ふわり、と香るシャンプーの匂い。 やわらかな感触。 すやすやと眠る、心地良い息遣い。 「──っ、こ、心っ、起きてくれ心っ」 俺は、真っ青になればいいのか、真っ赤になればいいのか分からない状態で、声を潜めて心に話しかける。 手洗いに行ったはいいものの、寝ぼけていた心は何故か俺が眠るリビングのソファにやって来た。 そう言えば、眠る前に心がソファで寝るから、と言っていた。 その事を気にしていたのだろう。 無意識にソファに来て、俺の代わりに自分がソファで眠ろうとしたんだろう。 だが、俺がソファを使っている今、心がここに来たら大変な事になる。 無理やり起こすのは可哀想だが、この状態じゃあ流石に不味い。 俺は自分の体の上に倒れ込み、すやすやと寝息を立てる心の肩を掴み、優しく揺さぶった。 「心、頼むから起きてくれ心」 さっきから、心の柔らかい胸元が俺の胸に当たっている。 厚手のバスローブではあるが、俺が着ているバスローブの胸元がはだけてしまっているせいで、心の胸の感触がはっきりと分かってしまって──。 このままじゃあ、不味い事になる。 「んむぅ……!」 「え、心?──うわっ」 揺さぶられるのが不快だったのだろうか。 心は不機嫌そうな声を上げると、俺に乗っかったまま、更に体を押し付けてきて──。 そのまま俺の体に自分の腕を回し、ぎゅうっと抱きついてきた。 「──っ」 その瞬間、俺の頭の中が真っ白になった。 暫く放心していた俺の足の間に入り込んだ心の太ももが、際どい場所に触れた事で、俺の意識が戻った。 不味い、本当に不味い。 このままだと、今心の目が覚めたら確実に幻滅される──。 俺は心を上に乗せたまま、慎重に慎重に体を起こし、ソファの上に上半身を起こした。 心の背中に手を回し、落ちてしまわないようにしっかり抱き寄せ支えたまま、なるべく揺らさないようにソファから足を下ろした。 そのまま心を横抱きにして、俺は寝室に向かう。 今、抱えているのは心じゃない。 でかいぬいぐるみ、テディベアのぬいぐるみだ、と必死に自分に言い聞かせる。 心を抱いたまま、何とか寝室の扉を開けてベッドに心を運んだ。 ころり、とベッドの上で寝返りを打つ心のバスローブがはだけ、柔らかそうな胸元が見えてしまった瞬間、俺の手はかつてないほどのスピードで布団
Última actualización : 2025-12-25 Leer más