Semua Bab 【牌神話】〜麻雀少女激闘戦記〜 通: Bab 41 - Bab 50

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第1部 三章【護りのミサト!】その1 第七話 引いてから考えるのは怠け

40. 第七話 引いてから考えるのは怠け   ミカゲのダマテンは本当に凄かった。そのテンパイをいつ入れたのか全く気配が読めないのである。 流局になった局も(とりあえず1人テンパイで3000点だな)と思ったのに パタリ と、静かにミカゲも手を公開する。(いつ? テンパイのそぶりなど微塵も感じられなかった)恐ろしいまでのステルス技術だ。  次局以降もミカゲの静かな攻撃が続きジワリジワリと加点されていく。 気が付けば届かない位置まで離されていた。 「しっかし、ミカゲのテンパイは本当にいつしたのか分からないな。どうやってるんだそれ」「ほとんどリーチするアナタには関係ないでしょ」「そんな事ねーよ。僕だってダマくらいやるんだぜ」「そうかしら。アナタはダマにするくらいなら取らずにすることがほとんどな気がするけど…… まあ、いいわ。気配を消すダマのコツはね。前もって全部考えておくことよ」 「「???」」 「つまり、どれを引いたらリーチして、どれならダマ、どれなら取らず、どれならオリと牌を引く前に全種類決めておくこと。前もって決めているならそれを実行するだけだから迷うことないでしょ。引いたあとで考えるから気配が出るのよ」 「そんな事言われてもなー」 「たった34種+赤3種程度の変化くらい決めておけないわけないでしょ。アナタに出来ないわけがない。怠けなければね」 「グサッ」図星を突かれてトキオは思わず胸をおさえる。  だがこの『怠けなければ』という一言はトキオだけでなくミサトの心にもグサッときた。 (そうか、引い
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-09
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第1部 三章【護りのミサト!】その1 第八話 でも、頑張った

41. 第八話 でも、頑張った  三回戦は誰もアガらない、振り込まない、緊迫した状況が続いた。 その均衡が破れたのはトキオの5巡目リーチが入った時だ。 「リーチ!」  ミサトの手にはスジの7索は1枚あるが中抜きになってしまう。ミサトも愚形残りとは言え一向聴だ。 ミサト手牌一三④④⑤⑥⑥67899中 白ツモ  ここからスジを捨てる選択はない。それより字牌を処理して反撃に備えるべき手。 持っている字牌は対面のユキが1枚捨てた中か、いま引いてきた自分が2巡目に捨ててる白か。とりあえずここで考えるべきは一発目の今どちらから捨てるのか。 (中はユキが捨てている以上ユキの手には無いと見ていい。つまり上家(トキオ)か下家(ミカゲ)が固めているか山に残っているかの3つの可能性のどれかだ。比べて白は捨てているのは私だから対面が持っている可能性もあるため上家か下家か対面か山が固めている4つの可能性がある! 3分の1と4分の1は大差ということを考えれば……) 打白  通った。(よしっ!) 次巡は安全牌をツモ切り、そして2巡後――  ミサトツモ赤⑤ (!? 究極の引き!)  これはもう場況的にもいいので躊躇うことは無かった。 「リーチ!!」 打中 「ロン! リーチ中…裏。7700」 「ぐっ…… はい。(でも、頑張った)」  確かに失点は
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-10
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第1部 三章【護りのミサト!】その1 第十話 TUIKA

43. 第十話 TUIKA  次の日以降も2人は『アクア靖国』に行ってゴールデンコンビことカネダトキオ&カネコミカゲと対局した。待ち合わせをしていたわけではないが行くと大体どちらか1人と同卓になった。(稼働卓数が少ないのでそれは偶然というよりは自然なこと) 新宿最強と言われる相手を前に怯まず臆さず闘うこと、それはユキには良い経験になったしミサトにも自信を付ける結果となった。つまり、2人は打ち勝ったのである。 ──────  ある夜。今夜はゴールデンコンビは仕事が忙しい曜日だからどちらも来ないと聞いていたのでミサトたちも麻雀をしないで新宿ゴールデン街という場所に行ってみることにした。 「どんな所なのかしら、楽しみね」「ミサトは強いなあ、私はまだ新宿は怖いんだけど。まして知らない飲み屋? に行くなんて」「あの2人が経営してる店なんだから知らないっていっても少し安心じゃない?」「まあ、そうだけど。お店の名前なんて言ったっけ」「百万石よ。ローカルルールの役満ね」「ひゃくまんごく……どういう役なのそれ」「上の方のマンズの清一色(チンイツ)で数字合計を100以上にしたらいいの」「ひぇ! 難しそー!」  そんな話をしながら歩いていたらゴールデン街に到着した。  そこは非常にレトロな店ばかりだった、まるでここだけ昭和の時代かのようだ。 「あった! あれだ!」 百万石は細い階段を登った先にあった。テーブル席2つとカウンター席6つしかない小さな店だった。 「こんばんはー」「あー! あなたたち。いらっしゃいませ! 来てくれてありがとう」ミカゲは麻雀中とは別人のように明るく接客してくれた。 
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-11
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第一話 新宿歌舞伎町発碰事件

