私の足の間から慎重に膝を抜いてくれる苓さん。 だけど、いくら慎重に動いたとしても、多少の接触は発生してしまう──。 「──んっ!」 「す、すみません茉莉花さん……っ」 顔を真っ赤に染めた苓さんが、ようやく私から離れ、落ちていたバスローブを下着姿の私に被せてくれた。 あわあわとした苓さんは、自分が落としてしまった服に躓き、バランスを崩して壁に額をぶつけてしまう。 ガツン!と凄い音がして、私はバスローブを急いで羽織り、苓さんに駆け寄った。 「れ、苓さん!大丈夫ですか!?」 「──〜っ」 「す、すみません……!私が鍵をかけ忘れたせいでこんな事に……っ!」 「いえ、茉莉花さんのせいじゃないです……!俺も、茉莉花さんが脱衣所に居るのを確認しなかったから」 苓さんは壁に強かに打ち付けた額を手で押さえつつ、私に謝罪する。 でも、苓さんが悪い事なんて1つも無い。 元々は、私の不注意だったんだから──。 「だ、大丈夫ですか苓さん?ぶつけてしまったおでこ、冷やした方が……」 「いや、大丈夫です……!その……、茉莉花さんは湯冷めしてしまうので、早く部屋に戻って暖かくしてください」 「で、でも……」 こんな状態の苓さんを置いて私だけあっさり部屋に戻るのは、流石に──。 私が躊躇っているのが分かったのだろう。 苓さんはちらり、と私に視線を向けてくれたけど、またすぐに視線を逸らしてしまう。 「──〜っ、このままだと、茉莉花さんに触れてしまいそうなので、早く俺から離れた方がいいと思います」 「──っ!?」 まさか、そんな事を言われるとは──。 私は驚いて苓さんの顔を見てしまう。 苓さんの顔は、未だに真っ赤のままで。 ふるふると何かに耐えるように、苓さんの体は震えている。 私の視線は、無意識に苓さんの──。 「──ッ!?す、すみませんっ!すぐに出て行きますね!?」 私は顔を真っ赤に染め上げると、慌ててその場に立ち上がり脱衣所から脱兎の勢いで出て行った。 脱衣所から逃げるように出て来た私は、そのまま自分の部屋に駆け込む。 バタン!と扉を閉めて、そのまま扉を背にしたままずるずるとしゃがみ込む。 「──〜っ」 見て、しまった。 見えてしまったのだ。 苓さんが、反応してしまっている所を──。 あんな風に取り乱している苓さんを見たのは
Last Updated : 2026-02-16 Read more