「イヤじゃないって……! って言うか、俺が取れば良いんじゃない?」 ユナの言葉に、俺は少しだけ戸惑った。前回、俺がドジを踏んで、ユナに抱きついてしまったことを思い出したからだ。だがユナは、そんな過去を気にしている様子もなく、俺に微笑んだ。「え? だって……わたしが頼まれた仕事だし」 ユナは、そう言って困ったように微笑んだ。その表情は、まるで俺と二人で、この時間を過ごしたい、と言っているようだった。 今回は、トラブルもなく、俺たちは、スムーズにプリントを手に入れることができた。「わぁー良かった!」 ユナは、嬉しそうに、そう言った。その声は、心からの安堵に満ちていた。「普段は、誰と取りに来てるの?」 俺がそう尋ねると、ユナは少しだけ恥ずかしそうに、俺の目を見つめた。「ううん。国語の担当がいるでしょ? 今日お休みだから代わりに取りに来たんだよ。前回もだよ。」 そう言えば、各教科に担当がいたっけ? そういえば……俺も担当ってあった気がする。一度も教材を取りに行ったことなんてないけど。「ユイトくんは、音楽だよね。」 ……え? 俺が覚えていないことまで、ユナは覚えているのか。頭が良いのか、それとも俺のことを気にしてくれているのだろうか。俺の心臓は、さらに強く高鳴った。 昼食の時間になった。教室でユナに声をかけられるのが少し恥ずかしくて、俺は、さっさと自分のカバンを持って、廊下に出てユナを待った。「もぉーユイトくんが見当たらないから探しちゃったよー!」 ユナは、少しだけ頬を膨らませて、俺のところに駆け寄ってきた。「あ、ごめん。いつもの癖で……」「いいよぅ。ちゃんと待っててくれたから」 俺とユナは、二人で並んで歩き、別の屋上へ通じる階段に向かった。その屋上への扉も、俺がいつも行っているところと同じように封鎖されている。だから、人も来ない場所だ。俺の教室から
최신 업데이트 : 2025-12-15 더 보기