお願いして?」「なに……を?」「イかせて欲しいって」 そんなこと、言えるわけない。言いたくもない。「イヤ」 私の返答に「素直に求めればいいのに」 冷たい目を向けられた。 その後の彼は悪魔のようだった。 責められ、絶頂を迎えようとすれば、止められる。それを何度も繰り返された。「んんっ……!」 頭の中が真っ白になる。 加賀宮さんを求めているかのように、止められると身体が疼く。 もう……。ダメ。「お願い……」 息を切らしながら、彼に伝えた。「俺に何をお願いするの?」  わかってるクセに。 本当に性格の悪い人。 どうしてこんな人と出逢ってしまったんだろう。「……してください」 欲求に耐えきれず、私は懇願してしまった。「聞こえない」 加賀宮さんに冷たく言い放たれる。「……。気持ち良く……してください」 感情がぐちゃぐちゃで、涙が零れた。 悔しい、恥ずかしい。 そんな私を見て「その顔、ヤバい。もっと壊したくなる」 加賀宮さんがそう言った。 しかしそんな言葉とは裏腹に、私の頬に優しくチュッとキスしたかと思うと「良く言えました」 頭を撫でられた。 そして――。「あぁっ!」 彼によって二回目の絶頂を迎えてしまった。  その後の記憶は覚えていない。 目を覚ますと洋服を着て、そのままソファに横になっていた。 洋服、着せてくれたのかな。 上半身を起こし、辺りを見渡す。 時計を見ると、日付が変わっていた。 もうこんな時間!ヤバい! 近くに置いてあったバッグの中からスマホを取り出す。 画面を見るも、何の通知も来ていなかった。 孝介から連絡が来てない。良かった。 ふぅと肩の力を抜くと「起きた?」 加賀宮さんがパソコンが置かれているデスクのイスに座り、腕組みをしながらこちらを見ている。 先程までの光景を思い出し、顔が熱くなる。 これは一夜限りの関係なんだ。「私、帰ります」 もうこの人と関わりたくない、関わっちゃいけない。 バッグを持って立ち上がろうとした。「あっ……」 足元がふらついた。 少
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-28
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魔法のカクテル 13

 彼はソファ近くにある大きなオフィスチェアに座って足組みをしている。「もっとイかせたかったけど、お前が限界そうだったから我慢した」「なにそれ?」 どうして私をそこまで……。「契約を交わそう。お前がこれから俺の言うことを聞けば、今日のことは旦那にも黙っておいてやるよ」「はっ?」 彼は教えてもないのに私の名前を知っている。 旦那がいるってことは、さっきBARで話したこと。 どこまで私のことを知っているの? 揺さぶられて、こっちから墓穴を掘ることは避けなきゃ。「あなたの言うことなんて聞けない。これ以上脅迫みたいなことをすれば、警察に相談するから」 私の言葉に、加賀宮さんはハハっと笑った。「どうして警察に相談ができるんだ。さっきのことは、お互い合意の上での行為だろ?」「何が合意よ!無理やりここに連れて来たのはあなたじゃない!私はあなたに襲われたようなもの……」 言い返そうと言葉を続けようとしたが、彼がスマホを取り出し、ある映像を見せてきた。  それは、さっきの私。 全裸に近い状態で写っていて――。<聞こえない> 加賀宮さんの声がしたあと<……。気持ち良く……してください> ドクン、ドクン、ドクン。 鼓動が大きく鳴る。 さっき私が言ってしまった言葉。「これが無理やりに見えるか?お前が俺に強請ってるじゃん」 録画……。いつから? 頭がパニックになる。「これを旦那に見せれば、不貞行為の証拠になる。例えば、離婚する上でもお前が不利だ。しかも相手が九条グループの息子であれば、かなりの慰謝料になる」 私、そこまで詳しく加賀宮さんに話してない。 九条の名前も伝えてはいない。 この人、何者? 呼吸をして自分を落ち着かせる。「あなた、何が目的なの?お金?お金だったら無いわ。私が夫の給料を管理しているわけでもないし、夫の会社にはノータッチだから何もわからない状態なの。横領しろって言われても私には無理だから」 はぁと溜め息をついたあと、彼は「俺の目的は金じゃない」 そう言い切った。 お金じゃない?だったら何?何かの復讐?九条グループへの? いや、孝介自身だって恨みを買いそうな人だ。「お金じゃなかったら何が……」「今は秘密。とりあえずお前が俺の言うことを聞けばいいんだよ。どうする?」 この映像を孝介が見たら、義父や義
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-29
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魔法のカクテル 14