44. ここまでのあらすじ  打倒財前姉妹を誓い武者修行の旅に出るミサトとユキ。強い相手を求めて最初の挑戦は新宿歌舞伎町にすると決め、歌舞伎町で最強と言われる2人組『新宿のゴールデンコンビ』に対決を挑む。 激戦の末、ミサトとユキはゴールデンコンビを撃破。次の行き先へとまた旅立つのであった。  【登場人物紹介】 井川美沙都いがわみさと主人公。怠けることを嫌い、ストイックに鍛え続けるアスリート系美女。金髪ロングがトレードマーク。通称護りのミサト日本プロ麻雀師団所属獲得タイトル第36期新人王第35期師団名人戦準優勝など  飯田雪いいだゆき井川ミサトの元バイト先の仲間でありミサトのよき理解者。ボーイッシュな髪型、服装をしているが顔立ちはこの上なく女の子で可愛らしい、そのギャップが良い。麻雀は勉強中。  金田朱鷺子かねだときこ新宿でゴールデンコンビと言われる2人組。生物学的には女だが、見た目は美男子で『トキオ』の名で通っている。通称TKOのトキオ。麻雀真剣師団体ツイカの1期生。新宿ゴールデン街で店をミカゲと共同経営している。  金子水景かねこみかげトキオと2人でゴールデンコンビと言われる一流雀士。通称隠密ミカゲ。麻雀真剣師団体ツイカ1期生。新宿ゴールデン街で店をトキオと共同経営している。      その2第一話 新宿
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-12
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第二話 たった千点差のために

45. 第二話 たった千点差のために  ユキは家に帰ってゆっくり休むと、今回の旅の記録を物語形式で書くことにした。 その物語の主人公はもちろん井川ミサト。ユキが信じる最強雀士はミサトなのである。いつかきっとそれは皆が認める事実となるはずだと確信している。自分がミサトに習ったことを記録していけばその高く洗練された麻雀に皆が驚くに違いない。そう思って筆を取った。 (たしか、最初に教えてくれたのは…… 守らせるってことだったっけな) ユキはノートパソコンを開くと一気に打ち込み始めた。 カタカタカタカタパンカタカタカタカタカタカタ  【ミサトの教え1】☆守らせることこそが最大の守り  守備力を高く持ちたいなら威嚇用の一打を常に発想として用意しておかなければなりません。 重要な場面で一打、威嚇射撃をする。もちろん、自分目線からは安全性の高いものをそれ用に用意しているだけであり本当に危険であってはならない。 その一打があることで攻撃していた側が防御に変更してくれることがある。それこそが最大の守り。 相手の顔色を変える一打を考えること、攻撃をやめさせればこちらは攻め放題なわけだから。 守備とはすなわち手順。手順よく相手をコントロールし、ノーリスクな戦場で両手を広げて戦いなさい。 ──── (うん、こんな感じ! これを物語に組み込んで旅する女2人の麻雀小説にしよう。なんか、恥ずかしいけど。でも、麻雀を好きな人たちに読んでもらえたらいいな)  この日からユキの不定期連載が始まった。  ◆◇◆◇  ミサトと
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-13
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第三話 麻雀会計士

46. 第三話 麻雀会計士 「ユキは細かい点差計算が得意ね」ミサトは最近ユキのそういう側面を発見した。微差で勝ち切るパターンがこの子は多いな、と。「『リンリン』では基本的に経理担当してたからね。毎日電卓叩いてたわ。私が居なくなって小宮山さんは困ってるかも」 リンリンというのは今全国的に店舗数を増やしている大人気メイド喫茶のことである。ミサトとユキはそこで一緒に働いた仲間なのだ。「そう言えば裏方だったわね」「うん、麻雀の点棒もお金と同じで勝つための道具でしかないと思うの」「面白い…… 続けて」「道具は使うためにある。買い物を上手にするように。仮にどう見てもトップを狙ってないラス目がリーチしてきたら?」「可能なら差し込みするわね」「そう、さながらセール品に飛びつく主婦のようにね。それ、買います! ってなものよ。必要なら買う。それが買い物。これを絶対絶対お金使いたくないという考えだと……?」「次第に親も追いついて連荘や逆転を許すことになる」「道具なら使ってこそ。その使い方の計算は私は得意だったの。そもそも道具持ってるのに使わないなんておかしいし」  ユキの言うことはこう言うことだ。 例えば、55000終了のルールの東3局トップ目で42000点持ちだとする。ここで先制リーチを打たれた後にタンピンドラドラテンパイしたとしたらダマにはしない。リーチをかけてツモるか出アガリ裏1で終了するのだ。東場で終わらせるチャンス。それを最大限活かさないのは要するにお金の使い方が下手なのと同じこと。 また、オーラスなどで打ってもそうそう逆転されない所からのリーチやトップを狙ってないことが明らかな鳴きが入るとする。そういった振り込んだ所で大抵はトップ終了という相手がいる時、そんな点差なら間髪入れずに1人目がテンパイした時点で即差し込むべきである。 終了の遅延は恥でしかない。何の為の点差なのかを理解しなければ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-14
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第四話 一日顧問

