どれも美味かった。なるほど。道外の寿司とは味が違う。酢が違うのか?違う、単純に魚とか魚介類の鮮度が違う!それだけでこんなに差が…。「どうやら、坊ちゃんはエラク感動したみたいだが、こっちで寿司を食べるのは初めてかい?」「小さい頃に食べさせたと思うんですけどねぇ」「舌の記憶ってやつかい?」「確かにうちで寿司を食べてもそんなに感動しなかったなぁ」「感動ついでに、北海道に来たなら乳製品でも土産に買っていくなりするといい。乳脂肪分?が違うらしい。俺は生粋の道産子だからよく知らんが」「土産物で考えてたけど、そうしようかな?大将!世話になったな。また来る。お互い元気でいようぜ!」 父さんはこういうところは粋だと思う。 俺達はまたジェットに乗って家路に着いた。「あれが噂の自家用ジェット……。うちが所有してるって知らなかったんだけど、前に兄さんを響子さんの所まで連れて行くのに使った時まで。そん時は姉さんが食事を作ったりで大変だった…」 姉さんは器用なのに、頭いいのになんで料理が下手なんだ?「今頃祐一郎さんも思ってるでしょうね。ふふふっ」「優……」 そう言って、凹む父さん。さっき粋だと思った俺の気持ちを返してくれ! 翌日からいきなり父さんの事務所で働くことになった。「ほい、これがお得意様のリストだ。過去の事例と合わせて覚えておけよ!」 司法試験よりもスパルタだと思う。「リストと顔を照合させるのは追々だな~」「今日いらっしゃるのはこちらとこちらの方です」 自分でやってて、「秘書みたいだなぁ」と思う。相変わらずお茶くみもするし。「いやぁ、俺よりも賢が淹れる方がコーヒーもお茶も美味しいんだよなぁ」 俺は数こなしてるからな。 顧客様とリストにある情報とを照合させるのはなかなか難しい。俺は昔から人の名前と顔を一致させるのが苦手だ。10回以上会って、やっと覚える感じかなぁ?学生時代は苦労したものだ。特にゼミに配属されてから、先輩なのはわかるが、名前を覚えていない。マズいんじゃないか?と何度もあった。その度に「先輩」と呼んで、その場を濁した。何という名前なのかは全く記憶していなかった。 父さんにそのことを伝えると、「それはなかなか致命的だ。「弁護士さんに覚えてもらってる」ってだけで相手に安心感を与えることが出来るからな」と、言われた。仕事の場合、
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-10-28 อ่านเพิ่มเติม