ユウカは、絶頂の波に溺れ、全身から力が抜けていくのがわかった。その時、ふと、脳裏に「妊娠」という二文字が、稲妻のように閃いた。俺は、その言葉に、はっと我に返った。俺たちは、まだ高校生だ。この場所で、このまま出してしまえば、ユウカは、どうなってしまうのだろうか。 俺の体は、理性に突き動かされるように、反射的に、ユウカの内側から、息子を引き抜いた。「えっ……どうしたの……?」 絶頂の余韻に浸っていたユウカは、突然の出来事に、戸惑ったような声で尋ねてきた。俺は、何も言わずに、彼女を後ろから強く抱きしめ、俺の息子を扱きながら、彼女の耳元に、熱い息を吹きかけた。「ごめん、ユウカ……」 そして、俺は、熱い精液を、地面へと、すべて吐き出した。その熱い精液は、冷たいアスファルトの上で、白いシミを作った。俺は、絶頂の余韻と、ユウカへの申し訳ない気持ちで、ただただ、彼女を強く抱きしめることしかできなかった。 ユウカは、絶頂の余韻に浸っていた。だが、俺が息子を抜いてしまったことに気づくと、彼女は、俺の腕の中で、ゆっくりと、不満そうに、だが可愛らしく、身動ぎした。 そして、俺の胸に顔をうずめたまま、拗ねたような、小さな声で言ってきた。「……むぅ……中に欲しかったのにぃ……いじわるぅ」 その言葉は、俺の耳には、子供が駄々をこねているかのように聞こえた。だが、俺は、その言葉に込められた、彼女の切ないほどの、俺への愛情を感じていた。 気付くと、太陽は西の空へと沈み、辺りはすっかり暗くなっていた。俺は、一人で帰るのが怖いと言っていたユウカを思い出し、彼女を家の近くまで送り届けることにした。 静かな夜道、俺はユウカの手をしっかりと握っていた。いつもなら、楽しそうに、そして嬉しそうに、俺の隣を歩くユウカが、その日は珍しく、不機嫌そうだった。 その日の夜から、ユウカからのメッセージが途絶えた。翌日になっても、彼女からの連絡はなかった。
最終更新日 : 2025-11-10 続きを読む