美月side「柳さん……。私、柳さんの側にいたいです。柳さんの側で新しい世界を見ながら、あなたを支えたい」世羅は私を抱きしめる力を弱めると、頭をかがめて私の顔を覗き込むように見ている。そんな表情に私も顔を上にあげて少し背伸びをして、世羅の顔に寄せた。引力に導かれたかのように吸い込まれ二つの唇が重なり合うと、磁石のようにぴったりとくっついて離れない。憧れとか、知人の枠を超えて、一人の異性として互いを見て、求め合っていた。世羅の手が頭を撫でて、指が髪をかき分ける。かき分けた先にあるうなじにスッと指を這わすと、甘い電流が全身を駆け巡っていた。冬の冷たい空気の中、二人の熱だけが沸騰しているようだった。唇を離すと、世羅は手を握り、指を絡めて、裏通りから多くの人で賑わう大通りへと入っていった。「酒井さん、行きましょう」夜になって、イルミネーションがライトアップされて煌びやかに光っており、私の心を弾ませた。「綺麗……。イルミネーションを見るのなんて久しぶりです」「ここは、有名なスポットなんですよね?ネットに出てきて、見てみたかったんです。出来れば、酒井さんと気持ちが通じて、同じ気持ちでこの綺麗さや喜びを味わいたかった」世羅は私
Last Updated : 2025-12-03 Read more