美月side「スイス……。今度はヨーロッパなのね」「美月にはやっと自分の居場所ができたのに、また振り回してしまうことになる。未来だって今の学校が大好きだろう。だから、迷っているんだ。実際に断ろうともした。でも、その施設でなら今の研究をさらに進化させて、もっと多くのそれこそ世界中の何百万人もの命を救える可能性があるんだ」世羅は自分の成功よりも常に「誰かのために何ができるか」を優先する人だ。そして何より家族の幸せを一番に考えてくれている。そんな世羅を見て、未来はビックリするほど力強い声で答えた。「パパ、私、大丈夫だよ」未来の声に、私と世羅は難しい決断をすぐにした娘に対して不安も混じった瞳で見つめた。「学校を離れるのは少し寂しいし、新しい場所は緊張するけれど、パパがたくさんの人を助けるお手伝いができるなら、私、応援する!スイスでもチアできるかな?」未来の言葉に世羅の瞳が潤んだ。私も世羅に向かって深く頷いた。「世羅、私たちはどこへ行っても大丈夫よ。未来も応援するというなら、私はそんな未来の想いも大切にしたいの。日本からアメリカへ来た時、私には何もなかった。でも今は違う。私にはあなたと未来がいる。家族が一緒ならそこが私たちの居場所になるのよ」
Last Updated : 2025-12-31 Read more