張り詰めた空気の中、最終成績が発表された。巨大スクリーンに一番大きく映し出された紬の名前と、その圧倒的なスコアを見た瞬間、寧音の顔から一気に血の気が引いた。信じられないという思いで、スクリーンの一項目ずつ数字を食い入るように追う。紬が、トップ……!?まったくの想定外だった。額から冷や汗が、じわじわと滲み出してきた。なぜあの紬が、ここまでの圧倒的な結果を出せるのか呑み込めない。でも、スクリーンに表示されたそのデータを見れば、紬の技術が本物だということは絶対に否定できない。どの項目をとっても、ほぼ完璧と言っていい数字だ。参加者の多くもそのスコアに驚愕し、会場中に視線を彷徨わせ、本人を探した。「なっ……一体どうなってるんですか、この数値は……」陸は専門的な細かいデータまではわからなかったが、紬が文字通り他の追随を許さない単独首位にいることだけははっきりとわかった。悠真が僅差で二位に続いている。「他の参加者との実力差が、相当大きいな」慎はスクリーンを見つめたまま、静かに言った。陸は内心、さらに深く驚愕していた。これが、自分の知っているあの「温井紬」なのか。全国から選りすぐりの専門家が集まり、三十歳以下という若き天才たちに限定されたこの最高峰の舞台で、彼女がこれほどまでに突出した才能を見せつけるとは。少し離れた席に座っていた一颯も、しばらく呆然とスクリーンを見上げていたが、ようやく我に返って声を荒らげた。「ありえないだろう。どうして温井のほうが、園部さんより総合点がこんなに高いんだ。さっきあいつが審査員に挨拶に行ってるのをこの目で見たぞ。裏で何か不正な工作でもあったんじゃないか?」彼には、それ以外にこの結果を説明がつかなかった。慎は冷やかな目で、ちらりと一颯を一瞥した。だが、一言も答えなかった。少し離れたところで紬のトップ通過に歓声を上げていた笑美の耳に、その言葉がしっかりと届いていた。一颯をじろりと睨みつける。「馬鹿だね。負け惜しみで審査員にまで難癖をつける気か?自分の実力で正々堂々と負けたって、一言も認められないほど男らしくないのか?」一颯の顔色が悪くなった。「お前に何がわかる。素人は黙ってろ、余計なことを言うな」笑美は鼻で笑い飛ばした。「専門的な難しいことはわからないけど、才能もないのに
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