** 玄関に入ると、マフラーを外す間もなく三田村に引き寄せられ、唇を塞がれた。一瞬驚いた和彦だが、次の瞬間には、三田村と同じ激しさで口づけに応える。 忙しかったせいで、こうして三田村と二人きりになれたのは、半月以上ぶりだ。 英俊を見かけて憔悴していた和彦が、秦に安定剤を飲まされて眠っているとき、賢吾と交代で三田村は側にいてくれたのだが、和彦は意識が朦朧としており、かろうじて三田村の存在を認識できる状態だった。ようやくはっきりと目が覚めたとき、すでに三田村の姿は枕元になかった。 そして今日、やっと三田村に会えた。 貪るように互いの唇を吸い合い、舌を絡める。明日の夜まで三田村と一緒に過ごせるのだと思うと、クリスマスなど関係なく、気分が高揚する。何より、嬉しいのだ。 深い口づけを堪能して、ようやく唇を離したものの、すぐには体を離しがたい。三田村に抱き寄せられ、吐息を洩らした和彦は、甘えるように肩に頬ずりした。「……いい匂いがする……」 軽く鼻を鳴らして和彦が言うと、三田村が後ろ髪を撫でながら、柔らかな声で教えてくれた。「先生を迎えに行く前に、準備しておいたんだ。――今夜は、ダラダラと過ごすために」 三田村らしくない表現に、和彦は小さく声を洩らして笑う。顔を上げ、三田村の唇をそっと吸ってから、ようやく体を離した。 部屋に行くと、三田村の言葉通り、テーブルの上には夕食の準備が整っていた。ローストチキンを見たときは、柄にもなく和彦は歓声を上げてしまう。自覚していた以上に、はしゃいでいるようだ。 照れ隠しに口元を手で覆ってから、うかがうように三田村を見る。なぜかこちらも、照れたような表情を浮かべていた。「三田村?」「いや……、レストランで予約しておいたものを受け取って、テーブルの上に並べただけなのに、こんなに先生が喜んでくれるとは思ってなかったから――」 ぼそぼそと三田村は言葉を続けたが、聞き取れなかった。 二人揃って、まるでママゴトをしているようだと感じているのだ。ヤクザと、ヤクザ
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