47. 第四話 一日顧問  ミサトとユキは旅を続けていた。しかし、イメージしていたものと現実は必ずしも一致しないもの。関東圏から飛び出して無目的に進んでいたら雀荘が全くなくなってしまったのだ。 「いやー、見渡す限りの大自然。のどかでよろしいですなぁ」「そうねー、まあ私たちの住んでる所とあんまり変わらないけどねー」「じゃなくて、どーすんのよーミサトー。武者修行に出たのに稽古場がないんじゃ意味ないわよ」「そう言うと思った。でもね、違うんだなーこれが」「なにがどう違うのさ?」「実は、ここは目的地付近なの!」「えっ!?」  気が付いたらミサトはワゴンを駐車場に入れていた。 「……ここは?」 「学校よ」 「あっ、たしかに学生にも教えて回りたいって言ってたっけ。でもこんな所に大学があったんだ」 「ここは高校よ」 「へっ!? 高校で麻雀してるの?」  すると、ここの教員と思われる人物がミサトたちに近寄ってきた。 「井川プロ! 本物だ。いやぁ、遠い所わざわざ御足労いただきありがとうございます。私は麻雀部顧問兼本校教頭の早乙女三郎(そうとめさぶろう)です」 「日本プロ麻雀師団の井川美沙都です。こっちは相棒の飯田雪」「はじめまして、飯田です」「ユキ、ここ青龍滝高校(せいりゅうだきこうこう)は学校公認の麻雀部があってね、学生大会に参加したりしてるの。去年の大会では大学生相手に準優勝したのよ」 「へぇえ…… そんな高校があるなんて知らなかったです」&n
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-15
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第伍話 ミサトの指導

48. 第伍話 ミサトの指導  ミサトの指導はとても良かった。 大多数の初心者に優しく教えるのはもちろんのこと、ある程度打てる実力がある子にも、プロはすごいと分からせてすぐに黙らせた。そのきっかけになった手がこれ。 生徒A手牌二伍六七八⑤⑥⑦⑧22456 ドラ七 打二 ツモ⑦ 打八 「リーチ!」  上家も八萬を合わせて捨てた。そして  「ツモ!」 伍六七⑤⑥⑦⑦⑧22456 ⑥ツモ ドラ七 「メンタンピン一発ツモドラ…跳満! 見ての通り。おれに指導はいらないですから他を見てて大丈夫ですよ、プロ」と生徒Aは自信あり気にした。しかし……。 「えっ、でも」 「でも?(でもなんだって言うんだ。この手は文句なくプロと同じアガリしたでしょうが!)」 「……いや、このアガリは正直言って…… 甘いですね」 「ハア!? 三色でも待てっての?」 思わぬ否定をされた事で学生はカリカリきていた。「そうじゃない。あなた、名前聞いていい?」「……伊坂保(いさかたもつ)」「そう、たもちゃんね。たもちゃんは八萬切りリーチにしたでしょう? これが良くない。ここは伍萬切りリーチにしないと」「(たもちゃ……まあいいか…)なんでですか。二萬も捨てているし伍萬と八萬の違いが恥ずかしな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-15
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第1部 三章【護りのミサト!】その2 第六話 井川流保守派

49. 第六話 井川流保守派  井川ミサトの教えはタモツとマモルをグングン成長させた。たった1日の指導なので守備テクニックというよりは考え方の基礎を叩き込んむことにした。 基礎というのは言わば車のエンジン。エンジンを良いものに変えれば全てが変わるように、考え方というのは応用すればいかなる場面にも使うことができるものでミサトの狙い通り、2人はこの日の指導によって守備意識の高い打ち手へと成長した。(全員見るのは無理なのでミサトは基本的にこの2人をしごいてそこから全員に伝える方針をとった) 「ありがとうございました! 井川先生! 飯田先生! 僕たち今年の大会こそ優勝してみせます!」 「おー、応援してるから頑張れー! 分かんないときは頭じゃなく心で考えて。それでもどうしても分からなかった時には私に連絡していいからね!」「私たちも頑張るから、お互い頑張ろーねー!」 「「はい!!」」 ────── 「いい子たちだったね」「うん、あの素直さがあればどんどん強くなれるだろうし今年の大会は本当に優勝するかもね。昨年の準優勝まではシード権もあるし」「詳しいんだね、ミサト」「学生たちに教えるのはプロになった時からの夢だったから。……いや、もしかしたらそのずっと前から。麻雀を好きになった高2の頃から私はずっと誰かにこの楽しさを伝えたいと思っていたのかも」「そっか。ミサトの麻雀はけっこう我慢してばっかで苦しいけどね。見てるだけで窒息しそうだよ」「それを言うな」 「ンフフ。次はどんな出会いがあるのかな。ミサト、旅って楽しいね」「そうね」  こうして青龍滝高校麻雀部に井川ミサトの教えはしっかりと伝わり、その後の学生大会では青龍滝は見事優勝を果たす。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-16
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