 その後は、加賀宮さんが自宅近くまでタクシーで送ってくれた。 一人で帰れるって無理やり帰ろうとしたが「命令」 その一言で行動を制限される。 車内は得に会話はなかった。 いろいろ聞きたいことがあったけど、彼は話してくれないだろうと思ったから。 私のことをどうして知っているのか。 彼がどういった人なのか、全くわからないまま帰宅する。 彼と連絡先を交換した。 何かあれば連絡をするとだけ言われ、彼と別れた。 ベッドにうつ伏せで倒れ混む。「シャワー浴びなきゃ」 せめて身体だけでも洗い流したいと浴室に向かう。  鏡に映った自分の姿を見る、ボディソープで身体を洗うと「んっ……」 彼に触れられた感覚が甦って、身体が反応してしまう。 これも惚れ薬の効果が切れたら治るよね。 疼く感覚を一生懸命我慢し、布団へ入り、目を閉じる。 これから私の生活、どうなるんだろう。 不安を抱いたが、もう何も考えたくなかった。 身体も精神的に疲労していたため、私はすぐ眠りについてしまった。―――・・・・・――――<プルルルル……。プルルルル……> 何回かのコールの後<はい> 深夜にも関わらず、亜蘭が電話に対応してくれた。「ごめん。こんな時間に」<いえ。大丈夫です>「調べてほしいことがある」 彼女が居たソファーに座り、残っていた資料に目を通していた。<九条美月のことですか?> さすがだな。 俺が何を考えているのか、すぐ彼にはわかってしまう。「あぁ。あと……」<九条孝介についても、ですよね?> 見透かされている。「……。そう。頼む」<わかりました> 返事をした亜蘭だったが<あんなやり方で良かったんですか?Love Potion。ただのカクテルですよ?媚薬とか惚れ薬とか、そんな効能はありません。そんなファンシーなこと、よくあの場で思いつきましたね>  ふぅと彼は電話越しに溜め息をついた。「お前、会話聞いてたのかよ。変態だな。ま、必死だったからな。結果、良かっただろ?相手だって信じたんだし」<らしくありませんね。計画性が感じられません> そう、俺らしくない。 いつもならもっと冷静でいられるのに。<あんなやり方したら、彼女に嫌われるのは当然ですよ> だよな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-30
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魔法のカクテル 15

 次の日――。「う……ん」  太陽の光がカーテンの隙間からわずかに漏れている。  隣に置いてあったスマホを見て、時間を確認した。「えっ……。もう十一時……」  起き上がろうとしたが、身体が怠い。 昨日の出来事を思い出す。  夢であってほしいと願うが、鮮明に覚えている記憶と彼に触れられた感触が残っている。 「夢だったら良かったのに……」  言葉に出すも、もう昨日には戻れない。  起き上がり、シャワーを浴びる。  鏡に映った自分を見る。 「ちょっ!」  首筋に赤い痣ができていた。 「あいつ!」  昨日帰ってきた時は、疲れていたせいか見えなかった。  こんなところに付けて、孝介に見られたら……。  あの動画を見られる前に、バレちゃうじゃない!契約違反だわ。 入浴後、髪の毛を急いで乾かし、昨日交換した加賀宮さんの※LIEEに連絡をした。 <ちょっと!キスマーク付けただなんて、聞いてない。これでバレたらあんたのせいだからね!契約違反じゃない!>  こんなケンカ腰にLIEEを送るなんて、脅されている立場の人間がやることじゃない。「はぁ……」  送った後に後悔をしてしまった。  送信取り消しをタップしようにも 「えっ……。もう既読になっている」  私の送った文章を加賀宮さんは読んでしまったみたいだ。    しばらくすると彼から返信が来た。 <ごめん。なんとかする>  なんとかするって、どうやってなんとかするのよ。  深く詮索するのはやめよう。 洗濯をしようとしていた時、スマホが鳴った。  着信相手は孝介だ。「はい」<もしもし?出張なんだけど、明日帰る予定が、急遽他の予定も入って、さらに日程が延びた。一応、連絡しとくから> えっ?じゃあ、しばらく帰って来ないの?  私にとってはとても都合の良い嬉しい連絡だった。「着替えとか、大丈夫?そんなに持って行って……」<大丈夫だよ。なんとかするから。家政婦さんにはしばらく休んでほしいって、俺から連絡しとくから>  私の言葉を夫は面倒くさそうに遮る。「どのくらい延びるの?」<わからない。俺も今日、連絡があったところだから。一週間は延びないと思うけど> そっか。一週間……。  その頃にはこの痣も消えるだろうし。良かった。「じゃあ……」  電話
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-31
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魔法のカクテル 16

