三つの吉報が重なる日。なんて素晴らしい予兆だろう。志帆の期待は最高潮に達した。オークションが終われば、柊也から電話なりメッセージなりがあるはずだ。その瞬間を今か今かと待ちわびていた。しかし、二時間が経過しても彼からの音沙汰はない。痺れを切らした志帆は、太一に探りを入れた。【ねえ、オークションはまだ終わらないの?】すると即座に返信が来た。【いや?とっくに終わってるよ。今夜のMVPは間違いなく柊也だね。次点で江崎のやつかな。あいつも相当買い込んでたぞ、成金め】詩織の話など興味はない。志帆はそれ以上会話を広げることなく、画面を閉じた。きっと、まだ何か別の用事で忙しいだけね。そう自分に言い聞かせ、気を紛らわせるためにパソコンを開いて仕事を片付け始めた。やがて睡魔が訪れ、ベッドに入ろうとしたその時――枕元のスマホが短く振動した。来た!やっぱり、用事が終わって連絡してくれたんだわ!志帆は弾む心で画面をタップし、メッセージを開いた。だが、そこに表示されていた名前は「柊也」ではなく、「美穂」だった。期待が一気に萎み、失望が彼女を包み込んだ。美穂から送られてきたのは、先ほどのチャリティーオークションの会場写真だった。詩織がメインテーブルに座り、いかにも我が物顔で振る舞っている。左に坂崎悦子、右に譲。そして、その正面には柊也の姿がある。しかし、美穂のメッセージにはこう添えられていた。【友達が撮った写真や動画も見たけど、柊也さん、終始あいつのこと無視してたって!ちゃんと距離置いてる感じ!】それを見て、志帆は満足げに微笑んだ。【やっぱり柊也さんはお姉ちゃん一筋だね、江崎詩織なんて眼中にないよ!】【でもさ、あいつ今夜すごい買いまくって目立ってたらしいよ】【お姉ちゃんも断らないで一緒に行けばよかったのに。そうすれば、誰が本当のトップかわからせてやれたのにさ!】志帆は一瞬指を止めたが、すぐに余裕を取り戻して返信した。【放っておきなさい。どうせもうすぐ消える人よ】【それはそうだけど……でもムカつく! 譲さんがずっとあいつと話してたんだって!】話題が譲に移ると、美穂の嫉妬心は一気に爆発した。【あの泥棒猫!男に媚び売ってばっかで最悪!よりによって譲さんに手を出すなんて!】美穂の罵詈雑言は
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