「はぁ……」 孝介に隠しているお金で何かを買って凌ぐことは簡単だ。  しかし孝介が帰ってきた時、急にスイッチが入り「何を食べてたんだ?」 なんて詮索をされた時に答えようがない。「お米はあったよね……」 昨日見た時はあったはず。 キッチンへ行き、再度確認をする。「良かった。少しある。水は出るし、調味料もあるから……。お粥とか作れる」 こんな高級マンションに住んで、家具は全てブランド物、夫は次期社長。 なのに、実際はこんな生活だなんて誰が想像するだろう。  孝介はしばらく帰ってこない。 息が詰まるような会話をしなくても良い。 それだけが救いだ。 あれっ? また電話が鳴っている。 リビングに戻り、着信相手を見る。  深呼吸をし「もしもし?」 電話に出た。<なんだ。元気そうだな> 電話の相手は、加賀宮さんだった。「元気じゃないですけど。キスマーク、どうしてくれるんですか?」 昨日の今日でこんなに普通に話せている自分に驚く。<どうにかなっただろ?>「えっ」 孝介の出張が延びたおかげで、確かに帰って来る頃にはこの痣は消える。 どうしてそんなこと知ってるの?<だから、契約違反にはならない。今日はこれから教える住所に来てほしい。二十一時くらいにマンション前で待ってて。亜蘭が迎えに行くから。これは命令な。じゃあ>「ねぇっ!ちょっと!」 一方的に電話が切れてしまった。  加賀宮さんは何を考えているの? やっぱり、夫が帰って来ないことを知ってる。 だからそんな要求ができるんだ。 どこからそんなことを? 疑問が晴れないまま、買い物に行き、必要最低限の食材だけを購入した。 孝介からの電話だったり、加賀宮さんからの電話だったりでお昼ご飯を食べる気にもなれなかった。夕方にお粥を作って食べた。  シャワーを浴び、彼が指定した時間にマンション前で待っていた。  すると黒いセダンが近くに停まった。「お待たせしました」 車から降りて来たのは、先日会った<亜蘭>と加賀宮さんが呼んでいた秘書さんだ、 なんて挨拶をすればいいの? そう思いながらも「こんばんは。よろしくお願いします」 そう言って彼が開けてくれた後部座席へと座る。 車内は無言だった。 亜蘭さんが話しかけてくれることもないし、私もな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-01
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魔法のカクテル 17

 一室しか電気がついていない。 とても不気味。怖い。逃げた方が良いんじゃ。  「ここの二階、202号室に加賀宮さんがいます」 アパートの前から歩かない私を見て、亜蘭さんが教えてくれた。「あの、何が目的なんですか?ここは、彼の家なんですか?」 この木造アパートが彼の家だとは思えなかった。 お金がなかったら秘書なんて雇えないし、こんな高級車には乗れない。「すみません。俺の口からは何も話せないので。本人から聞いてください」 やっぱり何も教えてはくれないよね。「ただ、殺そうとかお金を巻き上げようとか、そういう目的ではありません。安心してください」 ストレートな言葉。安心なんてできるわけない。 彼の契約に従わないと、家族が……。 みんなが苦しい思いをすることになる。「わかりました」 返事をし、二階の202号室へ向かう。 私の後ろには亜蘭さんがいるから、どちらにしろ逃げられない。  インターホンを押す。 しばらくしても返答がない。「あの……」 亜蘭さんに声をかけると、彼は<トントントン> 慣れた手つきで直接ドアをノックした。「開けてください」 彼がそう伝えると、ドアが開いた。「どうぞ」 加賀宮さんだ。「じゃあ。俺はこれで」 亜蘭さんは一言挨拶をし、スタスタと階段を下りて行く。 帰るんだ。「早く入って」 加賀宮さんにそう言われ、室内に入る。「なにこれ……」 思わず呟いてしまった。 六畳一間に大きなベッドが一つ。 あとは物が散乱している。 片付けられない男の人って感じの部屋。  ベッドに座った加賀宮さんと目が合った。  昨日みたいなメガネはしていなくて、髪の毛は少しハネている。 部屋着だろうか、黒いスウェット姿だ。 スーツやワイシャツを着ている彼ではないけど、どこか品があるような気がする。部屋は相当散らかっているけど。「何の用ですか?」 加賀宮さんに問う。  彼はフッと笑い「そう急ぐなよ。昨日はお疲れ様。身体、大丈夫?あんなに乱れてたけど」 昨夜の自分を思い出し、一気に顔が赤くなった。 そして思わず<パンッ>と彼を引っ叩いてしまった。「あれは!あなたが変なカクテルを飲ませるから!最低!」 彼は驚いていた。 そして私が叩いてしまったところに触れている。 あっ。ヤバい。 私の方が脅
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-02
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魔法のカクテル 18

「ねぇ。ここ、あなたの家?」 話題を変えてみる。「そうだよ。俺の家」 その返答に、また加賀宮さんの謎が深まる。 お金持ちなのか、そうじゃないのか、どっちなの? 細かく詮索しても、きっと彼ははぐらかす。「あなた、何者?私のこと、どうして知っているの?私を呼び出して何がしたいの?こうやって指示に従って今日はここへ来たの。一つは教えてくれたっていいじゃない?」 一気に伝えてしまったけど、彼はどんな反応をするんだろう。「そうだな。じゃあ、一つだけ教るよ」 私は真っすぐに彼を見据える。「お前をここへ呼んだのは……」 次の瞬間、手を引かれ、ベッドに引き寄せられた。「キャッ」 彼の力により、ベッドに飛び込む形になってしまった。「えっ……」 あっという間に反転させられ、目の前に彼の顔があった。 両手は彼によって塞がれ、馬乗りになられているため、身動きが取れない。「ちょっと!何をする気?」「お前をここに呼んだ理由は、昨日の続きをしたいから。ただそれだけ」 昨日の続き……って。まさか!「いや!」  拒否しても強引にキスをされた。「んっ……。……んん」 昨夜の記憶が甦る。「はっ……。もうあのカクテルの効果は切れてるんでしょ?昨日みたいにはいかないから!」「どうだろうな。おい、これは命令だから。抵抗するなよ」 加賀宮さんは言葉や態度とは違って、優しく私の身体に触れていく。 「っ……!」「服、脱いで?」  命令……だから。従わなきゃ。 私は自分の洋服を脱いだ。 彼も上衣を脱ぐ。「キスマーク、付けないでよ!」 私がそう伝えると彼は笑った。「あぁ。気をつける」「気をつけるって。あっ……」 彼の唇が首筋、鎖骨に触れるたびにビクっと身体が反応する。 そして、昨夜のように下着を外され、感度が増す部分を責められて……。「……!」  手のひらをギュッと握り、耐える。 命令、逃げられない状況なのに。 どうして怖くないんだろう。 イヤだと思わないの?「痛くない?」「えっ……?」 痛くない?って聞いてくれた。 夫にはこんな言葉、かけてもらったことない。「うん」 私の返事を聞いて、彼が「良かった」小さな声で呟いた。 加賀宮さんがどういう人なのか、全然理解できない。 昨日、BARで話を聞いてくれた時は優しい
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-03
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魔法のカクテル 19

「あ……りがと」 ボトルを彼に渡すと「ん……」 彼も同じボトルで水を飲んだ。 まさか。 もう一回とか、昨日みたいなこと言わないよね。 隣に居る彼を見る。 目が合った。ヤバい。 話題、何か話さないと彼のペースになってしまう。「加賀宮さん。私に……、恨みでもあるの?」「……はぁ?ないよ」 ない、ないんだ。「じゃあ、九条家とか遠坂家?」 私の旧姓は、遠坂。 父は玩具メーカーの社長。五年以上前、父はある玩具を開発した。 その玩具は爆発的に世間にヒットし、一世を風靡した。 需要が供給を大いに上回り、取り扱い店では売り切れが続出。 小さな会社だったが、その商品のおかげで軌道に乗り、ごく普通の家庭だった私も、生活が一変した。 やがて父は功績を称えられ、社長に就任。 父も母もお金の使い方が変わっていった。  しかしそんな優雅な生活も長くは続かなかった。 父が開発した商品を模倣した物が世間に出回るようになり、大量生産を受注していた商品は、人々には求められなくなり、負債という名の在庫を抱えてしまった。 会社も一気にマイナスの収支結果になり、あわや倒産というところで、当時の九条グループに吸収される形になった。 だから、私の父は孝介のお義父さんに頭が上がらない。 今も九条グループのブランド力で玩具を開発し、爆発的なヒットまではいかないが、テレビCMで放映されるような商品を作ることができている。  そんな私の裏側まで、加賀宮さんには、私の旧姓や家柄まですでに知られているような気がした。「旦那の家も、お前の家にも恨みはない」 やっぱり、遠坂って私の家だってこと知ってるじゃん。何者なんだろ。まだ教えてくれないんだろうな。「またお前を呼び出すから。ここの住所、控えとけよ。毎回毎回、亜蘭を迎えに行かせることは難しいから」「……。美月だから」「えっ?」「お前お前って。ちゃんと名前があるんだから。知ってるでしょ?」 私の言葉に彼はフッと笑った。「わかった」 ただ一言返事をしてくれた。 加賀宮さんはタクシーを呼んでくれ、自宅までタクシーに乗って帰った。「本当は送りたいけど。用事がある」 そう伝えられただけで、重要なことは教えてはくれない。 結局今日も彼のこと、詳しくはわからなかった。 それから――。 孝介が出張から帰っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-04
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